これはご心配であろうと存じます。
#1
##1
「1.55歳。男性。
2.頬の直径5mmほどの老人性色素斑にアレキサンドライドレーザーを照射しました。
照射後、3週間が経過しましたが、直径10mmの大きさに赤黒くなったまま、
色がうすくなりません。日焼けには気をつけているのですが、炎症後色素沈着なのでしょうか。
3.このまま何も処置をしなくても自然に色はうすくなるのでしょうか?
それとも、トレチノイン療法などの治療が必要なのでしょうか?
治療が必要だとすると、早く治療を開始したほうが良いのでしょうか?」
との事です。
#2
メラニン沈着性の「色素性病変」は
##1
表皮内の「メラニン沈着」による「色素性病変」
と
##2
真皮内の「メラニン沈着」による「色素性病変」
の「2種類」が御座います。
#3
##1
表皮内の「メラニン沈着」による「色素性病変」には
「レーザー治療」でも
[selective photothermolysisi:SP]という
「治療戦略」をとらねばならず。
##2
「Qスイッチレーザー」が必須で御座います。
##3
「Qスイッチレーザー」には
###1
「QスイッチNd・YAGレーザー(ネオジミウム・ヤグ・レーザー)」
###2
「Qスイッチルビーレーザー」
###3
「Qスイッチアレキサンドライトレーザー」
の「3種類」が用いられています。
#4
##1
「Qスイッチアレキサンドライトレーザー」は
「Qスイッチレーザー」になかでも「パルス幅」が長い
という「欠点」がございます。
##2
「QスイッチNd・YAGレーザー」の「30倍」
「Qスイッチルビーレーザー」の「5倍」
長いものです。
#5結論:
##1
「老人性色素斑」は「メラノサイトの以上による「色素病変」というよりは
「「表皮ケラチノサイト」の老化による病態で御座います。
##2
「レーザー治療」によりメラニン含有の
「「表皮ケラチノサイト」を「Qスイッチレーザー」
で[selective photothermolysisi:SP]により破壊すれば。
##3
通常は正常「皮膚」が再生いたします。
##4
この場合「QスイッチNd・YAGレーザー」では「炎症後色素沈着」はまず
起こりえません。
##5
パルス幅の長い「Qスイッチアレキサンドライトレーザー」
では起こしえます。
##6
##5で発生する「炎症後色素沈着」はいずれは
自然に消退致します。
##7
だから今は
何もせずに「時期」を待たれ下さるほうが
宜しいと今の私は考えます。
上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
取り急ぎのお返事ゆえ不適切な表現や間違いや、
誤りもあろうかと存じますがご了解、お許しください。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
[2003年12月10日 11時55分42秒]