記事タイトル:脊髄小脳変性症(spino cerebellar degeneration=SC 


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お名前: 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医・外科認定医)    URL
脊髄小脳変性症とは?
脊髄と小脳が萎縮する病気の名前です。
人間の神経系は、頭蓋骨と背骨に囲まれて手厚く保護されている中枢神経と、そこから出て筋肉や皮膚・粘膜、関節や靱帯、血管や内臓、そしてその他の組織や器官に分布している末梢神経とに分かれています。
中枢神経は、解剖学的に大きく分けて、大脳、間脳、小脳、脳幹、脊髄に分かれています。
大脳は主としてものを考えたり、感じたり、運動を開始したりするプログラムが存在する脳であり、間脳は生き生きした生命感情を司る脳です。小脳は運動がスムーズにいくように調節し、バランスを保つために必要な脳です。脳幹はこれらの情報を脊髄に伝えたり、脊髄から入ってきた情報を小脳・間脳・大脳に伝達する役割をしています。
こうした中枢神経の中で、脊髄と小脳とはかなり密接な繋がりを持っており、神経線維が情報伝達のために行き来しているので、この両者が一緒に侵されることが稀ではありません。この病気で、なぜこの経路が選択的に傷害されるのか解っていませんが、この部分が病的に変性していく(壊されていく)病気が『脊髄小脳変性症(spino cerebellar degeneration=SCD)』と呼ばれているのです。
TRHというのは、Thyrotropin releasing hormonの略です。このホルモンは、下垂体前葉を刺激し、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、プロラクチンの分泌促進のほか、中脳-辺縁ドーパミン系、視床下部などに作用します。これが、さらに小脳のプルキンエ細胞の機能に関わる物質として作用していることが示唆されて、大分以前に注目を集めたのでした。しかし、その効果は必ずしもはっきりとはせず、14%の患者さんに対して、何らかの効果が認められている、といったものに過ぎません。ただし、それでも治療方法がゼロでない(この注射は、脊髄小脳変性症の診断があれば、保険での使用が認められています)という福音から、現在でもこの病気に使われています(筋肉注射または、静脈注射)。
この病気は、進行しますが、途中で止まることもあります。絶望せず、精神的に「病気」に押し潰されないような、素敵な心の持ち方を考えることも、この病気の療養をする上で大切だと私は思います。「あかるく」「あせらず」「あきらめず」、この三つのA(エース)を心の中に持ち続けて行って下さい。

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