記事タイトル:毛孔性苔癬 


書き込み欄へ  ヘルプ
お名前: 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医・外科認定医)    URL
毛孔性苔癬《もうこうせいたいせん》と思われます。
これは、生まれたときはきれいな皮膚ですが、
思春期に入る頃に、皮膚の症状が出現してきます。
もっとも軽い人は、上腕の伸側のみに、左右対称性にでてきます。
毛穴がつまったような感じで、
直径2〜3mmの丸く盛り上がった状態になります。これは割合硬いので、
ツブツブができたとかザラザラになったとかいわれますが、
通常、オロシ金状と表現されます。

それをよく見ると、中央部にうぶ毛がでているものがあります。
つまり毛穴の出口周辺が角化したわけで、この病名がついています。
色は、皮膚と同じ色か褐色のことが多いのですが、
人によっては赤くなることもあります。自覚症状はありません。
もっと範囲が広くでる人もいて、大腿《だいたい》部伸側、
ときには背中一面に現れます。
さらに、顔にできることがありますが、そのときは、
もみあげの部分が赤褐色調になっていて、
そのなかに同じようなツブツブが混じった状態になっています。
これは顔面毛包性紅斑黒皮症《もうほうせいこうはんこくひしょう》
といい、若い男性に多いのですが、もちろん、若い女性にも出現します。
さて、毛孔性苔癬は、遺伝によっておこります。常染色体優性遺伝です。
この意味は、男女の差はなく、
両親の片方に本症があると子どもに遺伝する率が高くなるということです。

さらに、この家系の人は、どちらかというと太りぎみの人が多いようです。
この毛孔性苔癬は、思春期前後に出現してくると述べましたが、
年齢を経るごとに自然消失してきます。
何歳に消失するかは人によって異なりますが、
多くは40〜50歳までに消えています。

したがって、遺伝と説明すると、
患者さんから両親にはないと反論されますが、
本人が受診する20歳頃の年齢では、
親の症状が消失していることが多いのです。とくに男性の場合、
気にしない人が多く、
そういえば若いとき上腕がザラザラしていたと思いだす父親がいます。

このように毛孔性苔癬は、人生でもっとも気にする年齢層にだけ
出現するものです。
あきらめて気にしない年齢になる頃には消失しています。

治療は、ツブツブな状態、もしくはザラザラした状態には
角質剥離《はくり》剤を使います。
市販薬として尿素含有軟膏《なんこう》があります。
種々の含有パーセントの商品がいろいろな会社から販売されていますが
、高濃度の軟膏は効果があるものの、
ヒリヒリして痛くなるという欠点があります。
そこで、標準的な商品を試してみてはどうでしょうか。

そのほか、2〜10%と種々な濃度のサリチル酸ワセリンも使われます。
どちらも1日2回、うすくすり込みます。
ただし、このツブツブまたはザラザラがとれても褐色調はとれませんので、
患者さんの不満は残ります。
そのときは、自然に消失するまで待ってもらわなくてはなりません。
 

ありふれた病気ですが、病名はしられていません。
若い女性の半分以上の人の上腕にあるといわれています。
毛嚢一致性のブツブツができますが、時に褐色.
赤くなることがありますが、自覚症状は通常ありません。

まれに、男性にもできます。
肥満者に多い傾向があります。思春期を過ぎると自然軽快します。
20才台までには、遅くても30才台までには自然軽快します。
顔に顔面毛庖性紅斑黒皮症(頬を中心に赤みのあるザラザラした皮膚)
を伴うことがあります。 


 治 療
尿素剤やサルチル酸軟膏を
ビタミンA軟膏・ビタミンD軟膏(保険適応外)
など対処療法として使用しますが、あとは、
ビタミンA剤の内服をすることもあります。
苔癬とは、丘疹が長く続くものを言います。

毛穴がポツポツと隆起している”状態はいわゆる毛孔性苔癬と
考えられます。(その他考えられる疾患:多発性毛包嚢腫、アトピー皮膚など)
もし毛孔性苔癬であれば角質溶解作用のある軟膏の外用で
かなりよくなると思います。皮膚科医院ならどこでも置いてあると思いますので、
お近くの皮膚科を受診されることをおすすめします。
なお、多発性毛包嚢腫の場合はちょっとした手術が必要になります。
では。

Q毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)ってどんな皮膚病なんですか?
A比較的女性に多く見られますが、若い女性に多い特徴があります。
体の色々な部分にできますが、上腕(二の腕)の
外側部分によくみると毛穴の部分にざらざらした丘疹(ぽちぽち)ができています。
その他の場所でも肩、おしり、
ふとももなどにもできることがあります。
このぽちぽちは何かといいますと、
角栓という角質が毛穴につまったというか栓をしているような状態なので触るとざらざらした感触があります。

Qどうしてできたのでしょうか?
A毛孔性苔癬という皮膚疾患は遺伝傾向があり、
常染色体優性遺伝という遺伝形式をとります。

簡単にいいますと、
ご両親のどちらかがこの毛孔性苔癬があると
その子供に当たる人にも同じ症状ができるということです。

あくまでも遺伝傾向があるので絶対にできるということではありません。
しかし患者さんのご両親にはありませんという方がいますが、
今はなくなってしまったのかもしれません。
早ければ30歳前後くらいになってくると、自然に消失してきます。
ですからご両親には若い頃あったけれど、
今となってはもうないという人がほとんどでしょうね。

Q気になります。何か治療法はありますか?
A治療法としては尿素含有軟膏やサリチル酸ワセリンを外用します。
ですがすぐに効いて治ってしまうというものではありません。
残念ですが、外用をやめるとぽちぽちが目立ってきてしまうかもしれません。
気長に根気良く外用をしなければなりません。

ご質問ありましたらばどうぞ。
氏名
E-mail URL


半角カナは使用しないようにしてください。文字化けします。
記事一覧に戻る