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Last Update : 2005/10/18 
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違憲判決否定、東アジア外交破壊の靖国参拝に抗議を!
小泉首相は17日午前、5回目になる靖国神社の参拝を強行しました。内外の参拝中止を求める世論を無視し、憲法違反東アジア外交を破壊してしまう蛮行を繰り返しました。中国・韓国は直ちに強い抗議の意思を表明しています。
 靖国参拝は、憲法違反!

9月30日、大阪高裁は、小泉首相の靖国神社参拝を憲法違反だとする判決を出しています。原告側が、この判決に対して最高裁に上告しない方針を決めたためこの判決が確定することになりました。訴訟は、台湾少数民族の遺族ら188人が、小泉首相の靖国神社参拝によって、思想および良心の自由、信教の自由が侵害されたことへの損害賠償を求めていたものです。大阪高裁は、損害賠償は認めなかったものの、小泉首相の靖国参拝は「憲法20条3項の禁止する宗教活動に当たる」と認定しました。前日の東京高裁での靖国訴訟判決では、小泉首相の参拝は私的なものであり、憲法判断は必要なしとしていました。

大阪高裁判決が出された直後、国会答弁やインタビューで「憲法違反とは思っていない。一国民として参拝するのがどうして憲法違反なのか理解に苦しむ」「まだ最高裁(の判断)ではない」等々と述べ、無視する態度を取っていました。

ところが、今後高裁の確定判決となりますから、「まだ最高裁ではない」との逃げ口上は通用しません。この判決を無視することは、憲法を無視することにほかなりません。

 特定宗教へ助長・促進

大阪高裁判決は、私的参拝を否定した理由を次のように述べています。公用車を使い、総理秘書官を伴い、「内閣総理大臣  小泉純一郎」と記帳した「態様」。さらに総理就任前の「公約の実行」であり、参拝前後の発言でも「私的」とは明言せず、「公的な立場での参拝であることを否定していない」。「参拝の主たる目的が政治的なものである」。以上を総合すると「内閣総理大臣としての『職務を行うについて』なされたもの」と認められる。靖国神社参拝は、「極めて宗教的意義の深い行為」であり、「公的性格を有する」参拝を繰り返したことは、「特定の宗教への関心を呼び起こし、助長、促進」になった。これによって「国と靖国神社との関わり合い」は、「相当とされる限度を超えるもの」になったとしています。

 侵略戦争を正当化

靖国神社は、第二次世界大戦までは、国民を侵略戦争に動員する役割を積極的に果たし、戦後も日本が行った侵略戦争は「正しかった」戦争だと宣伝するセンターをなっています。明らかに、一宗教法人にとどまらず、侵略戦争の美化や正当化という特定の政治目的を持った運動団体になっています。靖国神社には、問題のA級戦犯14人が合祀されています。

 東アジア外交の正常化を!

このような靖国神社に小泉首相が参拝すれば、特定の宗教を「助長・促進」すると同時に、侵略戦争の美化・正当化を「助長・促進」することになります。だからこそ、近隣アジア諸国からきびしい反発・批判を受けることになりました。近隣アジア諸国からの靖国参拝批判は当然であり、参拝中止をしない限り、日本の東アジア外交は改善できないばかりか、日本の孤立と袋小路への道は避けられません。首相の靖国神社参拝問題の打開策として、「戦犯分祀か国立施設の建設か」が検討されだしていますが、何れもすぐには解決されそうにありません。東アジア地域の平和や経済の在り方を考える上でも、靖国参拝の強行を反省し、憲法9条の精神をベースに相互信頼に基づく安全保障体制や東アジア共同体の在り方を検討する時だと思います。

5度目の靖国参拝の強行によって、中国や韓国からは「強い憤慨」の抗議がされています。一連の首脳外交や6ヶ国協議にも重大な影響が出てくると思います。私たちは、平和と友好を願う世論をさらに拡め、小泉首相に靖国参拝の強行を反省させ、2度と参拝をさせない行動を強めていきましょう。ブッシュ政権一辺倒の外交政策を改め、東アジア外交を展開するように求めていきましょう。



NO靖国! NO小泉! NOブッシュ! です。



2005.10.18 - 吉野 信次 -    


今、大きな問題となっている靖国神社・遊就館を見学しませんか
ウオッチング「まつさと」の企画として、靖国神社・遊就館の見学をおこないます。靖国神社の境内にある遊就館という戦争博物館です。展示室は20以上もあり、日本の侵略戦争を正当化する映像と展示品(約3,000点)であふれています。

- 記 -

集合時間2005年12月 4日()  13:30〜
集合場所松戸駅 6番線ホーム 上野駅寄り
連 絡 先参加希望者は、(TEL: 047-349-2132)にご一報下さい。

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