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Last Update : 2005/04/04 
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敗戦60年 - 憲法第9条が危ない!
  今年の8月15日で、敗戦・戦後60年を迎えます。あまりにも早い憲法改悪の動向の中で、「もう戦後70年はないのでは?」と危惧する声が大きくなりだしています。

改憲に走る「2大政党」

  自民党の新憲法起草委員会は、3月14日に改憲私案に向けた「論点整理」をまとめています。
  • 前文を全面改定し、「自主憲法」であることや、日本の「歴史、伝統、文化」を盛り込み、目指すべき国家像を明記する。
  • 安全保障では、9条の1項は維持するものの、2項(戦力不保持)を改定し、自衛隊を「軍隊」と位置づけ、海外での武力行使を可能とする集団的自衛権については安全保障基本法で具体的な要件を定める。
  • 「国防の責務」を明記するほか、表現の自由、結社の自由などを一部制限する。
  • 国民投票を廃止する等憲法改正手続きを緩和する。
この要綱案を受けて、4月中の改憲私案をまとめようとしています。

  一方、民主党は、「国民の憲法を創る」として「改憲」の立場を明確にしています。国民主権、共生、自立、歴史認識の4点を基本理念として掲げる「座長私案」が提示されています。改憲私案の土台となる「憲法提言」を4月中にも発表しようとしています。

  また、衆・参院の憲法調査会が、4月中に最終報告書を提出しようとしています。自公民3党は、憲法調査会を法案審議権のある常任委員会に「格上げ」し、この場で「憲法改正国民投票法案」を審議する方向で調整を進めています。これは、2000年1月の憲法調査会発足時の約束を踏みにじるものです。

憲法9条を世界に!未来に!

  このように改憲の動向が、「2大政党」レベルで進められていますが、国民の過半数は「憲法第9条は変えるべきでない」との強い意志を持っています。戦後60年間、他国を侵略し、住民を殺傷しなかったことへの客観的な評価だと思います。

  昨年6月に、作家の大江健三郎さん、井上ひさしさん、澤地久枝さんなど9人の識者が "憲法9条を守る一点で結集しよう" と「九条の会」を立ち上げ、アピールを発表しています。このアピールの中で、憲法9条の「改正」の動きを「日本国憲法が実現しようとしてきた、武力によらない紛争解決をめざす国のあり方を根本的に転換し、軍事優先の国家へ向かう道を歩むものです」と批判し、「平和を求める世界の市民と手をつなぐために、あらためて憲法9条を激動する世界に輝かせたいと考えます」と世界的な視点で9条を護り、発展させていく方向を提案しています。

全国津々浦々で、9条改悪NOの声を!大きな連携を!

  今、このアピールに賛同する組織・ネットワークが、全国津々浦々で生まれています。

  21世紀こそ、この地球を環境と平和の世紀にするために、今こそ9条の精神を国民で共有し、アジアへ、世界へ、未来に広め、世界の宝にしていきたいと思います。市民が本気で動きだせば、改憲の動向はストップできます

  この松戸市でも、4月10日に、広範な市民が参加した「活かせ9条 松戸ネット」の発足総会と記念講演会が、5月3日には「憲法記念日の集い−佐高 信さんの講演会」があります。また、4月17日には、「九条の会・千葉県地方議員ネット」の結成総会も予定されています(各案内は、イベント掲示板で)。是非、ご参加ください。

2005.04.04 - 吉野 信次 -    
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