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Last Update : 2004/05/26 
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年金法案を廃案へ!
今国会も終盤にさしかかり、参議院で年金法案の審議がされています。政府与党は、問題だらけの年金法案にもかかわらず、成立を強行しようとしています。しかし、NHKや新聞社等の全国世論調査によると、圧倒的多数の声が、今国会での成立に反対しています。

なぜ、政府与党の「年金改革関連法案」に対して、多数の国民が反対しているのでしょうか。2つの原因があると思います。1つは、年金法案が掲げた「2枚看板」の「給付の50%確保」「保険料の上限固定」のいずれもがウソだと言うことが、国会の審議過程で明らかになりだしたことだと思います。もう1つは、閣僚や国会議員の年金保険料の「未納・未加入問題」の発覚ではないでしょうか。

国民年金への未納・未加入者数は、生活苦と制度の将来展望が見えない中で、急増してきています。下表は松戸と全国の収納率の推移です。

    2000年度2001年度2002年度
    松戸市66 %64.2 %60.7 %
    全  国73 %70.9 %62.8 %
特に、国が保険料を徴収しだした2002年度は、8ポイントも急落しています。生活苦ゆえに払えない制度への不信感があるから払わない、こうした状況が蔓延している中で、国会議員の「未納・未加入問題」が発覚されました。“年金不信”がいっきに拡大されています。

なぜ多くの国会議員が、年金保険料を「未納・未加入」にしてしまったのでしょうか。年金制度に対する無関心・理解不足が大きな原因だと思います。

さらに優遇されている国会議員年金の存在があると思います。国民年金に加入しなくても、生きていけるからです。1986年から議員も強制加入となりましたが、届け出制のため、関心のない議員は、未納のまま過ごしてきたのだと思います。

制度や宣伝不足問題もあるかと思います。「未納・未加入問題」に対する責任のあり方も、一部で責任が問われただけで、自民党に至っては所属国会議員の公表さえ拒否しています。

「ウソのプラン」と「未納・未加入問題」の発覚によって、国民の“年金不信”は取り返しのつかないほど拡大されてしまいました。だからこそ、今国会で年金法案は成立させるべきでないとの世論が圧倒的多数を占めています

国民から信頼・安心される「100年安心プラン」とするためには、全国会議員の未納・未加入状況を明らかにして、充分な対応をすること。今国会では、年金法案を廃案として、公的年金の一元化問題や財源問題(保険料方式か税法式か)などの抜本的な改革を国民的な論議を深めていくことだと思います。年金法案を廃案へ!の声を終盤国会に届けましょう。

2004.05.26 - 吉野 信次 -    
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