| 憲法9条をアジアへ!世界へ! |
アメリカのブッシュ政権によるイラクへの無法な侵略・占領が今も続いています。バクダッドの陥落・フセイン政権の崩壊以降も親米傀儡政権づくりは成功していません。イラク国民の解放・民主化のはずが、イラク国民からは「フセインもブッシュもいらない!」と厳しい批判にさらされています。
今回のイラク攻撃・戦争は、国際法にも国連憲章にも違反する「先制攻撃」で始まりました。新保守主義者(ネオコン)の言い分のように、一方で武力侵攻し、中東諸国に親米そして親イスラエルの傀儡政権を樹立させる新たな帝国主義戦争であること。他方で、中東地域の石油、天然ガスなどのエネルギーを収奪する新たな新植民地主義戦争であることが明瞭になっています。
ニホンの小泉政権は、「国際協調と日米同盟は両立する」と強調しながら、ブッシュ政権の侵略戦争が開始されるや「国連か日米同盟か」と二者択一論で侵略戦争を支持し、多くの国々とイラク・ピースアクションに立ち上がった世界中の人びとから軽蔑と批判にさらされています。それにもかかわらず、戦後復興に名を借りた侵略・占領政策に加担しようとさえしています。何らの正当性もない戦後処理に貴重な国民の税金を一円たりとも拠出すべきではないと思います。さらに、アメリカの戦争政策に追従するだけの戦争ができる国家づくり・有事法体制を今国会で強行・成立させようとしています。
イラク・ピースアクションに表現された世界中の戦争を憎み、平和を求める人びとの連鎖行動は、今後の地球上における環境・平和政策にとって、大きな試金石を提供したと思います。私たち日本からの環境・平和政策は、憲法第9条をアジアへ!世界へ!どう広めていけるのかが大きな課題だと思います。小泉政権が示した従来の枠組み(日米同盟)や冷戦型固定観念の発想から、21世紀を生きる新しい国際関係を創造する選択肢を提案していく時期ではないでしょうか。ロシア、中国、北朝鮮、韓国共々北東アジアの多国間による安全保障のあり方を平和主義の立場から構築していく時でもあります。受身(戦争反対というだけ)のピースアクションから、積極的なピースアクションに切り換えていくことこそ、イラク・ピースアクションから学ぶことだと思います。
2003.10.08 - 吉野 信次 -
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