今回は、コンクリート製の代用ポストについて。
調べてみたのですが、正式名称はわかりませんでした。このページでは、「代用コンクリートポスト」と呼ぶことにします。ちなみに、郵政博物館のサイトでは、「代用コンクリートポスト」、「郵便差出箱(代用コンクリート製丸型)」、「郵便差出箱(コンクリート製柱箱)」、「郵便差出箱(代用コンクリート製丸型柱箱) 」などの名称が使われているようでした。
代用コンクリートポスト
長野県上田市(2017年11月撮影)
1937年に日中戦争が始まり戦時体制となった際、鉄製ポストに代わる代用ポストとして製造されたとのことです。戦後、鉄製のポストに置換えられていきましたが、ごく少数の代用コンクリートポストが今でも現役で使用されているようです。上の写真は、長野県にある現役の代用コンクリートポストです。
上から投函口、その下には「〒」マークと「郵便」の文字、下部には取集口があります。
投函口の上側は、コンクリートが庇のような形で少しだけ出っ張っています。
投函口部分ですが、白いタイル状のものが取り付けられています。郵便物を投函しやすくするためと思われます。
胴体上部には、「〒」マークと縦書きの「郵便」の文字。コンクリートがマークと文字の形に盛り上げられています。
側面に取集時刻が書かれたプレートを取り付ける、1号丸型にあるような枠はありません。このポストでは、正面から見て右側面にシールで取集時刻が貼られていました。
取集口の扉部分は金属製です。向かって右側に蝶番があり、左から右へ扉が開きます。
取集口の便札窓部分をよく見ると、奥側は木製の部品が使われているようでした。
千葉県九十九里町の豊海郵便局前にも展示品の代用コンクリートポストがあります。
(2019年1月)
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