『世界を革命するベストセラー』
ナイトウィザード シナリヲ『世界を革命するベストセラー』
背景
かつて、一人のウィザードが一冊の魔道書を記した。
その魔道書にはこの世の真実がかかれている。
しかも、難解な表現ではなく、面白おかしく、かつ、わかりやすく。
そう。この魔道書は読み物としてとてつもなく面白いのである。
この魔道書が出版されれば全世界にわたるベストセラーとなるであろう。
しかし、この魔道書を読めば、小学生のイノセントであってもこの世の真実を理解できてしまう。
そうなれば、世界結界は簡単に崩壊し、世界はエミュレイターが跋扈する地獄に一遍する。
『世界を革命する魔道書』
いつしかそう呼ばれるようになったこの魔道書は厳重な封印を施され何処ともなく人の世から消え去った。
そして、現在。
突如、封印の力が弱まった。
このことを感知したエミュレイターが『世界を革命する魔道書』を出版界に持ちこもうと、魔道書の置かれている菊武大学の附属図書館に向かった。
世界の危機である。
この危機を救えるのはウィザードしかいない!
推奨クラス、ワークス、及びシナリヲコネクション
PC1 | 勇者 | 大学生 | 遠藤教授 |
PC2 | 魔術師 | 魔術学校生徒 | マーリン |
PC3 | 忍者 | オカジマ技研社員 | 岡島伸一 |
PC4 | 強化人間 | 絶滅社 | 中嶋純一郎 |
オープニング
PC1:菊武大学・遠藤教授の研究室
遠藤教授に呼ばれる。
教授「君は優秀な学生だ。それが出席日数が足りないというだけで単位を落としてしまうのはもったいない。そこで、だ。
君にチャンスを与えよう。『概説生物形而上学』という本のレポートを書いて提出したまえ。そうすれば君に単位を与えよう。
そもそもこの『概説生物形而上学』は……」
以下延々と教授の薀蓄が続く。
なお、この本は附属図書館に蔵書されていることは教えてもらえる。
PC2:ダンガルド魔術学校・学長室
マーリンに呼ばれる。
マーリン「『世界を革命する魔道書』というものがある」
ここでマーリンの口から背景を説明させる。
マーリン「ということで、君にはこの魔道書の回収に当たってもらいたい。エミュレイターも魔道書を狙っているから十分気をつけるように」
プレイヤーが4人以上いれば、別機関に協力者を要請したから彼/彼女に手助けしてもらうといい、といってもらえる。
PC3:オカジマ技研・社長室
岡島伸一に呼ばれる。
岡島「『世界を革命する魔道書』というものがある。なんでも、この世の真実がわかりやすく解説してある魔道書のようなのだが。それをうちのウィザード部門に役立てようと思っているのだが、どうだろう、回収していてはくれないだろうか」
岡島「しかし、もしあれが我々の手におえないようならば、しかるべき所に無事届けて欲しい。詳細は君の裁量でやってくれ。それくらいは期待してもいいだろう」
PC4:どこでも
レイ・フォンにコール。
相手は中嶋純一郎。
中嶋「世界に危機が訪れようとしている。私には詳しいことはわからないが、ダンガルド魔術学校のマーリンがこの危機に対処しようと魔術学校の生徒を日本の菊武大学附属図書館に向かわせた。彼(彼女)一人では危険らしいので協力要請を受けた。すまないが、彼(彼女)に協力してやってくれ。彼(彼女)の詳しいデータは君のレイ・フォンにメールしておく。
世界の危機だ。よろしく頼む」
なお、推奨クラスはあくまで推奨なのでこれにこだわる必要はない。
また、PC4のワークス・コネクションは絶滅社・中嶋純一郎でなくともかまわない。クラスが吸血鬼ならば背教者会議・レオンハルト、聖職者ならば聖王庁・パトリシアといった具合に。
ようは、マーリンからの協力要請が受けられればどれでもよい。
極端な話、マーリンから直接協力を要請されてもよい。
リサーチ
PCたちはお互いに相手がウィザードであることがわかる。
全員がそろったところで、館内のどこかに強力なエミュレイターの気配を感じる。
瞬間、周囲の空間が歪みはじめる。
エミュレイターが[月匣]を形成したようだ。
[月匣]には出口はない。外に出たければコアを破壊するかルーラーを倒すしかない!
ダイブ マップはこちら
註)なお、_や ̄や|で囲まれている箇所は扉である。
S.入口
1.憑かれしもの(人間)→P195
エミュレイターにとりつかれた図書館利用者。
殺せば利用者は死ぬ。そのままにしておいても死ぬ。
助けたければ重傷状態にしてエミュレイターを引っぺがすしかない。
エミュレイターを引き剥がしたら宿主である利用者はシナリヲ終了後まで気絶、エミュレイターは消滅。
2.憑かれしもの(人間)→P195
エミュレイターにとりつかれた図書館司書。
3.水牢→P203
トラップが発動すると、本の洪水(比喩的表現)が発生。
本に押しつぶされ窒息したくはないだろう。
4.宝箱
魔石U3×(PC人数分)→P206
5.ヒーリングパネル2→P202
ロビー。観葉植物が非現実的な[月匣]内において現実を感じられる。
癒しのパワーでMPを回復。
6.ガス→P191、P204
永い間誰にも手にとられることのなかった本にはたくさんの埃が。
ウィザードがそのそばを通りかかるだけで室内にどえらい埃が舞い始める!
7.攻性防壁→P201
その棚は今にも崩れそうだ。
ちょっとでも振動を与えると本の雪崩がおきそうだ。気をつけろ。
8.ファイターキラー→P202
扉の向こうは本棚だった。本の雪崩がPCを襲う!
9.ヒーリングパネル2→P202
絵本のコーナー。
そういえば自分にも絵本を楽しむような子供のときがあったなぁ。
昔を懐かしみ、MP回復。
10.ルーラー&コア
コアは『世界を革命する魔道書』で、ルーラーはエミュレイター。
PCがこのタイルの扉を開くとクライマックスへ突入。
クライマックス
エミュレイターとおぼしきそれは一見普通のサラリーマン。
「なんですか、あなたがたは。私はただの出版社の編集者ですよ。その物騒なものをしまっておとなしくかえしていただきたい」と、気弱な態度でPCらにいう。
「どうしてもかえして頂けないのでしたら……」ここで態度を一変させる。
「貴様らウィザードには死んでもらう!」目をくわっと見開き、ゴーレム(→P195を(PC-1・最低1)体召喚して、攻撃を仕掛けてくる。
戦闘。
エミュレイターは袋小路へと後退して魔法でPCを攻撃&ゴーレムを援護。
なお、『世界を革命するベストセラー』はエミュレイターが所持している。
エンディング
各PCにしかるべきエンディングを用意してあげよう。