銭 湯 解 析

名古曽共同浴場 (調査:H16.11.20)


足:JR和歌山線「高野口」駅下車、北東へ徒歩約5分。駅を出て東にすぐの踏切を越えると、煙突が2本見えてくるが、奥の煙突が浴場なのでそれを目指そう。

 

  全景

駐車場はかなり広い。
営業時間:17時〜22時、日曜休
入浴料:大人150円、洗髪料20円(女性のみ)
住所:和歌山県伊都郡高野口町名古曽1101−1
電話:0736−42−0749

高野口町に唯一ある共同浴場。
早めに来たので開くのを待っていると、一緒に待っていたおじさんが「昔は銭湯も含めて15軒(一説には3軒)があったけど、今はここだけが残っているんや」と聞いたときにはびっくりした。こんな田舎町でもそんなに湯の灯りがあったなんて。。。しかし、ただ1軒残っている浴場だけに、開店前から20人くらいのお客さんが待っていたし、車で乗り付けてくる方も結構いて、みんなのコミュニティの場として今も健在なのはとても嬉しい限りだ。
17時のちょっと前に開店すると、あっと言う間にみんなが浴場へと吸い込まれていった。私も一緒に吸い込まれる(笑)。券売機で入浴券を買い、番台で渡して脱衣場へ。
脱衣場はそれほど広くはないが、天井が高いのでそれほど圧迫感はない、ロッカーには鍵は付いていなかった。
浴室へ向かうと、もうみなさん入られていて、あちこちで談笑しながら湯を愉しんでいる姿を見ると、なんだが和やかでいい。奥の壁には「大声で歌わないこと」と注意書きされているが、私もちょっと鼻歌でも口ずさんでしまうよう感じにさせてくれる。
で、浴室はと言えば、仕切壁沿いにメイン(深・浅)浴槽があるのみのシンプルな構造、また浅い目の浴槽には座石が3つ突き出ていて、そこに座るとちょうど足湯感覚に湯を愉しめる工夫は面白い。建物自体は80年代くらいのお役所的コンクリート臭の無期質な造りであるが、地元のみなさんの人柄もにじみ出て時間と共に丸みを帯びてやわらかくなった感じがする。いやぁ、愉しい湯です。
洗い場のカランはホースシャワー(温度調節可)付き。

風呂上がりのドリンクは置いていなかった。半公設の共同浴場なので仕方ない。

また、ここは一般の銭湯とは違って住民のために地域で運営している共同浴場であるので、外来である我々はあまり迷惑をかけぬようマナーの徹底に心がけて湯を愉しんで欲しい。
評価:★★★★(の上)
コメント:今もがんばる地域の浴場。
     浴槽の座石は一見の価値はある。

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