銭 湯 解 析

あづま湯 (調査:H15.12.06)







足:JR「直江津」駅下車、徒歩12分、万代橋を越え石川銀行の交差点を左折し本町通商店街に入る。
営業時間:15時〜20時30、月曜休
入場料:350円
住所:上越市中央5−4−3
電話:025−543−3357


新潟商業地の中心部にて頑張っている銭湯である。
商店街からはわかりにくいが小さな入り口を見つけ、細い路地に入ると「よくきたなぁ」って感じで出迎えてくれる。

 

 

  
こんな感じで。

暖簾をくぐれば番台でロッカーの鍵を渡されるが、常連さんはロッカーなんか使わずに床に置かれている脱衣かごをつかっているのがちょっと京都風だ。
脱衣場の床はゴザ敷きなのも珍しい。身長計もある。
浴室に入れば驚いた。外観からは想像もできないくらいに天井が高く、すごく広く感じる。奥には立派な富士山の画があり、仕切の壁には越後の名産・鯉のタイル画があり、すばらしい。浴槽は一つであるが深い部分と浅い部分に分かれている。深い部分は1mはあるかな、と思うくらいにすごく深いが逆にゆったりと感じてしまう。浅い部分はジェット風呂となっているのだが、ジェットのすぐ前に丸太棒が一本横切っている。これがまた足を乗せたりその上に座ってゆったりすることもでき、なかなか嬉しい配慮である。実際、多く客がこの丸太棒でみんなが思い思いに風呂を愉しんでいる光景は見ている私も気分がいい。

しかし、ここの凄いところは浴槽だけではない。それは湯の質である。ただの水を使っているようなのだが本当にびっくりするくらいにキレイだ。大阪や東京の水道水や井戸水がどんなに束になっても勝てっこないほどいい質の水で、さすが越後!と唸ってしまった。

多分、ここの常連さんが東京や大阪の風呂に入ったならば体中にジンマシンが吹き出るかも知れない。
大学時代、同回生で四国の山奥出身の友人が京都の水を飲むだけでジンマシンが出るので、わざわざ実家より水を送ってもらっていた奴がいたが、その彼を思い出してしまった。彼は今どうしているのだろうか?当時の私は大阪から京都に移り住んで「おぉ、さすが京都の水は臭みが少なくて美味いのぉ!」と感嘆交じりにがぶがぶと蛇口から平気で飲んでいたのだが。。。きっと早死にするな、ワシ。(笑)

それはさておき、ここの湯(というか水)の質はさすがである。だが、海岸近くの砂地の上に建てられているためか、長年の雪との闘いのためか、建物全体が少々傾いているのが気になる。これはこれで安定しているとはいえ、いつまでも頑張ってほしい名建築である。
来て良かった、また来よう。

風呂上がりにはマミーの他、牛乳は森永、あとはサントリーの缶中心。
評価:★★★★★
コメント:いつまでも残して欲しいすばらしい建築である。


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