銭 湯 解 析

電気湯 (調査:H14.10.13)







足:近鉄伊賀線「上野市」駅下車、南へ徒歩約5分。
営業時間:16時〜23時
 水曜・毎月25日休
入場料:大人300円
住所:上野市紺屋町3156
電話:0595−21−0444

ここも旧い外観な銭湯である。
上野市内の他の旧い銭湯よりはちょっと新しい目だけど、ここもなかなかいい感じだ。
入れば、脱衣場は気の感じがたまらない。ロッカーは木の旧いモノだが扉はガラス張りなのがちょっと残念。だが、浴室へ向かう仕切の欄間部分のアーチ状になったガラス窓の雰囲気がいいのが印象に残った。
浴室は奥に左からメイン(深)浴槽に寄り添う形で浅い浴槽、座・寝風呂(共にバスクリン)、ぬるま風呂と並んでいる。この浴槽の位置のスタイルは関東風であり、外観が関西風だけにかなり面白いと感じた。そして「ぬるま風呂」というのも興味深い、湯温は30度と書いてあるので入れば、ぬるすぎる。冬場だと震えてしまう感じがするほどだ。
洗い場のカランには固定式の他にホースシャワーもある。ホースシャワーは上野市内のどこも同じタイプを使用しているのは、どうやら工務店は一緒なようだ。
それほど広くはないが面白い銭湯である。

何か腑に落ちない、それは電気風呂が無いのになぜこんな「電気湯」という屋号なのだろう?
なので、普段は静かにこっそりと風呂を愉しむ私ではあるが、主人に尋ねてみると、
「終戦後、燃料が全く手に入らなかったことに困った先代の主人が、なんと当時最も高級であった電気にて風呂を沸かしたことがこの屋号の由来だとか。しかし、あまりにも電気代がかかりすぎたのと、ほどなくして燃料が安く手に入るようになったので数年で電気ボイラーは止めた。」
。。。そうです。
すっごく深い事情があったのだ、けど、オチが妙に関西風で親近感が湧くなぁ。(笑)
なんか、ここ気に入った。

風呂上がりには缶中心。牛乳は明治だけど冷蔵庫は雪印マーク入りなのが微妙な感じ。
評価:★★★★
コメント:屋号「電気湯」にこんなエピソードがあったとは。
     なかなか良き銭湯なので、オススメです。


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