怪しきモノたち


怪しきモノたち・その246 恵方巻







私が住む関西ではいつの頃からか節分の日には「恵方巻」と呼ばれる巻寿司を一本まるごと恵方(今年は北北西)に向かって黙って一心不乱に食べると無病息災、という奇習がありまして、私もこの時ばかりは巻寿司をもくもくいただく訳であります。

でも近年、この風習が全国的な広がりを見せるにつれ恵方巻自身も妙な進化をし始めております。
今や鉄火巻やサラダ巻なんかもう古い!
そんな「怪しき恵方巻」の数々を紹介します。

まずは、全国的なパン屋のチェーン店であるヴィドフランスさんからエントリーの


 

 恵方巻サンド
 (¥294)

キュウリ、エビ、ハム、錦糸玉子など7種類の具材を食パンで包み、そこに海苔で巻くという、少々強引な一品であります。
でも味は普通の和風テイストなサンドイッチで、海苔もそれほど気にならず、なかなかに美味かったです。

続いては、恵方巻を全国展開させた張本人ともいえるコンビニのセブンイレブンから、(情報提供のアコさん、どうもありがとう)


 

 丸かぶり
 ロールケーキ
 (¥320)

「新しいデザートの節分商品登場!」と銘打って予約受付していたこれ、しっとりと焼き上げたココアスポンジにフレッシュなイチゴ、キウイ、バナナを加えたロールケーキで、これは元来の恵方巻きから大きくかけ離れ、超強引な商品である。

食べてみると、ふつうの「まるごとバナナ」にイチゴとキウイがちょろっとおまけ、と思えば理解できる。
味としては慣れてる美味しさ、と言う感じで、これが320円とはちょっとボリすぎちゃうか?とも思える。

そして最後に登場は、有名百貨店などに出店して知る人は知る高級和菓子メーカー・源吉兆庵から


 

 恵方巻き
 (¥630)

またもや名店の暴走か?とも思わせるこの商品、求肥と羊羹、白餡をケーキと海苔で巻き、恵方巻きの姿のままのお菓子をおつくりいたしました、と謳われているように、さすが源吉兆庵、開けて見せたその姿はまさしく鉄火巻そのもの!
パッと見、これが和菓子とは誰も思うまい。

食べるとやはり羊羹の強さがあらわれ、これが和菓子だと認識させてくれるが、ここほどの高級和菓子メーカーが果たしてこのようなモノを何で出したのだ?
と逆に首を傾げてしまう。

今年でここまで怪しげな恵方巻が登場しているのだから、来年がとても楽しみである。

(怪しい「恵方巻」情報求む!)

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