ゾンビコップ
DEAD HEAT
米 1988年 96分
監督 マーク・ゴールドブラット
脚本 テリー・ブラック
出演 トリート・ウィリアムズ
ジョー・ピスコポ
ヴィンセント・プライス
ディック・ミラー
死体を蘇生させて銀行強盗やらせている奴がいて、事件を負う刑事が敢えなく殉死。しかし、自らも蘇生マシンで蘇る。生きていられるのは僅か12時間。復讐に燃えたゾンビコップは、ズタボロになりながら事件を解決するのであった.....という『狼男アメリカン』の線を狙ったブラックコメディだが、如何せん笑いどころが一つもない。監督のマーク・ゴールドブラットにはこの手のセンスが感じられない。
脚本家にもセンスがない。随所にちりばめられたお下劣なギャグがそのことを証明している。例えば、ラストで二人のゾンビコップが、
「お前、生まれ変わるなら何になりたい?」。
「う〜ん。女の自転車のサドルかなあ」。
こんなお下劣なセリフでフェイドアウト。品性を疑う。
しかし、主役のトリート・ウィリアムズは健闘している。派手なアクション、グロテスクな特撮、お下劣なギャグが飛び交う中で、どんどんと腐敗していくゾンビコップをさもあたりまえの刑事であるかのように淡々と演じており、彼が一番この手の笑いを理解しているように思える。
相棒のジョー・ピスコポは『サタデーナイト・ライブ』でエディー・マーフィーとコンビを組んでいたコメディアンだが、彼が笑いを取る場面は一つもない。本当にコメディアンかと疑いたくなる。別に彼でなくてもよかった配役である。
それから、終盤にヴィンセント・プライスが登場するが、彼もまた添え物のような扱いである。
↑ジョー・ピスコポはボディービルダーとしても知られている。
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