結婚狂奏曲セクステット 米 1978年 91分 |
大友克洋 に『EAST OF THE SUN, WEST OF THE MOON』という短編がある(『さよならにっぽん』所収)。 本作は、あのメイ・ウエストが1961年に上演した自作自演の舞台劇を映画化したものである。30年代のアメリカで露骨なセックスを売り物にし、世間の顰蹙を買っていた「元祖黒木香」たる姉御も当時86歳。それが「ハリウッドNO.1のセクシー女優」に扮するのだから、もはや笑ってしまうほかない。 |
ハリウッド女優マーロ・マナーズが結婚した。6人目となる新郎は英国貴族で、二人はロンドンの一流ホテルで初夜を迎える。折しも、同ホテルは世界サミット会場として使用されており、アメリカのエージェントがマーロに接触する。実は彼女も「アンクル・サム」のために働くエージェントで、これまでイロを武器にして数々の諜報活動を行ってきたのだ。今回の指令はソビエト首脳を腑抜けにすること。任務を遂行する彼女のもとに前夫たちが続々乱入、サミットがメチャクチャになるというドタバタ艶笑劇である。 しかし、それにしても共演が実に豪華だ。メイ・ウエストというばあさんが如何に皆から愛されていたかが判る。 なお、メイ・ウエストはこの2年後に他界した。つまり、これは彼女の「さよならのおみやげ」だったのである。 |
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