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メイク・アップ
DEATH GAME
THE SEDUCERS

米 1977年 89分
監督 ピーター・S・トレイナー
出演 ソンドラ・ロック
   コリーン・キャンプ
   シーモア・カッセル


 数年前、谷崎潤一郎の初期短編が続々と文庫化されて、これを機会にまとめて読んでみたのだが、男が女にイジメられる話ばっかり。ああ、この人は本物のマゾヒストなのだと痛感した。そんな潤ちゃんが生きていたなら是非ともお薦めしたいのがこの一本。感涙に咽ぶこと必至。とにかくマゾヒスト必見の映画である。

 嵐の晩、男の家に二人の女が舞い込む。その可憐さに男は欲情。そして、3Pを楽しむ。ところが、次の日から女たちは我がもの顔で歩き回る。昨晩の可憐さは何処へやら。手づかみでものを喰い、ゲラゲラゲラと下品に笑う。やがて男は縛られて、完全なる家畜と化す。そして3Pの罪で死刑を宣告されるのである。男の首に振り下ろされる中華包丁。ギャッと叫ぶが寸止めで終わり。「冗談だよ〜ん」とゲラゲラ笑い、仲良く手をつないで男の家を去る女たち。そこへ車がやって来て、ドカッと二人を轢き殺す。ジ・エンド。
 おい。これで終わりかよ。

 二人の女を演じるのは、イーストウッドの愛人になる前のソンドラ・ロック。もう一人のコリーン・キャンプは『死亡遊戯』のヒロインとして世界中のボンクラにはお馴染である。
 観ていただければ判るが、この二人には本気で腹が立つ。それほどに迫真の演技だということだ。


 

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