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ドイツチェーンソー大量虐殺
DAS DEUTSCHE KETTENSAGEN MASSAKER

独 1990年 63分
監督 クリストフ・シュリンゲンズィーフ
出演 カリーナ・ファレンスタイン
   スザンネ・ブレデヘーフト
   アルトゥア・アルブレヒト
   フォルカー・シュペングラー
   アルフレッド・エーデル
   ウド・キアー


 とにかく、現代ドイツは我々の想像以上に病んでいる。『ネクロマンティック』のような屍体愛好映画のお次はチェーンソーですよ。旧東ドイツからの移民の胴体メッタ斬りです。作品的には、本当にどうしようもないZ級でありますが(演出力ゼロ。チェーンソーの迫力がまったく描かれていない)、まあ、EUの実際を知る上で価値のある作品なのでしょう。むしろ報道特集で取り上げられるべき作品といえましょう。

 なお、この鬼畜監督、クリストフ・シュリンゲンズィーフにはもう1本『テロ2000年・集中治療室』というDVD化された作品があり、こちらの方が演出力が向上していて面白いが、今度はポーランド難民を虐殺するネオナチを描いたドタバタ喜劇。実際の少女誘拐事件をモチーフにした作品だそうだが、どうかしてるぜ、まったく。日本でいえば、新潟少女監禁事件をモチーフに石原慎太郎が支那人を殺しまくる映画を撮るに等しい。やはり報道特集で取り上げられるべき作品である。

 しかし、なんだかんだ云いつつも、私がこのどうしようもない映画を観てしまったのは、ドイツが生んだ希代の怪優ウド・キアーが出演しているからだ。『チェーンソー』の方では頭の上で火を燃やすキチガイ役の特別出演だが、『テロ2000』の方ではフル出演。例のギトギト顔で難民どもを殺しまくるネオナチの神父、というトンデモない役を嬉々として演じており、彼のファンとしては大満足であった。

註 以上の他にも『ユナイテッド・トラッシュ』が日本公開されているが、これは観ていないので論評できない。末期のラス・メイヤー映画の常連で、愛川欽也司会の「世界ビックリなんとか」にも出演していたキトゥン・ナティヴィダッドという巨乳おばさんが出演している。もちろん、ウド・キアーも。


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