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評価 ★★★★★

荒武者キートン
OUR HOSPITALITY

米 1923年 67分
監督 バスター・キートン
   ジョン・ブライストン
出演 バスター・キートン
   ナタリー・タルマッジ
   ジョー・ロバーツ
   ジョセフ・キートン


 本作をキートンの最高傑作に推す人は多い。地味ながらも、極めてよく出来た作品である。
 舞台は19世紀初頭のアメリカ東部。長年に渡って血なまぐさい抗争を続けてきたキャンフィールド家とマッケイ家。その末裔であるキートン扮するウィリー・マッケイが命を狙われる物語だ。
 本格的な長編の製作にあたって、キートンは従来の漫画的なギャグを封印、リアリズムを重視した。そうでなければ観客を70分も繋ぎ止めることは出来ないと考えたからだ。時代考証にこだわり、スティーヴンソンが発明した初期の蒸気機関車を完全に再現した。このシーンが実に楽しい。デコボコの山道をノロノロガタガタと汽車が行く。なんとものどかな光景である。その後をキートンの飼い犬がトコトコと付いて来る。そして旅先で御主人様を尻尾を振り振り迎えるのだ。驚くキートン。
「どうしてお前がここにいるんだ!?」

 キートンお得意のスタントも好調である。川に落ちたキートンは激流に飲まれて流される。
 実はこのシーン、本物のアクシデントだったという。命綱が切れてしまい、溺死寸前だったのだ。演技でないキートンの動揺がカメラにしっかりと収められている。
 そして、滝の手前でどうにか留まり、同様に流されるヒロインをジャンピング・キャッチ。さすがに本物の滝ではなく、撮影所に拵えたセットだが、それでも至難の技であることには変わりない。観客は拍手喝采である。

 なお、ヒロインを演じるのは妻のナタリー・タルマッジ。キートン・ジュニアも主人公の幼少時代として出演している。また、間抜けな機関士に扮するのは、キートンの父親ジョー・キートンである。


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