鮮血の美学 米 1972年 85分 |
本当に不快な映画である。あのジョン・ランディスもこのように述べている。 「ウェス・クレイブンが『鮮血の美学』をあれほど倒錯的に描いた意図は何なのか、私にはさっぱり判らない」 あまりにも不快なので、今日見直すのも辛かった。ビデオをデッキに入れるまでに時間がかかった。あんな不快な思いをまたしなければならないのかと思うと腹が立った。それほど不快なのである。 17歳の美少女マリーは今日が誕生日。ちょっと不良な女友達と街に出て、コンサートを楽しんで、家に帰って誕生日パーティを祝う筈だった。ところが、マリファナを買おうとしたばっかりに無法者たちに監禁され、レイプされた上に虐殺されてしまう。ここまでが約1時間。とてもとてもとても不快な1時間である。 |
で、この無法者たちの車がエンストを起し、助けを求めた家がたまたまマリーの自宅だったことから、物語はドラスティックな展開をみせる。娘たちが彼らに殺されたことを察した夫婦が復讐に乗り出すのだが、その方法がまた壮絶なのだ。 監督の名はウェス・クレイブン。『エルム街の悪夢』や『スクリーム』のシリーズで知られる「マスター・オブ・ホラー」だが、初期作品にはアタマが痛くなるものが多い(例えば『サランドラ』とか)。 |