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ヘルター・スケルター
HELTER SKELTER

米 1976年 119分 TVM(オリジナル版は194分)
監督 トム・グライス
原作 ヴィンセント・ブリオシ
   カート・ジェントリー
出演 ジョージ・ディセンゾ
   スティーヴ・レイルズバック
   マリリン・バーンズ
   ナンシー・ウルフ
   クリスティナ・ハート
   キャシー・ペイン


 チャールズ・マンソンの事件は、犠牲者の方々には申し訳ないが、知れば知るほどマヌケである。だいたい「神の啓示がビートルズ」ってところが教祖にあるまじきミーハーだし、『ヘルター・スケルター』はハルマゲドンなんかじゃないよ。グルグルまわるすべり台の歌なんだよ。
 ロックスターになりたくて、それでビーチボーイズに接近したけどなれなくて、その腹いせがそもそもの犯行の動機というのだから泣けてくる。選挙に出たけど落選したのがそもそもの動機という麻原彰晃にそっくりだ。麻原もそうだけど、こいつも他力本願なんだよ。自分では手を下さない。パシリを使うの。ズルイんだよ呆れるよ。

 そんなマヌケなマンソン事件を、かなり真摯に受け止めて再現したのが本作である。捜査側から描いた法廷劇なので、事件の猟奇的な部分を期待する方には物足りないかも知れない。(そもそもTVムービーなので、過激な描写は左の写真が限界である)。しかし、事件の概要を知る上ではもってこいの教材である。『週刊マーダー・ケースブック〜シャロン・テート殺人事件』とシンクロさせて鑑賞すればもうバッチリ。君も明日からマンソン博士だ!。

 え?。なりたくないって?。


 

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