バーニング 米 1981年 91分 |
『13日の金曜日』の翌年に製作された亜流品。しかし、脚色に捻りがあるので、本家よりも面白く見られる。トム・サヴィーニによる特殊メイクも絶好調で、巨大な植木バサミで襲ってくる殺人鬼にも迫力があり、スラッシャー・フィルムとしてはまずまずの拾い物である。 物語は『13日の金曜日』と同様にキャンプ場を舞台に始まる。夜になれば恒例の怪談大会。火を囲みながら現在の管理人が、前管理人の悲惨な顛末を語って聞かせる。前管理人クラプシーは偏屈な男で、皆から顰蹙を買っていた。悪ガキどもは奴を懲らしめようとイタズラをするが、それが原因で管理小屋は全焼。彼も全身に大火傷を負い、見るも無惨な姿となる。復讐の権化と化した彼はこのキャンプ場に住み着き、今でも子供たちを襲っては血祭りを上げている…。 なお、本作は我が国ではあの東宝東和の配給だったので、お馴染みの「宣伝におけるインチキ」がいくつか行われている。 ところで、ジェミー・バーナード著『スクリーン・デビュー』によれば、本作はあのホリー・ハンターのデビュー作であるらしい。子供たちの一人としてのエキストラで、台詞も一つしかないので、よ〜く見ていないと気がつかないという。彼女がブレイクしたのは、6年後の『赤ちゃん泥棒』でのことであった。 |