ケンタッキー・フライド・ムービー 米 1977年 78分 |
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ZAZのデビュー作であり、パロディ映画の代名詞的な作品であるが、全体的にかなり幼稚である。同じシモネタ満載なら先駆作『アイダホ・ポテト・ライブ』の方がまだ高尚だ。しかし、それでも下らなさ故に思わず吹き出してしまうギャグはいくつかある。 例えば、ウィラーというビールのCMパロディ。勇壮な音楽と共にイケメン登場。ところが、カメラは彼を追わずに、街頭で布教活動に従事するハリ・クリシュナにズームするのである。 『酸化亜鉛と私たち』という科学教育映画のパロディも面白い。 アイディアで面白いのは『感じる映画』であろう。映画館の観客に一人づつアシスタントがつき、映画の中で起ったことを実際に感じさせてくれるのである。例えば、映画の中で水をこぼせば実際にこぼしてくれるし、キスをすればキスしてくれる。しかし、アシスタントは男なもんだから観客は大いに不満顔で、 この他には『燃えよドラゴン』のパロディが目立つ程度である。これは30分の長尺で、『フライング・ハイ』や『トップ・シークレット』『ホット・ショット』といった後の作品のプロトタイプとして意義深い。カンフー・シーンは割とマジでやっている。 |