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スムルの七つの秘密
THE SEVEN SECRETS OF SUMURU
RIO 70
FUTURE WOMAN

西独=スペイン 1969年 82分
監督 ジェス・フランコ
出演 シャーリー・イートン
   リチャード・ワイラー
   ジョージ・サンダース
   マリア・ローム


 購入したけど観ていないビデオやDVDが結構あって、何故に観ないのかというと、観る気がしないからである。ならば、何故に購入したのか?、とのお叱りを受けそうだが、まあ、私は基本的に「変なものコレクター」ですからね。「変なもの」が眼に入ると、とりあえず押さえておくんですわ、はい。(註1)

 このビデオもそんな経緯でとりあえず押さえておいた1本。『ゴールドフィンガー』の冒頭で裸体に金粉塗られて絶命したシャーリー・イートン主演ということで「へなちょこ007」を期待して押さえておいたものだ。
 で、昨日、数年ぶりに眼に止まり、さあて、そろそろ観てやろうか。否。観る前にどんな映画か調べてみませうと検索すると、なんと、ああた、ジェス・フランコ御大の監督作ではござんせんか。しかも、正式タイトルは『ザ・セブン・シークレッツ・オブ・スムル』。同じくイートン主演の『ザ・ミリオン・アイズ・オブ・スムル』(TV放映題『美人殺人部隊』)の続編だったのである。


 内容は、世界征服を企むスムルという名の女人がいて、その野望を敏腕スパイが阻止するという、どこにでもあるような話である。原作のサックス・ローマーは「フーマンチュー」の人なので、要するに、あれの女人版だと思えばよろしい。
 で、ここでハタと気づいたのだ。あれ?。この頃、フランコ御大は「フーマンチュー」も撮ってたぞ。で、調べてみると68年の『女奴隷の復讐』がそれで、これにはシャーリー・イートンも出ている!。製作者は同じハリー・アラン・タワーズ!。なんだ、抱き合せだったんだ.....と妙に納得した次第。最低映画界ではこのような抱き合わせは日常茶飯事なのだ。
 ちなみに、製作者のタワーズなる人物、他にどんな作品があるのか調べてみると.....なんと、2003年に『スムル』をリメイクしておりました(笑)。笑わせてくれるぜ、まったく。

 最後に、フランコ御大は超低予算の中で、なかなかイイ仕事をしております。女人のシュールな撮らえ方が絶妙で、特に拷問シーン(写真上)や、スムル部隊の「男イカせ方講座」の場面(写真下)には、後の片鱗が窺えます。

註1 「コレクター」というよりも「ネタとして押さえておく」という感覚の方が近い。みうらじゅん氏が聞きもしない変なレコードを集めているのと同じである。


関連人物

ジェス・フランコ(JESS FRANCO)


 

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