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キャプテン・ザ・ヒーロー
THE RETURN OF CAPTAIN INVINCIBLE
LEGEND OF LEOTARDS

豪=米 1983年 96分
監督 フィリップ・モラ
出演 アラン・アーキン
   クリストファー・リー
   ケイト・フィッツパトリック


 かつて、アメリカに「キャプテン・インヴィンシブル」というヒーローがいた。禁酒法時代のギャングを一掃し、ナチスを相手に大活躍の国民的英雄だったが、アカ狩りで追われて、今やオーストラリアの田舎町で飲んだくれのホームレスに落ちぶれてた。
 そんな折り、悪の帝王ミスター・ミッドナイトが世界征服を企む。少年時代にキャプテンに憧れていた大統領は「彼を捜せ!」と大号令をかける。ようやく見つけ出されたキャプテンは前述の通りで、今では空を飛ぶことさえできない。そこでいろいろとリハビリを施すのだが.....。

 と、書いていると、とても面白そうな作品である。しかも、主演が『クルーゾー警部』のアラン・アーキン、対する悪役に「一代のドラキュラ俳優」クリストファー・リーとくれば、期待しない方がおかしいってえもんだ。
 ところが、監督がオーストラリアが生んだバカ監督、フィリップ・モラなもんだから、なんともモタモタした冴えない作品に仕上がった。
 あの大駄作『ハウリング2』ほどはシドくはないが(これにもクリストファー・リーが出ているのだ。トホホ)、もっと、もっと面白くなった筈の作品である。

 モタモタ感をより助長しているのが、本作が『ロッキー・ホラー・ショー』を意識したミュージカルである、ということである。大統領が、キャプテンが、そして悪の帝王までもが、突然に理由なく歌い始める。しかし、その楽曲が愚にもつかないシロモノで、どうしてミュージカルにする必要があったのかと頭を抱える。
 それでも、クリストファー・リーの歌声&ダンシング(左写真)を堪能できるってだけでも拾い物には違いない。
「どうしてモラなんかに監督させたんだよ!」
 と、怒りが込み上げてくる作品である。
 いるだろう、他に適任者が。


関連作品

ハウリング2


 

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