マック・レイ・エドワーズ
１９７０年３月５日、１人の男がロス市警に出頭し、３人の少女を誘拐した旨を告白した。マック・レイ・エドワーズ、５２歳。うちの２人が脱走したため、観念して出頭したのである。併せて彼は６件の殺人を告白した。犠牲者はいずれも子供だった。
１９５３年 ６月２０日 ステラ・ノラン（８）
１９５６年 ８月 ６日 ドン・ベイカー（１３）
ブレンダ・ハウウェル（１１）
ブレンダ・ハウウェルはエドワーズの義妹だった。
１９６８年１１月２６日 ゲイリー・ロシェ（１６）
１２月１６日 ロジャー・マディソン（１６）
１９６９年 ５月１６日 ドナルド・トッド（１３）
遺体が発見されていたのはゲイリー・ロシェのみで、残りの５人については行方不明のままだった。エドワーズはステラ・ノランとドナルド・トッドを埋めた場所しか憶えていなかった。そのために彼は３件の殺人のみで裁かれて、死刑を云い渡された。しかし、刑が執行されることはなかった。１９７１年１０月３０日、エドワーズが独房の中で首を吊って自殺したからである。
その犯行には１２年も空白があることから、更なる犠牲者がいるのではないかと疑われている。エドワーズ自身も合計で１８人の子供を殺したことを仄めかしていた。
米版ウィキペディアによれば、ロス市警は現在、１９５３年３月２３日に失踪したトミー・ボウマン（８）の件へのエドワーズの関与を調査中だという。
また、以下の失踪者もエドワーズの手に掛かったことが疑われている。
１９６０年 ７月１２日 ブルース・クレメン（６）
１９６１年 ８月１８日 カレン・リン・トンプキンス（１１）
１９６２年 ７月 ３日 ドロシー・ゲイル・ブラウン（１１）
こういうトンデモない野郎がひょこひょこといるところがアメリカという国の怖さである。
（２００９年３月１０日／岸田裁月）