クララ・ボウと入れ替わるように登場したのが、「プラチナ・ブロンド」ことジーン・ハーロウである。白く輝くプラチナのような金髪に、まるでアルビノのような白い肌。そして、彼女は「フラッパー」にはない魅力を備えていた。すなわち、豊満なバストである。 ところで、ジーン・ハーロウと云えば、忘れてならないのが夫ポール・バーンの自殺である。否。自殺であるかも実は定かではない。その死には極めて謎が多く、いまだ解決をみていないのである。 |
1931年、《地獄の天使》でデビューしたジーンは、翌年にポール・バーン製作の《紅塵》に主演、スターの仲間入りを果たす。そして、同年7月2日に二人はスピード結婚。2ケ月後の9月5日に、新郎はベネディクト・キャニオンの豪邸で無惨な姿で発見された。 「最愛の人へ。私が犯した恐ろしい過ちを償い、忌わしい屈辱を拭うには、残念ながらこの道しかない。愛している。 「昨夜のこと」とは何なのだろうと人々は口々に噂した。その挙げ句に行き着いた結論は、とても猥褻なものであった。 |
そこで登場するのが、元MGMのプロデューサー、サミュエル・マルクスによる説である。彼は自著《Deadly Illusions》の中で、バーンは殺されたのだと主張している。
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