ところが、こんなキテレツな天津教も、公爵や陸海軍将校に信者が多かったという。何故か?。第1次大戦に前後して軍人の間に広まった「南朝ブーム」に竹内が乗じたからである。竹内としては官憲の弾圧に備えて、是非とも地位のある者を抑止力として手中に治めたかった。そこで彼は南朝を騙った。当神社の主筋は南朝の開祖、後醍醐天皇であると偽ったのである。その際、後醍醐天皇の真筆を捏造することも忘れない。かくして竹内の捏造人生の火蓋は切って落とされた。 捏造と云えば、こんな話もある。日本=ユダヤ同祖説を唱え、中東にモーゼの十戒石探索に出掛けたこともある怪学者酒井勝軍(かつとき)が天津教の存在を知り、ひょっとしたら十戒石が宝物の中にあるのではと竹内のもとを訪れた。話を聞いて竹内は、 ちなみに、この酒井勝軍という人物、今日もなお(一部で)多大な影響力を誇る「超古代史界の大物」なのである。「日本にピラミッドがある」と最初に云い出したのは彼なのだ。あの麻原も彼の著作から多くを引用しているが、まさか己れの「崇高な」研究が後の世でテロ集団の教義に利用されるとは、夢にも思わなかったであろう。 |
話を戻そう。キリストの墓である。 そんなわけで、随分いい加減な「キリストの墓」なのであるが、それを信じているオメデタキ方々がいるのも事実。オウムの方々も信じている筈。信じるのは勝手だが、信じている人に敢えて云いたい。あんた、三戸に行ったことあるのかい?。キリストの墓を見たことあるのかい?。 |