伊豆諸島に固有の鳥です。御蔵島で伝統的にアカッパラという呼ばれているとおり、腹が赤茶けています。和名ではアカコッコで、三宅島のアカコッコ館の名前にもなっていますが、漢字では島赤腹と書いてアカコッコと読む場合が多い。三宅島では1982年のネズミ駆除のイタチ放獣の為に数が減少し、2000年の噴火以降も減少している状況だが、一方、御蔵島では左の写真にもあるとおり、里の近くの道路でも見かけることがあります。島に来たら、御蔵島ならではの島時間を楽しむためにアカッパラと親しみを込めて呼びたいですね。
三宅島にもいますが、御蔵島のアカッパラは深く落ち着いた色彩をしていて、左の写真でも見られる通り、腹の赤みも深い色と言われており、もしかしたら三宅島のアカコッコとは厳密には違う種だと分かる日が来るかもしれません。そんな日が来るかもしれないので島で伝統的に伝わってきたアカッパラという呼び名を大事にしたいですね。
御蔵島の場合、森の中に入ってしまうと、木々に視界が遮られてしまいますので、野鳥の観察には山道よりも、都道(車道)やふれあい広場での観察が適しています。特に里からエビネ公園までの島の西側の都道(車道)の片道1時間30分程度のガイド不要の自由な散策では、様々な野鳥に会うことができお薦めです。
このアカコッコも里の鉄砲場の少し先の都道にいた個体です。アカコッコは島の北側(里に近い方)で見つかることが多いと言われていますが、島の北側でなくても、視界が広いところでは島の南側に近いところでも見つかることがあります。
島の南側に近い黒崎高尾の山道はガイドが不要の山道で、歩くのに慣れている方でしたら里から都道を歩いてハイキングすることも可能です。写真は黒崎高尾の山道途中の東屋付近に立つ枯れ木です。休憩小屋手前の階段下の森が開けたところからよく見えます。人からすると巨樹でもなんでもない単なる枯れ木なのですが、静かに待っていたらアカコッコが現れました。実はこの枯れ枝はそれなりに鳥には人気があり、訪問の度に様々な野鳥が止まってくれます。
御蔵島のアカッパラ(アカコッコ) (色調補正なし)
2011年10月10日 鉄砲場付近
御蔵島のアカッパラ(アカコッコ)のシルエット (色調補正なし)
2009年06月20日 黒崎高尾の山道の休憩小屋のすぐ下