9. 写真をプリントする。
ネガフィルムをプリントするにはコツが必要

 フィルムを現像するだけなら問題無いが、プリントをするときにちょっとした問題がある。普通は「機械焼き」と呼ばれる方法、つまり機械にある程度お任せでプリントされてしまう。この時に、バックのブルーの色を機械が補正しようとしてしまい、結果として全体的に白っぽくなって仕上がってしまうのです。
 そこで、プリントに出すときは「海の青色が、青く出るようにプリントしてください」と言うと良いでしょう。ネガフィルムはこのように色の調節が簡単にできるので(限界はありますが)、便利なこともあれば、水中写真のように注意が必要な場合もあるのです。むしろスキャニングしてプリンターで印刷したほうが、本来の補正なしのプリントになりやすくてよい。

フィルム・スキャナーで読み取れば、ネガからもきれいな写真に仕上がる

 最近では町の写真屋さんでも、青い色が出るようにと言っても話が通じない写真屋チェーン店さんが増えてきました。昔ながらの写真屋さんは、機械焼きがなかった手焼きの時代を知っているので機械焼きの色補正のデメリットをよく知っているので、ちゃんと焼いてくれますが、どうしても話が分からない写真屋さんしか近所にない場合は、どうしたら良いでしょうか。こうなったら自分でプリントしてしまうという方法があります。と言っても暗室や引き伸ばし機は必要ありません。写真屋さんではフィルムの現像だけしてもらい、フィルムスキャナーでフィルムを読み込んで、写真印刷ができるカラープリンターで印刷したり、デジカメ画像をプリントするデジカメスタンドを利用してプリントしてしまえば良いのです。エプソンやキャノンなどに代表される最近の写真画質のカラープリンターは、写真屋さんで印画紙に焼いたのと遜色がありません。もちろん機会焼きの写真屋さんと比べたら格段に良いプリントを得られるでしょう。写真屋さんに何度も焼き増しを重ねて色を合わせてもらうよりも、効率的で経済的なプリントができるはずです。このようにすればリバーサルフィルムを使わなくても本当の海のブルーを手軽に表現することができます。


2015年9月22日 フジカラー SUPERIA PREMIUM 400 F5.6 Auto 20mm NikonosV
色調補正なし(
Minoluta Dimage scan Dual 3 AF-2840でスキャンしたもの)

古いネガももう一度見直してみましょう!
 
 もし皆さんが過去に写した水中写真のネガフィルムを持っていたら、データ化してもう一度、確認してみましょう。もしかすると実際のネガはきれいに写っていたということがあるかもしれません(たいていの場合は、サービス版で焼いた時よりもきれいであることが多いです)。最近ではネガフィルムをCD-Rに焼いてくれるサービスもありますので、スキャナーを持っていなくても簡単にデータ化できると思います。データ化した写真はプリントしなくても、パソコン上でいつでも仕上がりを確認することができます。