御蔵島のイルカ (特徴のあるイルカたち)
 御蔵島はバンドウイルカの繁殖海域です。毎年、その年に生まれたイルカの赤ちゃんを見ることができます。
 このページでは、前回に引き続き、御蔵島に棲んでいる大人の雄のイルカ達を紹介しましょう。

ハートカット 1998年
 お腹にはマダラが出ているので大人のイルカであることが分かります。横から見たときになだらかなお腹のラインにやや小さな突起があるのが分かるでしょうか。これは雄のイルカの特徴です。

ハートカットの尾びれ
 ハート型に切込みが入った尾びれが特徴です。背びれや尾びれ、胸ひれや口の形などを観察すると、一頭ずつ個性があることが分かります。 
スティング 2002年06月
 大人の雄のイルカです。大型のイルカでマダラのお腹は成熟した大人のイルカの特徴です。子供づれの雌の集団と一緒に行動していることろもイルカ・ウォッチング中に良く観察されています。
  
スティングの背びれ
 スティングの背びれは遠めに見るとギザギザに見えますが、良く見ると、真ん中の一つが尖っていることが分かります。背びれがギザギザのイルカが居たら、スティングかどうか注意して見てみましょう。 

 
 御蔵島のイルカの個体識別もイルカの観察方法の一つです。みなさんが出会ったイルカの特徴を覚えて、自分なりの名前を考えて親しみを持つのも大事な自然観察方法です。そして同じ個体であると同定する自然観察方法のほかに、イルカが何をしているかを観察する基本的な観察方法もあります。実はこの何をしているかという観察方法こそ、ほとんど解明されていないイルカの生態を知る上でとても重要な観察方法になってきます。そしてイルカの観察方法はそれにとどまりません。皆さんの新鮮な目で自然の不思議を、そしてイルカの生態の不思議を発見していってくださいね。