御蔵島のイルカ (特徴のあるイルカたち)
 2004年5月27日更新
 御蔵島はバンドウイルカの繁殖海域です。毎年、その年に生まれたイルカの赤ちゃんを見ることができます。成熟した大人の雌のイルカは、御蔵島周辺にとどまり、出産と子育てを繰り返しています。今回は、御蔵島に棲んでいる成熟した大人の雌のイルカ達を少し紹介しましょう。

アトカケと呼ばれるイルカです。ひれの後ろ側に切れ込みがあることから名前がつきました。背びれに切れ込みがあるイルカは他にもいますが、きれいにめり込むような切れ込み方をしているのはアトカケだけです。 2002年にも再度、アトカケは子供を生んでいます。
アトカケ 1998年8月  NIKONOSV 20mm 
大型の雌のイルカです。お腹にはマダラの模様があり、成熟した雌なので、他の若いイルカよりもお腹のあたりのふくらみ具合が大きいです。背びれの欠け方に特徴があり、綺麗に切れ込んでいます。写真は生まれたばかりの子共を連れています。
アトカケ 2002年6月 NIKONOSV 20mm
生まれたばかりの赤ちゃんを連れています。警戒は強いです。時々「マジョボウ」がこの赤ちゃんのベビーシッターをしている様子にも出会います。
 
生後10日ほどの赤ちゃんを連れたシャクレと名づけられたメスの大型のイルカです。シャクレた口のイルカは他にもいますが、ポテッとしたおなかにマダラがあればシャクレか確かめてみましょう。シャクレであれば、背びれの先端にちょこっと切れ込みがあります。             
シャクレ 1998年8月 NIKONOSV 20mm
大型の雌のイルカです。おなかにもマダラが出ています。良く見ると下のくちばしが、上のくちばしの前にシャクレ上がっているのが分かります。また背びれの先端が小さく欠けていて、小さく二股になっています。1998年8月に子連れのシャクレを確認しました。
  
サンカクと名づけられたメスの大型のイルカです。本当に三角形の背びれをしているので個体識別しやすいでしょう。
サンカク  2002年06月  NIKONOS V 20mm
 背ビレが三角形をしていることから名前が付いたサンカク。大型でボテッとしたマダラのお腹をもつ成熟した大人の雌のイルカです。この時はつい10日程前に赤ちゃんを産んだばかりです。まだ体にはうっすらと背中からお腹にかけて白い帯がついていて、まだ背びれも曲がっています。群の数と比較してウォッチャーの数が少ない場合、かなり近くまで子供を連れてくるが、それ以外の時はまだ警戒しています。子供もまだ人と遊ぶどころか、まだ泳ぐことに一生懸命な状態。そっとしておこう。  
サンカクの背びれ
 サンカクの特徴は背びれが三角形をしていることです。御蔵島の海でイルカにあったら三角形のヒレのイルカが居ないか、探してみてくださいね。