ステレオ写真を立体視する方法
        

立体視の方法

   簡単に言ってしまえば、
「右目用と左目用の2枚の画像を重ね合わせて見る」
という事なのですが、正確には2枚を1枚にして見るのではなく、
「2枚をピンぼけで見ることにより4枚にして内側の2枚を重ね合わせて見る」
になります。

 具体的には、右目左目用の画像を左右に並べて、 ピントを画像が実際ある位置よりも遠くに持っていく(平行法の場合)か、近く に持っていく(交差法の場合)のですが、 人間の目のオートフォーカス機能は非常に性能が高く、ちょっと意識を持っていった だけで、即座にそこにピントを合わせてしまいます。
したがって、注視してはいけません。極力ボーっとしましょう。いい線までいけば、 後は勝手に脳ミソの方が上手くやってくれます。

まずは、物が無いところにピントを合わせる感覚に慣れてみましょう。

 ・交差法の場合    
  1. 鉛筆を2本用意して、左右の手に一本づつ持ちます。 (鉛筆等ではなく、親指でも可)
左手で持った鉛筆を、 顔の正面に来るように腕を伸ばして前に出します。

2. この段階では左手の鉛筆はくっきり1本だけ見えているはずです。 次に、この軸上中間の位置に、右手の鉛筆を同じように持ってきます。

3. 手前の鉛筆にピントを合わせると、奥の鉛筆はぼやけ、2本になって手前の鉛筆の両側に現れます。
つまり、実際の物の位置より手前にピントを持ってきたことで、1枚の画像が2枚になった訳です。

4. 次に手前の鉛筆にピントを合わせたまま、前後に動かしてみて下さい。 手前に動かすと、2本に見えている奥の鉛筆の間隔は離れていき、 奥に動かすと、間隔は狭まります。
つまり、ピントを前後させると2枚にした画像の横位置を調整できるということです。

5. 次に奥がわの鉛筆を持っている左手を左に動かし、2本とも手前の1本の左側にくるようにします。

6. ここからがちょっと大変です。
ピントを今の位置に固定して、右手も伸ばしていきます。 動く鉛筆につられてピントも動いてしまいやすいのですが、 ピントが動くと左手側の鉛筆の間隔が増減するので、これが一定になるようにします。

7. 上手くいけば、左の図のように鉛筆は4本になります。

8. 内側の2本が重なり合うところまで、左右の手を近づけていきます。
重なれば全部で3本となり、真ん中の鉛筆が変に立体感を強調したような感じ に見えると思います。

これが鉛筆ではなく、左右の目用に作られた画像なら、 この真ん中の絵は立体的に見えているはずです。


    上記8.では左右の手の間隔を調整することで重ね合わせをしましたが、 実際にステレオ写真を立体視する時には、4.でおこなった様にピントを前後させて 重ね合わせをします。

 交差方用に作成されたステレオ写真なら、4.の様に鉛筆を一本用意してピントの 調整に利用してみて下さい。どこかに背景(立体視したい写真)が綺麗に見えるポイントが あるはずです。


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