<加地君のホワイトデー>


3/14。

世間一般でいうところのホワイトデー。

その前日、香穂子は非常に真面目な・・・むしろ必死、と書いてあるような顔で恋人である加地葵に向き合っていた。





「いい、葵君。もしくれるなら花束は一つだけだからね?」

「うん、わかってるよ。誕生日の時はちょっと張り切りすぎてごめんね?」

「(張り切りすぎで部屋が埋まるほどの花束・・・)あ、それからアクセサリーもいいからね?」

「え?ダメ?今年は指輪がいいかなって思ってたんだけど。」

「・・・そんな受け取ったらすぐに式場に連れて行かれそうなプレゼントはいらない。」

「ふふ、やだなあ、香穂さんったら。そんなことしないよ。結婚式はちゃんと君と一つ一つ段取りを決めていくのが僕の夢なんだからね。」

「それならいいんだけど。あと、豪華な食事とかも出来ればパスで。」

「う〜ん、じゃあ一日クルージングでディナーもダメか。」

「(やっぱり考えてた!)だから!私は葵君と過ごせれば高い物もらわなくても、特別な事してくれなくても良いから!葵君と一緒に居られればいつだって特別なんだからね!」

「!香穂さんっ!」

「・・・え?なんでそんなに感極まった顔?」

「そうだね!香穂さん!僕が間違っていたよ。香穂さんさえ居てくれるなら僕だって幸せだから!僕の身一つで香穂さんを喜ばせる事が出来るように頑張るよ!」

「・・・・・・・それってちょっと間違った方向・・・・・・」

「期待しててね!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






もしかしてもの凄い失言をしたのだろうか、と香穂子が気がついたのは翌日の事だったとか。

合掌。








                                           〜 Fin 〜










<コルダ2fで久々に加地君を見たらあまりの暴走ぶりにネタがギャグしか思いつきませんでした>














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