「緋色の欠片」について

<基本事項>
発売元:乙女いと
ジャンル:恋愛シュミレーション
ハード:PS2


本当は発売前からチェックしてたんですが、『緋色』の発売を前に、同会社の『星降る刻』を予習予習〜と思ってやってしまったのが・・・・。
だって葵先輩が落とせないなんて(T T)
あれが大ダメージだったんで、すっかり乙女いと作のゲームに興味を失ってしまったんですよね。
で、まあ、保留にしておいて皆さんの評価を見ようかな〜と思ったんですが、『緋色』の評判は良いですよね。
だから買おうかな、とは思っていたんですが、そんなこんなしているうちに『緋の記憶』が出て、きゃーきゃー言っている内に忘れました(^^;)
でも、ファンディスクとセットのツインパックが出るというのを知ったので、ここで買わな!と意を決して購入しましたとも。

しかし前評判通り、前作から何があったのかと思うほどのレベルアップぶりでしたね(<暴言?)
ストーリーの構成の込み入り具合や、シリアスとギャグのバランス、主人公および攻略対象のキャラクター・・・どれをとってもレベルが高かったです。
そしてなにより、スチルが綺麗ですよね〜vv
もう、出るたびにうっとりです。

<1週目>
とりあえず、始めてみましょ〜、ということで適当にスタートしました、1週目。
まずオープニングの綺麗さに圧倒されました。
『アラビアンズ・ロスト』とか『水の旋律シリーズ』(<私のオープニングベスト3に入る作です)みたいなノリのいい格好良さじゃないんですけど、とにかく繊細で綺麗。
儚い、切ない感じがこれから始まるストーリーにそこはかとない不安と期待を抱かせます。

で、ワクワクしつつスタートして、最初に出てきたのが拓磨だったので、とりあえず1週目は拓磨に狙いを定めました。
・・・・実はこれって東条の定番の流れだったり(^^;)
お気に入りが居ようがいまいが、よほど気に入らないキャラクターでなければ最初のプレイの最初に出会った人がファーストターゲットです(笑)
それはさておき、そんなわけで拓磨より〜拓磨より〜でプレイした1週目なんですけど、正直、びっくりしました。
あまりにもストーリーがシリアスで、かつ重厚で。
もう、ガンガン追いつめられていく様に、「ど、どこまで追いつめられるんだよ〜」とかなり本気で心配しましたし。

ちなみに、1週目にしてたぶん、3回ぐらい死にました(^^;)
選択肢が出るたびに片っ端から選んでいったらもう、死ぬわ死ぬわで参りましたよ。
でもなんとか拓磨のベストEDにはたどり着きました!


1週目を終えた直後、深くため息をついてしまいました。
だって、『緋色』のストーリー凄すぎますよ。
まさかあそこまで追いつめられるとは思いませんでした。
1週目なので、守護五家は普通にすごく強いんだと信じていましたので、ロゴスのメンバーにけちょんけちょんにやられた時は何か選択肢ミスったのかと思ったほどです。
が、しかし、それでも私は甘かった。
「きっと次は勝てるんだろ〜」と珠紀など比にならないぐらいのー天気に考えていたんですから。
それがもう、勝てないどころか、負ける負ける。
正直言って、中盤あたりはどうやってこのストーリーを納めるのか、本気で不安になりました。

しかもまた、鬼切丸の封印が崩れるあたりからは加速度的に拓磨と珠紀が追いつめられていきますよね〜。
あれが心臓に悪かった(^^;)
切ないやら、苦しいやら、コントローラー握りしめて何度「頑張れ!」と思ったことか。
・・・・ところで、私は最初に拓磨&真弘ルートから入ってしまったせいかもしれないんですが・・・・拓磨&真弘ルートで七〜十章にかけてコントローラーぶん投げて「くそばばあ!!」と叫びたくなったのは私だけじゃないよね(汗)
拓磨ルートでは死んでしまうのであの一瞬は同情しましたが(<酷)

毒を吐きついでに、ファーストプレイで思ったのは、美鶴ちゃんの立ち位置が微妙すぎるということ。
ネットで攻略情報を探している時にレビューで、「美鶴のような鬼門キャラをつくってしまうあたりが乙女いとさんはまだまだ」というようなことを書かれているサイトさんがありましたが、なんとなく気持ちは分かります。
確かに鬼門キャラなんですよね〜。
攻略対象のメンバーとは幼馴染みで、しかも恋敵にもなるし、主人公よりも深く事情を知っていてかつ、不幸な境遇っていうのは。
下手をすると主人公が霞みそうな勢いの条件なんですが、霞まなかった珠紀はすごい。
で、ストーリー上もう少し美鶴をフォローしてあげれば、もっと愛されるキャラになったんだろうなあ、と残念です。
バッドEDで神社に行くたびに、「お姉さん達にこんなに優しく語りかけなくて良いから、珠紀にもっと優しくしてあげて!!」と何度思ったことか(^^;)
美鶴、可愛いしキャラ紹介のあたりではとっても気に入っていたので。
ある意味、三年生コンビを落としている時は、美鶴の感情を考えなくてよかったというところが心にやさしかったですから。

あ〜、肝心の拓磨についてですが、なかなか珠紀とお似合いな感じが気に入ってます。
運命の人的な流れがとっても自然なので、重厚なストーリーにぴたっと当てはまる感じ。
二人で「世界を敵に回して」逃げ回るシーンは結構涙腺にきました。
ちなみに、あの学校での選択肢をミスって全然先に進めなくなったのは非常に不満です(笑)
あれって、抱きついて拓磨を止めに行くよね?(笑)
それの方が自然だろ〜、と思ったのであそこでミったことに全然気がつきませんでした。
おかげさまで死にまくりです(^^;)
無事にEDまで行き着いた時には、本当にほっとしました。
しかし拓磨・・・・あの人はE後は大層珠紀にベタ甘になりそうな気がします(笑)



<2週目>
2週目は実は絶対真弘と決めていました。
何故かというと、1週目でもう、ずーっとずーーーーーっと気になって仕方なかったから。
絶対この人も珠紀のこと好きだよ!と(笑)
だって結界の見回りより珠紀のためにこっそり残ってくれるんですよ?
で、しかも切なそうな予感がひしひしとしていたし。
もう、これは!と気合い入れてプレイ始めました。

おかげでこの回は死亡ゲームオーバーを1回ぐらいに納めて無事EDまで突っ走り切りました。
だけど、もう、もう、もう!


真弘、素敵すぎっす!(笑)
だってねー、「俺の女」って言葉がこんなに似合うキャラ初めて見たよ(笑)
珠紀と前半言い合いとかしてるのも凄く好きです。
「ちっちゃいのに偉そう」という珠紀のコメントが面白すぎる。
元々俺様系のキャラには弱い方なんですが、実はその「俺様」の裏に隠されている悲しすぎる運命みたいな物を見せられたひにゃあ。
もう、珠紀に助けてもらうしかないと思いましたね〜。

けど、真弘ルートはとにかくじれったい。
だって珠紀は必死なのに本質的な所で真弘と食い違っていてそれがプレイヤーとしては滅茶苦茶もどかしかったです。
だから祐一が「お互い好いているならもう少し信じてやれ」って言ってくれた時には「そーだ!そーだ!」と大歓声でした(^^;)
信じてないっていうか、真弘が珠紀が好きだって気持ちと、もう先がないから守りきれないっていう気持ちの狭間で揺れてる感じですかね。
だから倉でのキスシーンで珠紀が「やっとつかまえた」って言うのがよく分かります。
「そうだね、やっとだね!!」とコントローラーを握りしめて強く頷く怪しいプレイヤーになるぐらいには(笑)

あと、真弘が珠紀を好きになったそのきっかけいいです。
あの「この人達を殺したら、私があなたを殺す」っていうのは私の乙女ゲーム名言集に残りましたから。
あのセリフを見た瞬間から私も珠紀大好きになりましたよ。
すごいカッコイイから。
実際問題出来るかとかそんなことは関係なく、せっぱ詰まった状況でそれだけ人のことを思えるって凄いことだと思います。
しかもゲーム後半ではなく中盤にこのセリフが入っているのもいいですね。
まだ恋をしている状況になる前から、それだけ人を大切に思えるっていうのがすごい。
惚れないほうがどうかしてるぐらいの勢いで私は惚れました(笑)

しかもEDがなんて可愛い(><)
二時間前から待ってるって、いかにも真弘らしくていいです。
ところで、真珠(<カップリング表記があまりに可愛いので×を使わずに書いてみたり)って、ファーストキスのシーンがギャラリー付きですよね。
あ、いや、ものすごく良いシーンで私も大好きなんですが、後々祐一あたりにボソッと突っ込まれて二人して赤くなったりすると可愛かろうな〜とか思ってしまったり。
何となく真珠の場合は真弘が自発的に尻に敷かれそうな感じがします。
俺様なんだけど、珠紀にはとにかくメロメロで、珠紀が引いちゃうと慌てて追いかけていく感じ。
あ〜も〜、とにかく可愛かったです、真珠vv


<3週目>
拓磨&真弘ルートも終わったことだし、今度は違う展開になる人を選ぶか〜、ということで選んだのが祐一でした。
第一印象はよかったし、ファンサイトで見ると結構甘いストーリーのようだったのでとっても期待してスタートしました。
この頃になると慣れてきてそろそろ死ななくなってきます(笑)
でも祐一ルートはぶっちゃけ祐一より・・・・アリアがアリアがあ〜〜〜〜(><)


いや、祐一も素敵でしたよ。うん。
ただ私としてはもう少し祐一の心理状態が出てくると嬉しかったかなあ。
特に珠紀が自分の命で鬼切丸を封印しようとした時とか、もう少し幕間で揺れる祐一とかだしてもよかったような気がします。
でも基本的にはベースである鬼切丸の事しか障害がなかったので心臓には優しい話でした(笑)
ちなみに、祐一って天然タラシですよね?
実は確信犯とかだったらすごいんだけど。
だってねえ、人目も気にせず抱きしめるわ、いちゃつくわ(笑)
他の守護者メンバーにしてみれば「おおい!」と突っ込みたくなるような状況ですよね。

でも祐一ルートの見所はなんと言ってもアリアです、アリア!(<あ〜、言い切っちゃった・汗)
だって可愛すぎでしょ、アリア!
そもそも拓磨&真弘ルートで「アリア、可愛いなあvv」とは思っていたんですけど、あっちのルートは最後ロゴス云々なんてどうでもよくなるような展開ですからねえ。
そのあたり祐一ルートは多いに満足♪
アリア&フィーアの漫才的やりとりも面白いですし、珠紀と祐一に懐くアリアがまた良いです。
最後に『お前達の事は兄と姉のように思っている』とか言われちゃった日には、コントローラー握りしめて悶絶(笑)
もちろん、FDもアリア見たさに真っ先に祐一をプレイしました(<ま〜、真弘がもったいなくて取りあえず手を付けたという噂もあるけど・汗)

あと美鶴!
美鶴はびっくりでした。慎司くんと兄妹だったとは!!
しかも双子って、いくら何でも禁断過ぎですから(^^;)
でもそれがあるおかげで珠紀と美鶴にぎこちないながらも友情のようなものが生まれているのに何故かホッとしました。

ところで、祐一先輩の真の守護者ヴァージョン・・・・可愛いっすよね(笑)
申し訳ないが最強には見えないぞ(^^;)



<4週目>
さあ、目的のキャラクターはあと一人です(実は大蛇さんと慎司くんはあんまり興味なかった・汗)
というわけで、隠しルートの遼狙いで。
遼、結構やっかいでした。
最初大蛇さんルートから入るっていうのは確認してからスタートしたんですが、いつまでたってもセーブ画面に出てくるのが大蛇さんだけで何度やきもきさせられたことか(^^;)
しかも出てきてみれば凄い勢いで珠紀を怒らせてるし。
どうなんだよ!?と心配になりましたけど、思ったよりは死ぬこともなくEDまで行きました。


いや〜、遼はすごかったですね〜。
なんつーか、お前、やりすぎだぞ?みたいな(笑)
だってねえ、初対面で首に顔を埋めるって!!
そりゃ珠紀に「セクハラ!」って言われるさ。
でも他の守護者達と違ってけちょんけちょんにやられることがないせいか、妙に「こいつ、強そう」って思ってました。
なんかロゴス相手にもやたら強気だし。
けど、本当に後半に入っても遼と珠紀が仲良くなってくれないのには参りました(^^;)
まあ、あの状態の遼に惚れた珠紀はある意味勇者だと思いましたが。
だってみんなに止められてましたしね〜。
というか、女性陣があんまり『あいつはやめろ』みたいな事を言うから、ルート後半に入ってもまだ遼が何か隠しているんじゃないかとびくびくしてましたが、何もなかった・・・・。
あれってつまり、『あいつはまだ珠紀に隠している事があって、それがわかると珠紀が傷つくからやめておきなさい』っていう意味じゃなくて、ただたんに『あいつはオオカミだからやめておけ』ってことだったんですよね?
ルートを最後までプレイしきってそういう結論に達したんですけど、世の中の真偽のほどやいかに。
つーか、もし本当にそうだとしたら遼、女性陣全員に狼視されてることに。
・・・・ある意味すごい(笑)

あ〜、あと遼ルートは女性陣がやっぱり素敵です。
特に清乃ちゃんは泣けました。
「あんた、可愛いのに!なんであんなのに惚れちゃったのさーーー!(T T)」と。
何があったのかなあ、と妄想するのは二次創作書きの癖ですが、ルート上ではそのあたりがほとんど出てこないので残念です。
美鶴ちゃんも祐一ルートに輪をかけていいですよね〜vv
遼ルートの場合は美鶴が珠紀の事を玉依姫という立場ではなく、珠紀として慕っている感じが良いんですよ。
珠紀のために、と全力で珠紀の役に立とうとする美鶴が可愛いかったです。
もちろん、ED後は遼VS美鶴なんですよね!なにかにつけて!(笑)