| おまけ 「月森君、そんなに眺めてたってしょうがないでしょ?」 「いや、だが、このたこ焼き・・・・」 「キムチたこ焼きでそんなに構える人、初めてみたよ。」 「すまない。」 「え?別に謝るような事じゃないって。けど、そんなに食べにくい?」 「食べにくいというか、考えすぎてしまって実際に確かめるのが少し。」 「あー、月森君、考えすぎちゃいそうだもんね。うーん、じゃ、はい。どうぞ。」 「は?なんでたこ焼きを差し出すんだ?」 「だからはい♪」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これを食べるのか?」 「嫌、かな。やっぱり。」 「あ!い、いや、そんな事は。」 「じゃ、どうぞ。」 「あ、ああ・・・・・・・・・・・・(ぱく)」 「ね?美味しいでしょ?」 「ああ・・・・・・・・・・・・・・・(味なんかわからないんだが)」 「えへへ。」 「?なんで笑ってるんだ?」 「なんだか照れくさいね。でも月森君とこんな風に過ごせるなんて思っても見なかったから嬉しい。」 「!(///)」 「じゃあ、こっちも食べてみない?」 「?それは?」 「クリームたこ焼き。ちょっと甘くて美味しいんだよ。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・(美味しい、のか?)」 「はい!」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(美味しい、のか・・・・)」 ―― 笑顔の香穂子が差し出したクリームたこ焼きを葛藤の末月森が食べるのはこの数秒後のことである。 |