★シュレディンガーの手★
<脚本:長坂秀圭>

 このシナリオは、クリエイターにとっては結構評価が高いようですが、一般プレイヤーの方の評価はかなり低いようですね。まあ、確かに理解するには難しすぎる題材だし、人によっては話についていけない部分があるのは否めない。

 私も最初のうちは、他のシナリオとはひと味もふた味も違う独特な雰囲気に戸惑いを感じて、あまり好きにはなれなかったけど、読み進めていくうちにいつの間にか好きになってましたね。神経質な市川の多少暴走気味な心の葛藤や思考もダークな感じがしてすごく好きだし、あの大人の雰囲気がさりげなくていいんですよね。静かで、落ち着いていて、そしてどことなく寂しげで。晶子と一緒の時なんかは特に。あの膝枕は一生忘れられませんわ。何よりダンカン氏の魅力あふれるゴツゴツした顔が見せる表情がなんともいえないくらいいい味を出していて、このシナリオをより一層面白くさせていましたね。無表情が特にいい味出しているんですよ。この人以外市川は考えられません!

 それから、現実の効果音を過剰に加工したBGMや他にない幻想的なバッドエンドの数々もこのシナリオの面白さの一つなんだよね。個人的には、蜜柑に埋もれた市川にハエになってしまった市川のバッドが好きだなぁ。特に蜜柑に神経過敏になっている市川が路上で蜜柑に遭遇して、思考が暴走してしまう所なんて読んでてすごかったもの。

 ただねぇ...あの終かたがねぇ...。

 すべての運に見離され、暴走した市川がとった行動が.....。
 隆士の次に悲しすぎるシナリオでしたわ。

 あと、選択肢の選び方によってはシュレディンガーの意味が出てこないってのも、頂けなかったなぁ。この意味わかんなかったら、あの終わり方に納得いかんゾ!

 そうでなくても納得いかんのに.....。


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