9/24(日)【素と役の狭間】
 この半年、思いがけずはまってしまったTV番組が2つある。
 一つは、土曜日の朝、BS2で放映されている「彩雲国物語」。
 「歌って欲しい」のコーナーでも書いたけど、私は、このアニメに登場する「静蘭」が大好きなんです。言うなれば、一目惚れ。大野クンの存在を初めてTV画面で知ったときのような電撃が体中を走ったのを、心地よく記憶しています。
 
 もう一つは、「純情きらり」。
 公式HPにも書いてあったけど、ドラマは実に静かに始まったように思う。でも、見れば見るほど、登場人物が生き生きとしてきて、どんどん画面に引き込まれていくのが分かりました。脚本もいいし、音楽もいいし、キャスティングもいいし。原作がしっかりしているんだろうなぁぁと思っていたら、なんと、原作は太宰治氏のご息女の作なんだとか。
 先週の水曜日だったか。中でも、冬吾役でとてもいい味をだしている西島秀俊さんがNHKのお昼のトーク番組にご出演なさるというので、思わず録画してしまった。西島氏が素で話しているのをほとんど見たことがないので、とても興味が湧いたのだった。
 
 トーク番組での西島氏は、冬吾そのもののようでもあり、全く別の人物のようでもあり。とても不思議な感じがした。
 なんでも、西島氏は、スタジオに入るときは、全く自分を白紙にした状態で入るそうな。役について、スタッフにはスタッフなりの想いがあるので、スタッフといろいろな話をしながら、演じるキャラクターを作り上げていくのを楽しみにしているんだそうな。また、演じているとはいえ、役になりきるのではなく、自分自身がそこに存在するすれすれの境界を行き来しながら演じるのが、本当に演じることだと信じているんだそうな。
 
 私は、西島氏のトークを聴いて、「青木さんちの奥さん」を演出した河原雅彦さんの話を思い出しました。河原さんは、大野クンが舞台上の演技で、役のサトシと大野クン自身の境界すれすれのところを彷徨うところを思いっきり楽しみたいと言っていたのです。
 思い出してみると、大野クンは、「青木さん・・・・」のサトシだけでなく、風助でも、リフでも、総司でも、いつでも、役と大野クン自身との境のすれすれのところで、舞台の上にいたように思う。だからこそ、大野クンの舞台は、とてつもない吸引力を持っているのかもしれません。
 役と自分自身の限界を行ったり来たりする・・・。それが、演技の心髄なのかもしれないな・・・と思いました。
 12月の舞台でも、佐助と大野クンの境界線を、思いっきり楽しめたらと思います。

 
9/16(土)【プーシリーズ】
 遅ればせながら、12月の舞台決定おめでとうございます。
 しかも、青山劇場進出!!
 重ねておめでとうございます。
 
 夏のコンサートのトーク時、大野クンだけ、今後のお仕事の紹介が無かったものの、大野クン自身もニノや翔ちゃんたちメンバーも、不思議な安堵感に包まれていて、これは、きっと大きなお仕事が待っているに違いない!!と確信しておりました。
 チェスト櫻井との対決で、一瞬ではありましたが、あの見事な足裁きにクラクラきてしまって以来、「ブルースリー列伝」みたいなアクションものがきっとくるに違いない!!と確信しておりました。
 
 しかも、きださんの書き下ろし作のプーシリーズ第3弾「猿飛佐助」だなんて!!
 きださんとのお仕事が、きっと大野クンの「ライフワーク」となりそうだな・・と、とてもとても嬉しく思います。
 本当に本当におめでとうございます。
 それにしても、「プーシリーズ」なんて、なんと世を欺く命名なんでしょう。
 「プーシリーズ」なんて聞けば、くまのプーさんとクリストファー・ロビンのあのほのぼのした空気感と大野クンの独特のまったり感が交錯してしまいがちですが、実際の舞台は、それこそ舞台史上類を見ないのではと思うほどのスピード&アクション感。
 あれは、ジャニーズ以外、日本中、いえいえ世界中探したって、大野クンしかできない大活劇。
 「いつになったら、僕の出番が出てくるのよ。早く、僕の振り付けで大野ミュージカルを実現させてよ。最高のミュージカル作ってみせるのに!!」と嘆く前田敦さんの姿も目に浮かびますが、きだ軍団と大野クンとの最高の組み合わせを、当分は最高の楽しみとしつつ、いつか必ず、敦さんとの黄金ペアによる大野ミュージカルが実現するのを、密かに願っております。  
 
9/11(月)【竹細工の美しさ】(プチ夏休み報告 VOL.2)
 先週の日曜日。渋谷オーチャード・ホールに「ウエスト・サイド・ストーリー」アメリカ版を見て参りました。
 
 世の中のほとんどの人は、欧米こそダンスの本場であると確信し、欧米人ダンスは日本人ダンスよりも数段上級のものを魅せてくれると思っているけれど、それは錯覚であり、ジャニーズWSSが、本当に魅力的な舞台であったことを再認識してくれた舞台でありました。
 
 アメリカ版WSSは、ダンスに関しては、はっきり言ってしまうと「肉のかたまり」みたいなところがあり、ジャニーズWSSが細く美しくしなった「竹細工」の美しさを放つまさに芸術であったことを確信できました。
 そして、やはり、嵐版WSSが、きっと世界中で一番、映画さえも超えて、WSSの世界の雰囲気を客席に熱く伝えていたのではないかとさえ思ってしまいました。
 等身大の役だったからか。確かに若さも最大の魅力であったことは確かだけれど、それだけではないように思う。きっと、あの雰囲気は、10年後の嵐が演じてもきっと変わらない気がする。彼らの持つ独特のキュートさが、あのWSSにとてもぴったりだったのだと思う。

 そして、あらためて、トニー、リフ、ベルナルドに求められていたものがなんだったのか、なんだか、はっきりしたように思いました。
 まず、トニーに求められるもの。それは、歌のうまさでもなく、演技の巧さでもなく、まぎれもなく「眩しさ」。登場シーンから、トニーは、未来が明るいことを体全身で感じていたんだなぁぁ・・と、櫻井トニーを思い出しながら思いました。それが、ベルナルドを殺して一変してしまうその苦しさを、櫻井トニーもヒガシトニーも実によく演じていたな・・・と。

 ベルナルドに求められていたもの。それはきっと「誇り」。祖国への誇り。そして、自分自身への誇り。作者がベルナルドに託したのは、「誰がなんと言おうと、俺こそが俺なんだ。」という気概なのではなかったか・・と。カッチャンナルドを思い浮かべ思いました。マツナルドもアクの強さを上手く出していたな・・・と。

 リフに求められていたもの。それは、きっと、「蒼さ」「未熟さ」。切ないほどにトニーが好き。自分に欠けている何かをトニーで補おうと必死であがいているその蒼さが、ジェッツのもの凄いエネルギーとなって、跳躍的な群舞へと高まっていく。その切なさを、大野クンは、本当に実に見事に演じていたんだな・・・とつくづく思いました。
 
 誰がなんと言おうと、私は、嵐版WSSが一番スキ。
 版権をもう一度ジャニーズがとれたら、もう一度、嵐版で挑戦して欲しいな。そして、それこそ、アメリカ本土で熱演して欲しいです。ジャニーズWSSここにありと、世界に胸はってアピールして欲しいです。

 そうそう。アメリカ版WSSも決して素敵じゃなかったわけではありません。アニータとマリアの対比的な描き方はとても魅力的でした。声もとてもいい。特に、アニータがちょっと短めのスカートをちょっぴりつまんで躍る「アメリカ」は、脚線美ビンビンで、そう、まさにあちら版ならではのダンスでした。

9/10(日)【美声ナンバー1】(プチ夏休み報告 VOL.1)
 ひゃ〜〜っ。
 なんと。2006年もいよいよ下後半期ならぬ「下3分の1期」(???)に突入してしまいました。
 
 この夏は、いつにも増して、仕事が恐ろしいほど忙しく。結局、夏休みもほとんどとれずじまい。こんな夏もあるんだなぁぁ。

 でも、土日は、結構、有効に使いましたよ。そう、嵐のために。

 話はかなり遡りますが(あらあらあら。「功名が辻」みたいでごめんさない。)、これから、少しずつではありますが、私のプチ夏休みについて、ご報告させていただくことにします。

 では、ささやかながら第一弾。
 遅ればせながら、8月27日(日)、やっとやっと馳せ参じた「ジャニーズフィルム・フェスタ2006」の巻。
 
 今年も大野クンのソロ出演はなかったものの、ジャニーズの思いがけない組み合わせのほのぼのトーク満載で、あの密閉されたグローブ座が癒しの館と化しておりました。
 特に気に入ったのは、妙に人柄の良さが滲み出ちゃってる「坂本×長野×城島」の年長トリオトーク。年齢を重ねるって本当にイイもんだと画面から、アンチ・エイジング・ビームがビンビンに放出されておりました。
 反対に、恐ろしいほどに蒼さが眩しかったのは、「マツ兄×イノッチ」コンビ。大野クンが割り入って、プレゾン・トークでもしたら、逆に大野クンの方が、オジサンに思えちゃうんじゃないかと思うほど、八潮の団地群が妙に似合ってました。
 
 そんなこんな中、流れたV6の曲。イノッチと坂本君の声が入り交じったVの歌声がなんとも言えず美しく、「ジャニーズ一の美声グループは、もしかしてV6なのかも・・・。」なんて、ため息をついておりました。とにかく、強いわ。美声が複数いるグループは。

 なぁぁんて思っていたのも束の間、「アオゾラペダル」が流れて仰天しました。とにかく、嵐の声が美しいのよ。大野クンの声が瑞々しいのよ。
 嵐は紛れもなく、ダンス団体美ナンバー1だとは、デビュー当時から確信しておりましたが、歌声もジャニーズ随一だと再認識いたしてしまいました。
 湧き出でる泉のような歌声とは、今は閉鎖されてしまったHP「OngakuDB.com」の大野クンへのコメントでしたが、大野クンの声が流れると、まるでグローブ座が、マイナスイオンでいっぱいになるような、なんとも不思議な感覚を覚えました。

 まさに、大野クンの歌声は美声ナンバー1。
 そう確信した8月27日でした。