9/17(日) 【無敵の銀ちゃん】
念願かなって、やっと、錦織銀ちゃんに会ってきました。
とにかく、もの凄い舞台でした。
とにかく勢いそのもの。前から3列目という超良席で見たせいもあると思うけれど、何かがバンバン爆発しているような迫力がありました。それなのに、登場人物の心はみなグサグサに傷つき、心も体もドロドロした血でいっぱいになってしまっているような、今までの舞台ではかつて一度も感じたことのないようなもの哀しさにあふれていました。
ただ、お芝居の雰囲気が青山劇場に全然合っていない。一言で言うと、ドタバタ劇。
殴る蹴るが多すぎる。お芝居そのものに品がない。もっと、小劇場で、密閉された空間で、展開した方が楽しめるのかも・・とも思いました。
でも。
ニシキの銀ちゃんは、まさにはまり役だと思いました。
強くて、華やかで、傲慢で。優しくて、冷たくて、哀れで。
人間って、こんなに深いものなのかって、あらためて感じさせてくれる、それはそれは魅力的な人物「銀ちゃん」でした。ニシキは、そんな銀ちゃんを、時には苦しいほどの200%全開のテンションで、時にはゆるくふんわり演じていました。「6年ぶりの再演」が、ニシキにとっては、それなりに重かったことが、じんわり伝わってきました。
最初は赤、次は黄色、次は紫と、超ど派手なスーツでいつも登場なさるのですが、あんなにニシキらしい錦織一清を私は初めて見たような気がしました。セリフにそれほど力が入っている訳ではないのに、何故か、体全体から、もの凄いエネルギーが放たれている。「錦織一清ここにあり!」というビームが、袖口から、つまさきから、指先から、ビンビン放線しているかのような。アツヒロ氏を始め、共演者の面々も、全力疾走しているかのような爽快感の中で、お芝居を楽しんでいるように思いました・
特にアツヒロ氏。少年隊プレゾンより、何十倍もパワーアップしているニシキのオーラに、心の底からビリビリしびれているのが手に取るようでした。それでいて、彼は決してテンパっていないところが凄い。
アツヒロ氏にとって、この舞台は、なんと25作目なんだそうですが、1作1作、舞台を自分の感性で昇華させてきた人なんだな・・とつくづく感じました。
アツヒロ氏のお芝居は、チノがそうであったように、一瞬にしてハートを鷲づかみにしてしまう何かがあるのです。
アツヒロ氏とニシキの二人舞台をいつかぜひ拝見したいものだなと思いました。
そして、大野クンとアツヒロ氏の二人舞台もぜひぜひ拝見したいものだと思います。
