9/23(木) 【自分の歴史を感じる瞬間】
 母親とクルマで買い物に行くことになり、パクちゃんの歌をクルマの中でじっくり聴いてもらったところ、「太く、まろやかで、魅力的な声をしている。音域も広い。」と絶賛してくれました。「韓国の人の歌には、魂があるのよね。」としみじみ。そして、「あなたがその昔、夢中になっていた外国のあの人になんとなく似ているよね。」とぽつり。
 もう、これにはドキッとしてしまいました。私が初めてあこがれたTVスターさんとパクちゃんが何となく似ていることは、実は、自分でも気づいていたんですが、ずっとずっと胸に秘めていたんです。

 そう。その外国のあの人とは、デビッド・キャシディー氏。いわば私の“初恋の人@スター”な方なのです。
 「パートリッジ・ファミリー」という実にアメリカらしいドラマで主演した、それこそ、パクちゃんと同じ俳優兼歌手なんです。30分番組で、吹き替えだとかなりのどたばた劇なんですが、歌手一家を描くドラマなので、必ず1曲歌が披露されるんですね。もちろんリードボーカルはキャシディー。声がハスキーなところも、笑顔がキュートなところも、とてもよく似ているんですよ。
 
 デビッド・キャシディーは、初期のアルバムジャケットで、よく犬と一緒の写真を披露していたんですね。これがまた、「期別」のあの犬と一緒の写真の雰囲気によくにているんです。女の子が着ても似合いそうなファッションがこれまたよく似合うところもよく似ている。
 なんだか、そう考えると、ユジンがミニヨンさんに惹かれた気持ちもなんとなくわかる気がしてきた。相手に自分の歴史を感じる瞬間っていうのかな。ユジンの言ってた“ふーっと吸い込まれるような感じ”にも通ずるような。
 ああ、わかるなぁぁ。

 そう言えば。デビッド・キャシディーのことを「所詮アイドル歌手」と結構バカにしていた高校時代の友達が、アメリカに旅行したとき、本国での放送、つまり吹き替えなしのご本人の声によるドラマを見たらしく、「なんて素敵なんだろう!とびっくりした・・。」ととても驚いていたのをよく覚えています。
 そうなのです。デビッドキャシディーの話す声って、渋くて、まろやかでとても素敵だったんです。歌うと、ちょっと力みがちの声になるんですけどね。当時、せりふ付きの歌に結構しびれてました。それに、歌も、なんだかんだ言って、とてもいい歌が多いんです。甘くてメロディアスで。アイドル路線のときも、しばらく経ってRCAに移籍してアイドル脱皮を図ったときも。
 特に私は、アイドル路線まっただ中の「Cherish」が好きでした。(「大野クンに歌ってほしい」でもリクエストしています。)

 RCAに移籍してからは、バニーマニロウの「歌の贈り物」(これも「大野クンに歌ってほしい」でもリクエストしています。)とかポールマッカートニーの「TOMORROW」なども歌ってましたね。
 
 このRCA移籍後のアルバム。ビーチボーイズのメンバーだったブルース・ジョンストンがプロデュースしたもので、ジョンストンが新しく設立したレーベル、イクイノックスの蒼々たるメンバーがレコーディングに関わったようで、当時相当な音楽好きからも注目されたアルバムなんです。
 今や日本の音楽界で燦然と輝く山下達郎氏も、その昔、このイクイノックスのサウンドにものすごくあこがれたらしいんですね。学生時代、バイト先で知り合った山下達郎ファンの女の子も、私がデビッド・キャシディーのファンだと知ると、尊敬のまなざしを注いでくれたものでした。
 ああ。懐かしいなぁぁ。
 
 そうそう。吹き替えなしと言えば。
 冬のソナタのノーカット版が年末にBSで放送されるらしい。いやいやいや。これは素晴らしい。
 ネット配信版で幾話かは見たんだけど、さすがに全部は見てはいないのだ。カットされた部分が足されることで、一つ一つの何気ないシーンにも新たな意味が生まれ、ドラマの深さが一層増すことは間違いなし。パクちゃんの太い声、チュンサンのまろやかな韓国語も、とても楽しみ。