1/31(金) 【緋色の桜】
 大野クンのページでも書きましたが、職場旅行で沖縄に旅してまいりました。1泊でしたので、沖縄を満喫したとは、とてもとても言えませんが、大学時代を沖縄で過ごした同僚の名案内のおかげで、私としては、感動と衝撃のの2日間でした。

 旅行したメンバーは、私以外は全てすでに沖縄旅行体験者だったので、今回のメインは北部の桜と水族館と那覇の首里城になりました。
 沖縄の桜は、まだ三分咲きと言った感じでした。緋寒桜と言われるショッキングピンクのキュッとした桜で、私には、桜と言うより梅そして桃に見えました。でも、近くに寄ってみると、その花の形は確かに桜でした。緋色の桜は、淡いピンクのソメイヨシノよりも、なんだか、ちょっぴり華やいだお化粧をした女性のように思えました。

 八重岳の桜を見た後に向かった今帰仁城跡は、壮観でありました。石垣が凄いのです。石塀を長方形にカットした門をくぐるときも、心地よい音を立てながら石畳を歩くときも、積み上げられた石の重みが不思議とやわらかに感じてしまう。よく見ると、グレーだけでなく、うす茶色やら黒やらの石・・・それら一つ一つが見つめてきた遙かなる時の流れを絶対無視してはならないと訴えているような。
 ほんのりと光に包まれたちょっと淡いグレーの沖縄の春の空。モザイクのように黒と灰色と白とうす茶色が微妙に入り交じった城壁。その中に控えめに咲く緋色の桜は、上品で、華やかで。まるで時空を超えてそこに存在し続ける王妃のようでした。

 王妃と言えば。水族館と水中展望船で、とても美しい魚に出会いました。光沢のある水色。朱色やダークグリーンが、角度によって見え隠れする。まるで人魚姫のよう。釣り好きの同僚に問うと、ブダイという魚なんだそうな。潜って出会うブダイは、それはそれはまた美しいと聞きました。次回沖縄を訪れるときは、海の中で、あの美しいブダイとの対面を果たしたいモノです。

 今回、一番見たかった南部戦跡は、ひめゆりの塔だけに終わりました。最後時間がほとんどなく、でも、資料館だけは、どうしても見たくて、ざっと斜め読み。後ろ髪ひかれる思いで、一番最後に資料館から出た私に、「沖縄を知らなかったら日本を本当に知ってるとは言えないっていう意味が分かるような気がするだろう?」と同僚が言いました。本当にそうだと思いました。
 沖縄を語るには、まだまだ不勉強で。もう一度沖縄に行かなければと思いました。