〜紅葉〜 01/11/27
   法然院―安楽寺…哲学の道…永観堂・南禅寺―東福寺

紅葉のころとなれば、やはり永観堂ははずせないだろう、ということになり、前回と似たようなルートを辿ることに。春とは逆方向に下ってくることにしました。同じ場所の違った顔をお楽しみ下さい。なお、今回の紅葉の写真で気に入ったものは、Photo Gallery にも載せてありますので、そちらも宜しければ見てください。(このページからも何枚かはリンクを張っていますが……)


ご注意…… ギャラリー ←これはギャラリーマークです。クリックしていただくと、解像度UPした写真が見られます。もしくはギャラリーに展示してある作品へ飛びます♪  




 今回は日帰り強行軍を決行。風魔が暮らす山陽地方からは在来線で片道三時間ほどの道のりである。相変わらずの貧乏旅行なので、新幹線になぞ乗れるはずもなく……行きは在来線。
 山陽地方から行かれる方へ、ちょっとここでアドバイス。行楽シーズンの京都行きはとっても混む。在来線も混み混みである。山陽本線で行く場合は、姫路ではなくその手前の網干で乗り換えよう!ごく稀に、姫路発ではなく網干発の新快速があるので、それを利用すると座れる確立が高い。姫路乗り換えだとまず座れない。朝のちょうどいい時間に便があるので、調べてみることをオススメする。バスの利用も楽でいいが、これは帰り道にだけオススメ。一度行きに使ったことがあるが、渋滞で予定時刻から一時間も遅れた。予定をたててフルに観光するつもりなら、この一時間のロスは大きい。ただし、帰りは別に少々遅くなろうが関係ないので、使うといいかも。乗り換えたり席を確保したりするストレスが不要なので、楽は楽。
 さて、今回は行きを在来線、帰りをバスを使い、無理やりお誘いしたむちこさんとご一緒に出かけた……。


 まず、京都駅。
 紅葉シーズンの京都は、とにかく物凄い。駅前のバス乗り場には長蛇の列(ぜったい三便くらい待たないと乗れない)、そしてタクシー乗り場にまでみんな並んでいる。(ナニゴトかと思いましたよ…)こんなのを待っていては日が暮れるので、駅の構内から少し出て駅に入る前のタクシーを拾うか、地下鉄で近くの駅まで出ることをオススメする。なにも馬鹿正直に駅のタクシー乗り場で待つことはないし、友人何人かと来ているのならバスもタクシーも殆ど値段は変わらくなる。それよりも時間がもったいない、ですね。


法然院


タクシーで法然院へ。門前にはつけずに、少し手前から歩く。
法然院は深閑とした雰囲気が良い庵だが、さすがに紅葉時期は人だらけである。昔は無名だったのだが、もみじの名所としてすっかり有名になってしまったので、人を入れずに写真を撮るのは不可能に近い。それにとても狭い場所なので。
それでも、苔むした屋根に色づいた葉が被さる様子はなかなかに美しい。
一番奥まで行ってみよう。五段ほどの階段上にある観音像の前から本堂を少し見下ろす感じ
(←)がいい。



苔のあおと もみじの錦と  けぶる空気と


安楽寺


ギャラリー 1 2
さて、そこから哲学の路の一本裏手(東)の山際を歩いて南へ向かう。
この辺りの家は何処もきちんと手入れされていて、普通の民家だと分かっていても目の保養になる。のんびりと歩きながら、途中にぽつぽつとあるお寺を冷やかしてもいい。


我々は通りがかりの安楽寺で足を止めた。
門前の階段へ両側から覆い被さっているもみじが実に見事である。
そして、その石段の上に散り敷いた錦の落ち葉が素晴らしい。ここは本当に一見の価値あり、である。
特に期待していた訳ではなかったので、かなりの衝撃を受けた。何人かのカメラ小僧に混ざって写真を撮る。ちょうど門を入ってすぐが拝観受付になっているので、たいがい人がいる。暫くじっと待てば、人を入れずに撮ることは可能。

っかくだから中に入ってみたが、内部の庭は特にもみじもなく……まあ普通である。
本堂の入り口はこんな感じ

左手に大きな山茶花か椿らしき木があったので、その時期にはいいかもしれないが……。とりあえず、もみじだけ見に来たのなら、門前でUターンしていいと思う。




ギャラリー
安楽寺を出て少し歩くと道沿いに御陵がある。青い空の下、借景に色づいた東山が見えて、とても綺麗だ。中には入れないが、山の紅葉を撮るには良い。(←)

それから哲学の道へ戻り、永観堂を目指す。道沿いにもぽつりぽつりともみじがあって、それが水面に色を落としている風情は悪くなかった。
(→)哲学の道は桜が主なので、もう少し早い時期に来なければ意味がないと思っていたが、まあまあの雰囲気。水が綺麗なので、気持ち良く散歩できた。春には新緑が美しかった若王子神社のもみじは、すっかり散ってしまっていて駄目。やはり11月中旬が良さそうだ。

哲学の道を出て、永観堂付近へ来ると、さすがに人が多くなってきた。交通整理の人たちがわさわさいる。絶対に車で来ることはお勧めしない。
タクシーを使うにしても、近くの大通りで降りて、自力で歩いて来るほうがいいのではないだろうか。永観堂前の道は細いので…。



永観堂(禅林寺)

「もみじの永観堂」と呼ばれるほどの名高い寺である。
とにかく人が多いのは当たり前だと思おう。(それが嫌な人は……そもそも、京都には来ないだろうと思うが…)それでも、必ず見る価値のある寺である。紅葉の時期は夜のライトアップもある。(ただし、別料金で、結構並ぶ)
そして、この時期驚くことは……。いつもならチケット一枚で、外の庭園と堂内の庭園、両方当たり前に廻れるこの寺。この時だけは、なんと!別料金になってしまうのだ。(昔はそんなことはなかったように記憶しているのだが……?)しかも、けっこうなお金を取られるので、驚かないように。紅葉時別料金……なのだろうか。そしてもう一つ。多宝塔へ上がる木製の階段廊下(←新緑版の写真、参照)……ここも登ることはできない。まあ、人が多いので、みんなが上がったら痛むだろうとは思うが…。多宝塔自体へは違う道から上がれるが、あの木製廊下が大好きな風魔としては、至極残念。
少々高いが、ここまで来たら外庭だけと言わず、内部の庭もセットで入ろう。必ず、感動できることと思うので。外庭は赤が多く、中庭は黄色のもみじが多いような印象を受けた。  ちなみに、団体客は前庭だけをうろうろするのが多い様子だ。


入ってすぐの広場は、目が痛くなるほど真っ赤なもみじがいっぱい





内庭に入って右手は白砂の庭
。向こう側に庵があって、そこに被さるもみじが良いのだが、今回は少々時期が遅く、少し枯れ気味で残念。それでも逆光で撮ればご覧の通り。
(左下)

右手には池があり、その池をぐるりと廻る形で建物があるので、そこをまず一周する。
縁側からひさしを視界に入れて眺めるのも良し。

格子状の細い窓枠越しに、切り取られた風景を眺めるのも、また面白い……。





ぐるりと渡り廊下を奥へ歩いていくと、生い茂った葉で鬱蒼と薄暗い雰囲気になってくる。
上を見上げると、お堂に向かって被さってくるのは大きなもみじの木々だ。
その上から日の光がもみじ葉を透かして落ちてきて、黄金色に輝いている。見上げる限りの黄金――思わず息を呑む。
一見の価値がある光景だ。ぜひ、よく晴れた日に訪れて欲しい。

有名な「みかえり阿弥陀」さんが居られる堂が終点。ここで靴をはいて地面に降りることになる。(普段はここでは下りられない)
ここから、外庭を巡ることになる。


ギャラリー



黄金 が 降る

ギャラリー







外庭も素晴らしい。(普段は無料で入れることを思うと少々悔しい気もするが 笑)
大きな池があって、その周囲の至る所にもみじがある。中庭に入らない場合は、池の方にすぐに向かったりせず、右手の小道に進もう。(たぶん、順路と書いてある筈)両脇をもみじに挟まれたきれいな場所だ。もみじの下はみどりの苔。
(←)
そこを通り抜けてから、右手に広がる池へ橋を渡って行くといい。池へ曲がるより前に、いちばん突き当たりの幼稚園辺りまで足を伸ばすと、左手奥に小さな水の流れがあって、水が流れ落ちている。人も少なめで気持ちのいい場所だ。
さて、池を一周すると出口が見えてくる。
この出口直前の左手に、もみじが降り積もった場所がある。中に入れないように柵がしてあるので、落ち葉が踏み荒らされておらず、写真を撮るには絶好の場所だ。
(→)ここをバックに写真を撮る人が多かった。少し待てばすぐに場所が空くので、記念に撮って帰るといい。



ギャラリー





南禅寺





永観堂を出て南禅寺へ。
三門ごしに見るもみじが綺麗な場所だが、さすがに少々時期遅れ。門柱の間を真っ赤に埋める葉……という情景は見られなかった。もう何日か早ければなぁ。
それでも、何本かは真っ赤に色づいたもみじがあって、一本一本はとても綺麗。信じられない程赤いものから、やさしいノスタルジックな山吹色のもみじまで色々。逆光をあびて黒々と浮かび上がった三門を背景に、もみじの真紅が映えて美しい。

三門を通って真っ直ぐすすむと、本堂前で皆が線香の煙を浴びていた。あれを浴びると良いことになる……んだっけ?むちこさんが一本、線香に火をつけて試される。風魔はそのおこぼれに預かる。(笑)

それからインクラインへ向かう。
インクライン近くにある塔頭、南禅院前にある橙色のもみじが見事である。午後は真横から日が当たって、黄金色に輝いている。インクラインの煉瓦ごしに見てもいいし、階段を上ってすぐ近くまで行って見ても迫力


さて、疎水の水音を少し楽しんでから南禅寺を後にする。ここは広いのであまり気にはならないが、団体客は多い。彼等が行かないような小さな塔頭を目指して行くとい
いかもしれない。有名な南禅寺門前の湯豆腐屋は長蛇の列だった。別に湯豆腐なんぞは、いつ食べてもいいので、紅葉の時期にわざわざ出かけるのはよそう。夏……は暑いから駄目だが、真冬なんかは空いてますんで。


天授庵〜南禅寺塔頭〜

我々は帰り道沿いにあった塔頭、天授庵にひっかかった。特別拝観していたので、つい……。
門を入ってすぐにある五葉の松が立派。前庭は白砂で、杉苔に囲まれた四角い飛び石がかわいい。前庭の右手には、南禅寺三門が借景になっていて、ここから三門の写真を撮る人もいた。(良い絵になる)
写真説明によると、この白砂の上にもみじが落ちて、それは美しい風情なのだが……そのもみじは散ってしまっていた。残念。
11月中ころがいいのではないだろうか。


だが、さらに奥庭があって、そちらのもみじはいい感じに全開だった。古ぼけた萱葺きの小さな門の上に、午後の陽光を吸い込んで飴色に輝く紅葉が、なんとも不思議な雰囲気を醸し出していた。
(右上、左下)

門を潜ると、その奥は池があって回遊できるようになっている。こちらはそれ程凄い庭でもなかったが、庭に張り出した建物とその脇にひょろりと生えているススキが、良い雰囲気だった。
(右下)
特に午後だと逆光になっていて美しい。

ギャラリー



禅寺を出て、広い通りまで歩き、そこでタクシーを拾う。南禅寺前なんかから乗ろうと思うと、そもそもタクシーが捕まえられないし、あと門前の渋滞がひどくて時間がかかりすぎる。少し歩けば大通りに出るので、その辺りから拾うことをお勧めする。
タクシーを使って東福寺へ向かう。
この時期、どこのお寺周辺も道が混みまくっているので、これまた間違えても門前までつけてもらわないように。大きな道から門前まで行くのが一苦労で、貴重な時間を無駄にしてしまうので。
我々はタクシーの運ちゃんのススメに従い、近くの赤十字辺りで車を降りた。ここなら、東山近辺の渋滞を我慢すればいいだけで、東福寺までは歩いてすぐ、である…。


東福寺


さて、ここもとんでもない人手である。人込みが苦手、という人は要注意だ。だが、それを押しても見る価値ありだと思う。

入り口に向かうまでの道すがらも、ずっと脇がもみじで、道上に葉が降りかかってくるかのようだ。未だ緑の葉もあって、コントラストが綺麗。歩いていて楽しい道だ。
(←)
そのもみじ道を暫く行くと、有名な「通天橋」を見渡せる場所――臥雲橋に入る。ここから眺めるもみじ越しの通天橋は見事。一面、赤で埋め尽くされた谷の向こうに、美しい渡り廊下が優美に横たわっている。まるで浄土へかかる橋のようだ。
(→)
もっとも、今回は少々遅かったのか、うまく紅葉しなかったのか、、かなりもう葉が落ちていてそこまでの迫力はなかったが…。もう少しだけ早い時期がお勧めかもしれない。


さらに奥へ進んで、入り口へ。拝観料を払ってから、その「通天橋」を今度は渡る。そうすると逆からの風景が見られるのだ…。


入り口を潜ると回廊が伸びているので、まずはそれに従って歩く。
中へ入って、まずびっくり。まだ始まったばかりだというのに、いきなり、森のような真っ赤なもみじの大群に出会う。土の上にも厚く降り積もって赤い絨毯が出来あがっている。
(←)
はぁ、と溜息をつきながらその脇を通り過ぎていくと、回廊の下から地面がなくなる。「通天橋」へ辿り着いたのだ。
先ほどとは逆に、今度は橋の上から谷を見下ろすような格好になる。背後を振り返ると、もみじ越しに東福寺の大伽藍の屋根が映えている。
(→)
この辺りは、まあ「目玉」のポイントなので、とにかく人だらけ。写真を撮るのも一苦労。いや、歩くのも一苦労である。それなりに堪能したら、先へ進もう。

橋部分を過ぎると、再び両側の庭に、ずっともみじの木が真っ赤にもえている。
木の形も非常に良く、回廊の柱と相俟って、絵になる風情だ。
ただし、写真を撮るには努力が必要。暫くはじっと我慢して待ち、人が切れる一瞬を狙って撮るしかない。





努力の跡が見たい方は
ギャラリーへ1 2


回廊を歩いていくと開山堂へ辿り着く。
人込みに疲れたのか、たくさんの人たちがここでぼんやりと座り込んで庭を眺めていた。

←開山堂 開山堂からの眺め→

白砂と、もこもこした緑のつつじの刈り込みの植わった庭をぐるりと一巡りし、もう一度来た道を戻ることになる。

といっても回廊の途中までで、今度は通天橋は渡らずに、橋上から見下ろしていた谷に下りる。
回廊のように広さ制限があるわけではないので、少し人がまばらになって楽だ。その辺りでようやくむちこさんとご一緒の記念写真を撮ることが出来た。橋の上は人が多すぎてもう無理、なので。

順路に従えば、左に曲がって谷へ下りるのだが、ちょっと寄り道して右手へ。
柵がしてあって外からしか覗けないが、もみじのきれいな塔頭らしき建物があった。(すみません、名前が…)写真を撮るにはなかなか良い。

戻って谷に下りる。もみじの間を潜り抜けるように下りていく。一番谷底には小さな用水のような水の流れが合って、その上にもみじが沢山落ちてていた。たぶん、最盛期にはとても美しいのだろう。ただ、我々が訪れたのは夕刻だったので、もうかなり暗く、「鮮やか」という印象は少なかった。早朝、日の光が強い時間帯の方が、この辺りは良いかもしれない。ただ、夕刻ぎりぎりの光量の時も、一本一本のもみじ葉の色が穏やかな雰囲気で、明暗をくっきりさせて写真を撮りたい場合はとても良い。どちらを取るかは個人の好き好きだろう。
谷を下りきってから少しして、通天橋を下から見上げて撮ることのできる絶好の写真スポットがある。ここなら記念写真も比較的撮りやすいのでは……。

それから、来てすぐに息を呑んだ、うつくしい赤の林を散策しながら、出口へ。どちらを見渡してももみじ、もみじで……こうなると、どこへカメラを向けていいやら分からなくなり、結局は目で堪能して帰った。



帰りは電車がお勧め。時間どおりに京都駅へ着くので、帰りの時間が読みやすい。もちろん、行きも駅の近くから出るのなら、電車が良い。我々は妙な場所からの移動だったのでタクシーを使ったが、渋滞がないというのが何より一番なのだから……。


東福寺――。
ここは普段は殆ど人の訪れない静かな寺である。紅葉の時期だけは物凄いが、逆に新緑のもみじを見に来るなら、ゆったりできていいのでは。
秋以外にもぜひどうぞ……。



回の旅はここでおしまい。
本当はこの近くに有る泉涌寺も素敵な場所なので行きたかったのだが、時間の都合で断念した。



さて、次は何処へ行こうか…



戻る