温泉マーク 湯迫温泉(ゆばおんせん)  岡山市湯追


 岡山駅から車で約25分の、市街地に比較的近い便利な場所にある温泉だ。山陽本線高島駅(岡山駅のひとつ東駅)からは車で10分足らず、バスもすぐ真ん前に停留所がある。JR利用の人には、高島駅まで送迎があるもよう。
 二号線からふらりと逸れて、僅かに田んぼの中を走ると、山を背にした住宅地の間に背の高い建物が見えてくる。周囲は普通の住宅ばかり。一軒だけの、小さな温泉だが、旅館としての規模は部屋数61と、まあまあ大きい。旅館と併設して、つい数年前から「健康村」をオープンさせた。健康村と、旅館側にそれぞれ違う風呂が備えられている。健康村の方は入浴のみで日帰りコースだが、少々値段は高い。旅館は基本的には泊まり客用だが、昼の宴会も受け付けていて、それとセットで入浴……という、いわゆる日帰り温泉ツアーが可能。

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外観、全体図。
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入口のアプローチ。(旅館側)
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玄関には桜。春にはいいかも。
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 健康村のお風呂は11種類!「のんびり湯治」というよりも友達とワイワイ遊びに行きたくなるような感覚だ。露天風呂、ジェットバスはもちろん、登り窯サウナや、珍しいところでは木樽の湯(五右衛門風呂のような木の樽で、二、三人も入ればいっぱいになってしまう)なんていうのもある。
 休憩どころや食事どころも建物内にある。脱衣所に併設されている化粧台なども広々していてとてもきれいだ。簡単な基礎化粧品や整髪剤もそろっていて、手ぶらでいける所が楽だ。常時、大衆演劇なども呼んでいるらしい。おじいちゃん、おばあちゃんを慰安に連れて行こう!と思う方にはお勧めだ。
 入浴に2000円払うのはちょっと……とは思うが、大人が一日時間をつぶせる「遊び場」としてはいいのでは、と思った。


 旅館の方は、巨大な岩を配した大浴場――百人風呂が売り。
 客室は、一部屋ごとに旅篭の名前がついている。部屋の入口には、まるで本当の旅篭の入口のような屋根とそれを支える柱、提灯がついていて、面白い。
 宴会場は6室。いわゆる巨大会場から、7〜8人収容の小さな部屋まで。友達同士何人かのグループで訪れても宴会には対応してくれそう。料理の味はそれほどでもなかったが、皆で騒ぐのなら、あまり関係がないかもしれない。

  遠くから訪れられた方の為に書いておくと――。
  周囲はコンビニ一軒ない住宅地と田んぼ、背後は山。もっとも静かなので夜をのんびり過ごすにはいいだろう。ただし、観光地はまったくないので、ご注意。土産物屋も皆無。
 車があれば、5分弱で近くのコンビニやスーバーへは出られる。
  ただ、旅館の裏手に浄土寺という、小さな小さな寺がひとつ建っている。昔はひっそりと山裾に隠れるように建っていたのだろうと思われるその寺は、近所の人がたまに通る程度だ。 だが、静かな風情が著者は気に入っている。入口までの短いアプローチには紅葉。その先にちいさな桜。奥に巨大な椿の機があるが、咲く時期が早いので、満開に出会える確立は低い。到着後の夕方、風呂上りにふらりと涼みに行くにはいいと思う。
 もうひとつ。初夏には道路沿いの用水に蛍が出てくる。都会から来た人には目新しい光景かもしれない…。
 

 浄土寺。 左は入口の階段から見上げたもの。右は逆に紅葉の参道を見下ろしたもの。
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