歌仙「日本シリーズ」の巻

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歌仙「日本シリーズ」の巻
2003年10月28日首2004年1月24日尾
01>秋深し日本シリーズ終わる夜        兼坊
02> 不機嫌のまま松茸を食う         亜月
03>物の音の澄みてどこかで子ども泣き     兼坊
04> 行列出来る名残狂言           亜月
05>程もなく立待月の立ちい出て        兼坊
06> 心弾んで遠回りする           亜月

07>シャボン玉庭がくるくる廻っています    亜月
08> 丸い穴から小蛇にょろにょろ       兼坊
09>豪雨の日龍は天に昇っちまった       亜月
10> 外れの多い気象予報士          兼坊
11>今時の高校生はカッコつけ         亜月
12> もてるかどうかは二の次らしい      兼坊
13>いい年をしてまだ恋に恋をする       亜月
14> 月凍る夜も通う深草           兼坊
15>虎落笛籬を過ぎてなおすさび        亜月
16> 都会育ちの子どもは怯え         兼坊
17>日は落ちて花守毛布に潜り込む       亜月
18> 春らしいでしょピンクのパジャマ     兼坊
名オ
19>名残雪まだストーブはしまえない      兼坊
20> 寒がり猫が身体すり寄せ         亜月
21>甲斐性のない俺を捨て妻は去り       兼坊
22> やっとわかった愛される意味       亜月
23>さっきまで孤独が好きと思ってた      兼坊
24> 銀杏落葉がはらはらと散り        亜月
25>暖冬に路傍の躑躅狂い咲き         兼坊
26> 人の心も躁病のごと           亜月
27>鉄塔の上から金を撒くなんて        兼坊
28> 余れば捨てたくなるのが道理       亜月
29>豊作に月見団子を作り過ぎ         兼坊
30> ひょんの実吹けばひょうひょうと鳴る   亜月
名ウ
31>行く人も肩をすぼめて暮れの秋       亜月
32> ティッシュ渡しのバイトは辛い      兼坊
33>駅前の信号いつも赤で越え         亜月
34> 息子入試に追加合格           兼坊
35>頬なでる風もおだやか花笑ふ        亜月
36> 若草の野で昼寝ごろりと         兼坊
於キョン太の連句道場本部