作者:ぽんさん
タイトルリスト
妹劇場 「お兄ちゃん、大好き♪」
・「バドガール」編 ・「ウェイトレス」編 ・「お留守番」編 ・「ネコミミ」編
・「お兄ちゃんの彼女」編 ・「ウェディングドレス」編・「チャイナドレス」編
・「制服とネコミミ」編・「裸リボン」編・「ひもパンツ」編
・「ツインテール」編・「バスタオル」編・「お風呂で・・・」編・「はじめての・・・」編
新展開
妹劇場 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF(らぶらぶ・ふぁいや〜)」
シリアス編 「わたしの空色(美卯)」
萌ちゃんのご挨拶
「こんにちは〜♪
私の名前は萌。中学一年生。
お兄ちゃんがとっても大好きなの。
義理のお兄ちゃんだから、私、結婚できたらいいな〜って、思ってるんだけど・・
でも、お兄ちゃんは、私にちっとも萌えてくれなくて・・私、さびしいな。
今日も、お兄ちゃんが萌えてくれるように、私、がんばるからね♪」
妹劇場 「お兄ちゃん、大好き♪」
「バドガール」編
下校途中のお兄ちゃんと妹。
街なかでビラを配るバドガールのお姉さんたち。
その「巨乳」を見て呟くお兄ちゃん。
「バドガール、いいな・・」 (ポソッ妹の目がキラリン♪
「よ〜し♪ 待っててネッ、お兄ちゃん♪」
変身〜〜♪♪♪
バドガールに変身する妹。
パンツをチラリと決めポーズ。
でも貧乳。
「服じゃない!ムネだっ!!」
速攻で手刀を入れるお兄ちゃん。
トスッ。
妹。カクカクカク・・・ (もしくはガクリッ。
妹劇場 「お兄ちゃん、大好き♪」
「ウェイトレス」編
日曜日。
家の中を妹が下着姿であたふたしている。
下着姿といっても貧乳なのでブラはしていない。
パンツとクツ下だけだ。
「うふふ、お兄ちゃん、早く降りて来ないかなぁ・・・」
2階に居るお兄ちゃんを待っている。
トントントン。階段を下りて来る。
お兄ちゃん登場。
「ねえ♪見て見て。コレ、私が作ったの〜♪」
フリフリのいっぱい付いたウェイトレスさんの制服をヒラヒラ見せる。
「何故服を着てないんだ?寒いだろ?」
お兄ちゃんはひきつった笑いで妹に尋ねる。
家の中といってもまだ2月だ、少し寒い。
「だって・・コレ着るとお兄ちゃん、またトスッてするから・・・」
ウェイトレスさんの制服で裸を隠すようにして、
「ねえ・・似合う?」
頬を赤らめ、パンツをチラリ。
(わ〜い、決まった〜♪これでお兄ちゃんもイチコロよ〜♪)
トストス・トスッ!!
逆に3連コンボを決められてしまった。
妹。もきゅ〜〜ぅ。
懲りない妹であった・・・
妹劇場 「お兄ちゃん、大好き♪」
「お留守番」編
今日は独りでお留守番。
あ〜あ。独りはヤだな・・・
小さい頃の事を思い出してしまうから。
小さな私は、いつも独りぼっちだった。
「お兄ちゃん・・もう独りはやだよ・・・」
私は声に出して言ってみる。
「そうだ、お兄ちゃんのお部屋に行ってみよっと♪」
わざと明るく、パタパタと。
カチャリ。
ドアをそっと開けてみる。
「わあ・・お兄ちゃんのニオイがするぅ・・・」
ベットに寝てみる。
「お兄ちゃん・・独りじゃ淋しいよ・・・」
マクラに顔を埋めてみる。
「お兄ちゃん・・・・・・・・・」
くちゅっ。
手が無意識のうちに幼い秘所をまさぐり始める。
「ん。んん〜っ」
そばにあったお兄ちゃんのシャーペンを手にとってみる。
「はぁはぁ・・お兄ちゃんのシャーペン・・・」
それを下着の上からワレメにそって押しあててみる。
親指は肉芽に、のこりの4本の指でシャーペンをゆっくり動かし始める。
「お兄ちゃんを・・感じるよ・・・」
動きが激しくなる。そして絶頂へ。
「くふっ、はぁっ・・私っ、あたしっ! ああっ・・お兄ちゃ〜ん!」
はぁはぁはぁ・・・・
お兄ちゃん・・・大好きだよ・・
早く帰ってきてほしいな。
妹劇場 「お兄ちゃん、大好き♪」
「ネコミミ」編
お兄ちゃんは、居間でテレビを見ていた。
「にゃお♪」
とてもいやな予感がした。
「またか・・・」
「ご主人様ぁ、遊んでほしいにゃん♪」
妹はネコミミをつけていた。
それと、しっぽとパンツとくつ下。
つまりほとんど裸だ。
「ねぇ、見てにゃん、見てにゃん♪かわいいにゃん?」
「懲りない奴だな」
トスッ。
しかし、お兄ちゃんの手刀はカラ振りに終わった。
「にゃお♪」
妹は手刀をかわし抱きついてきたのだ。
「えへへ・・お兄ちゃん、あったかい・・・」
と、その時
「ただいま」
父親が帰って来た。
「わっ、わわわっ」
妹は慌てて自分の部屋に逃げて行った。
「ふう。あぶない、あぶない」
お兄ちゃんは胸をなでおろした。
(でも、ちょっと可愛かったカナ?)
妹の作戦は少しは効果があったようだ。
妹劇場 「お兄ちゃん、大好き♪」
「お兄ちゃんの彼女」編 その1
あっ。お兄ちゃんが帰ってきた♪
私は玄関へ駆け出す。
服を着てないけど、ま、いっか。
早くお兄ちゃんに、あいたいもん。
「お帰りなさい。お兄ちゃん♪」
私は、お兄ちゃんに抱きついた。
アレ???
いつもの手刀が飛んで来ないよ。
どうしたのかなぁ?
ふと見ると、お兄ちゃんの後ろに女の人がいた。
「はは・・・」
女の人は、ひきつった笑いをうかべている。
「萌!服を着ろよ!!」
お兄ちゃんも怒っている。
「あわあわあわ、ごっ、ごめんなさい〜」
私は、その場から逃げ出した。
えっ、ええぇ〜〜。
お兄ちゃんの彼女!?
「お兄ちゃんの彼女」編 その2
お兄ちゃんが、家に女の人を連れてきた。
私は、10分位考えて、ようやく事の重大さに気が付いた。
とにかく、彼女さんなのか確かめなくちゃ・・・
まず、服を着ないと・・・
どの服を着ようか、いろいろ考えて・・・
私は、さっき脱いだ制服をまた着た。
私服だと子供っぽくみえるから・・・
それから、お茶をいれた。
それを持って、おにいちゃんのお部屋へ。
階段を上っていく。
足が震える。
私の心臓がドキドキ音をたてている。
ドアの前にきた。
中から楽しそうな笑い声がきこえてくる。
私にはよく分からない話題で、もりあがっている。
私は・・・
私は・・居ない方がいい?お兄ちゃん。
ドアをノックすることが出来なかった。
音をたてないように階段を下りた。
お兄ちゃん・・・・・
泣き声にならない様に。
明るく、大きな声で、
「お兄ちゃ〜ん。私、ちょっと出掛けてくるね〜♪」
そして、私は家を出た。
「ウェディングドレス」編
私は、あてもなく街を歩く。
お兄ちゃんの家に来る前の、小さい頃の事を思い出していた。
いつも独りぼっちで、周りの大人達に邪魔者にされて・・・
とても寂しかった。
でも、お兄ちゃんの家に来てからは、そうでなくなった。
寂しそうにしている私に、いつもお兄ちゃんは優しくしてくれた。
だから私は、お兄ちゃんが好き。
お兄ちゃん・・・
お兄ちゃんは、私の事どう思っているの?
涙がボロボロと溢れてくる。
目に映るものは、涙でほやけてよく見えない。
ふと見たショーウィンドウがなんだか眩しい。
「ウェディングドレスだ・・・」
私の憧れ。私の未来。
小さい頃、お兄ちゃんと交わした約束。
「大きくなったら、お兄ちゃんのお嫁さんになるね♪」
でも、お兄ちゃんは・・・お兄ちゃん・・・
私、こんなにお兄ちゃんの事が大好きなんだよ。
・・・・・・・
しばらく考えて、私は諦めきれない気持ちに気付いた。
「そうよ。お兄ちゃんのお嫁さんになるのは、私なんだからっ!」
帰らなくちゃ。お兄ちゃんのそばにいなくちゃ。
私は、家に向かって駆け出した。
「チャイナドレス」編
私に足りないのは、大人の魅力ね。
だから私は、メロンパンを2つ買ってきた。
う〜ん、アンパンのほうがよかったかなぁ〜。
「んしょ、んしょ」
それを胸に入れてみる。
そして、丈の短いチャイナドレスを着た。
「あっふ〜ん♪」
鏡に向かってポーズを決めてみる。
「うふふ、これでお兄ちゃんもイチコロね♪」
よ〜し、突撃〜〜♪
お兄ちゃんは、居間でテレビを見ていた。
私はそっと中に入ると、部屋の明かりを一段暗くした。
何かと思い、振り向くお兄ちゃんに、
「ねえ・・お兄様・・・・・」
(大人の魅力、大人の魅力)心の中でつぶやきながら、
私はチャイナドレスのスリットをチラリとめくった。
「・・お兄様・・・・見て・・・・」
お兄ちゃんが固まっている。
「・・・・・・・・・・・・・」
どうしたのかな?
いつもなら手刀が飛んでくるのに。
じーーー。
私のパンツを、じっと見つめている。
「おまえ、生えてきたんだな」
えっ?えっ?
私は、おそるおそる下を見た。
「やだー!私、パンツはいてないぃ〜!」
私は逃げだした。
胸に気をとられて、パンツはくのを忘れていたようだ。
「制服とネコミミ」編
今日はネタがない。
というより、お小遣いがピンチで新しい服が買えない。
う〜ん。う〜ん。
いろいろ考えて、私は学校の制服にネコミミを付けてみた。
鏡に映してみる。
「これはこれで、かわいいわよね」
うん♪ 待っててね、お兄ちゃん♪
居間に行ってみると、お兄ちゃんはテレビを見ながら眠ってしまっていた。
「あれ〜お兄ちゃん、ねちゃってるよ」
私は、お兄ちゃんの横に座った。
「お兄ちゃん・・・」
そっと、お兄ちゃんの胸に顔をうずめてみる。
「えへへ・・・お兄ちゃん、大好きだよ」
「ムニャ・・萌か・・・萌はかわいいなぁ。ムニャ、ムニャ・・」
お兄ちゃんが、私の頭をなでる。
「えっ。私、かわいい?」
お兄ちゃんは、寝ぼけたまま私の頭をなで続けている。
「えへっ。えへへへへ・・・・おにいちゃん、うれしいよう」
私、とっても幸せ♪
このままずっと、こうしていたいな。
しばらくお兄ちゃんの胸に顔をうずめていたら、私もだんだん眠くなってきた・・・
すぅ、すぅ、すぅ・・・・
(お兄ちゃんとお昼寝、うれしいな・・・)
「裸リボン」編
バレンタインデー。
私は、裸リボンをしてみた。
「ねえ、お兄ちゃん、裸リボンだよ・・。私、お兄ちゃんが萌えてくれ
るなら、何でもしちゃうよ・・・。何かしてほしいこと・・ない?」
「なあ萌、そういうのは大人になったらな」
「お兄ちゃん、私もう大人だよ! その・・毛だって生えてるもん!」
「チッ、チッ、チッ、甘いな萌、大人の女はな・・」
「うん、大人の女は?」
私は聞き返した。
「ワキ毛が生えてるんだ」
・・・・・・・
が〜ん。
私にはまだワキ毛は生えていない・・
ぐっすん。しくしく・・・
「ひもパンツ」編
私は、ランジェリーショップでひもパンツを買ってきた。
色はベビーピンク。
レジに出すとき、ちょっと恥ずかしかった。
家に帰ってきて、早速はいてみた。
「う〜ん、うまく結べないよ〜」
左右対称に結ぶのは、ちょっと難しかった。
3回ほどやり直して、
「こんなもんかな♪」
鏡に映してみる。
服はどれにしよう・・・
やっぱり、ウェイトレスさんかなぁ〜♪
居間にお兄ちゃんはいなかった。
「う〜ん、お部屋かな? そ〜だ、紅茶いれてあげよっと♪」
えへへ。
お兄ちゃんの為に何かするのって、楽しいな〜♪
紅茶を持って、お兄ちゃんのお部屋へ。
トントントン。
ドアをノックして、少しだけ開けて、中を覗く。
「お兄〜ちゃん♪」
お兄ちゃんは、めずらしくお勉強していた。
「お茶持ってきたよ〜、入ってもいい?」
「ああ、ありがと」
私は、部屋に入った。
「えへへ、ウェイトレスさんだよ〜」
お兄ちゃんにパンツが見えるように、くるりんと一回転してみた。
ツインテールがぴこんと揺れて、スカートがふわり。
(えへへ〜、決まった〜♪)
「どう?かわいい?」
お兄ちゃんは、笑っているだけだ。
(あ、今日は何だか機嫌がよさそう)
お兄ちゃんにそっと近づき、トレーを机の上に置いた。
「はい、どうぞ♪」
「おっ、ミルクティーか」
「うん♪お兄ちゃんは、お砂糖2つのミルクたっぷりだよね」
トレーを置いてから、私はお兄ちゃんのベットにパンツが見えるように腰掛けた。
「おいしい?萌が大好きなお兄ちゃんの為に、心をこめていれたんだよ」
チラチラ。
私は、わざとパンツをチラチラさせてみた。
「ああ、おいしいよ、ありがと」
うふふ、お兄ちゃんったら、見て見ないふりしてる〜〜
「えへへ、お兄ちゃんにお礼言われちゃったよ、うれしいな〜」
うん、そろそろいいかな?
「あのね、私ね、お兄ちゃんに見てほしいものがあるんだけど・・・」
「うん?なに?」
お兄ちゃんが、こっちを見る。
私は、パンツの紐のところだけが見えるように、スカートをたくし上げた。
「えへへ、コ・レ」
それを見て、お兄ちゃんが固まった。
「ねえ・・お兄ちゃん、コレ、ほどいて・・・」
「!!!!!」
お兄ちゃんは、固まったままだ。
そして、心の中で葛藤していた。
・・・・・・・・・
ひもパンツの紐をほどくのは、漢のロマンだ。
しかし、相手は義理とはいえ妹。いいのか?俺?
やっぱダメだろ?いやしかし!!ほどいてみたいぞ〜〜。
「ねえ・・お・ね・が・い」
私はそっと、つぶやくように言った。
ぷつり。
お兄ちゃんの理性がとんだ。
「じゃ、じゃあ・・・」
お兄ちゃんが、手を伸ばしてくる。
(えへへ、成功〜♪)
私は、心の中で喜んだ。
これで、お兄ちゃんと初体験。ドキドキ♪
紐がほどかれる。
パラリ。
「ねえ・・こっちも・・・」
私は、反対側の結び目をさしだした。
と、そのとき。
じゅわり。
(やっ、やだ、私、溢れてきちゃった・・・)
溢れた蜜がパンツを濡らしていく。
その感覚が萌に羞恥心を与えた。
ど、どうしよう、恥ずかしいよ〜
「あはっ、あはは・・そのっ、あのね、お兄ちゃん・・・」
私はスカートでパンツを隠し、
「ごっ、ごめんね。ま、また今度ね♪」
目が点になっているお兄ちゃんをおいて、私は部屋から逃げ出した。
ふえ〜ん。もう少しだったのにぃ〜〜。
私の、ばか〜〜!!
部屋にとりのこされたお兄ちゃんは、考えていた。
「何だったんだろ?」
まあ、いいか。いつものことだし。
あまり深く考えるのはよそう。
それにしても、今回はあぶなかったな〜。
ふぅ〜。
ほっと胸をなでおろす、お兄ちゃんだった・・・
「ツインテール」編
今日も一日が終わり、私はひとり髪をほどきながら思う。
私がツインテールなのは、小さい頃お兄ちゃんが「かわいいよ」と言ったから。
あの日から私は、この髪形になった。
最初はきれいに結わくのがすごく大変だったけど、もう慣れたよ、お兄ちゃん。
でも、どうしてこの髪形だったんだっけ?
・・・・・・・
そうだ、マジカル☆ぽえみんだ。
あの頃のテレビでやってたんだっけ。
お兄ちゃんが、ぽえみんをかわいいって言ったから、マネしたのが始まりだったよね。
お兄ちゃん、私、かわいいかな?
私、お兄ちゃんにかわいいって言われると、すごくうれしいんだよ。
そうだ♪明日は、マジカル☆ぽえみんの服を作ってみよ〜。
お兄ちゃん、喜んでくれるとうれしいなぁ〜。
私はベットに潜ると、ヌイグルミのお兄ちゃん人形にキスをした。
「お兄ちゃん、おやすみなさい」
明日もいっぱい遊ぼうね・・・・・
「バスタオル」編
夕食後、健二は居間でテレビを見ていたが、何だかいやな予感がした。
さっき、お風呂に入っていったと思った妹が、何やらパタパタと駆けずりま
わっているからだ。
「ねえ、お兄ちゃん、石鹸知らない?」
そういえば、お風呂の石鹸が切れかけていた。
萌は、ツインテールをほどき、髪がしっとり濡れている。
そんな姿は、いつもより少し大人っぽい。
それにしても・・・
「そのかっこうは何だ?」
萌は、バスタオル一枚だった。
丈が短い。
かわいいワレメと生えかけの産毛が、ちらちらと見え隠れしている。
萌はその事に気が付かないのか、平気な顔だ。
こっちが照れてしまう。
「えへへ・・お兄ちゃん・・・」
ぴらり。
萌がバスタオルを開く。
「私の胸、どう?少しは大きくなった?」
ふくらみかけた乳房が、小刻みに震えている。
心なしか、顔も赤い。
(あれ?やっぱ恥ずかしいのかな?)
健二は一瞬疑問に思ったが、すぐに延髄チョップの構えを見せた。
「きゃっ、ごめんなさ〜い」
萌は、ぱたぱたとお風呂場へ逃げていった。
「あいつ・・最近、おかしいよな・・・」
ここのところ、萌の露出癖はエスカレートしている。
理由はわかっている。
健二が、萌の気持ちに答えられないからだ。
だから萌は、健二の気をひこうと必死なのだ。
兄として、萌はとてもかわいい妹だ。
かわいいから、大事にしてやりたい、やさしくしてやりたい。
「でも・・一人の女としてみることは・・・」
健二は、ポツリと呟いた。
「お風呂で・・・」編
ちゃっぷん。
少し温めの湯船に浸かり、さっきの事を思い出す。
ふえ〜ん、恥ずかしかったよ〜。
私、お兄ちゃんに裸見せちゃったよ〜。
大好きなお兄ちゃんに、裸を見せるのはとても恥ずかしい。
でも・・好きな人には全部見せなくちゃ・・いけないんだよね・・・
うん、初体験のためには、なんだってしちゃうよ。
お兄ちゃんを萌えさせるためだもん、もっとがんばらなくちゃ・・・
湯船から出ると、今度は熱めのシャワーを浴びた。
肌を叩く感触が心地いい。
まだ小さいが、確かにふくらみ始めている胸にそれをあててみる。
「あぁ・・」
自然と声が漏れる。
二つの小さな乳首が、みるみる硬くなっていく。
「んっんん〜〜」
ゆっくりと、撫でるようにシャワーをあてて・・
「お兄ちゃん・・気持ち・・いいよ・・」
お兄ちゃんに触られているんだと想像する。
やがてそれは下の方に移っていく。
おヘソから下腹部へ・・そして・・・
「はぅ・・」
もっとも敏感な秘部へ。
ダメ・・立っていられない・・・
私は、ペタンと座りこんだ。
でも・・・シャワーを止めることはできない。
「お兄ちゃんが・・ここを、こんなふうに・・・」
さらにシャワーで撫で続けながら、親指と人差し指でワレメを押し開く。
「くふっ、はぁ・・」
肉芽に直接シャワーがあたると、さらに強い快感が私を包む。
「だめっ、お兄ちゃん・・・」
中指と薬指を私の中に入れて・・
曲げてみる・・
伸ばしてみる・・
「・・あぁ・・これが・・お兄ちゃんのだったら・・・」
絶頂が近づいてくる。
お兄ちゃん!私、わたし〜〜。
「好き!大好きなのぉ〜、お兄ちゃん・・」
んんん〜〜〜っ!!
外に聞こえないように、声を殺して私はイッた・・・
はぁ、はぁ、はぁ・・・
お兄ちゃん、私、こんなにお兄ちゃんのことが好きなのに・・・
どうしてお兄ちゃんは、私に萌えてくれないの?
私・・もう、どうしたらいいかわからないよ・・・
助けて・・お兄ちゃん・・・
胸が苦しいよ・・・
「はじめての・・・」編
私の胸が苦しがっている・・・
お兄ちゃんが、家に女の人を連れてきたから。
「・・・やっぱり、彼女なの?」
私は、答えを聞くのが怖くて、お兄ちゃんにまだ聞けないでいる。
彼女だとしても・・・
「私は私よ・・・」
そう思い込もうとしている。
そうでなかったら・・・・
トントントン。
午前3時。
私は、お兄ちゃんの部屋をノックした。
返事はない。
そっと開けて、中を覗いた。
部屋の明かりはついたままだ。
「お兄ちゃん?」
やっぱり返事はない。
お兄ちゃんは寝ている。
「お兄ちゃん・・・」
私は近づいて、お兄ちゃんを揺すってみる。
起きない。
すー、すー、すー。
お兄ちゃんの寝息が聞こえる。
私は、しばらくお兄ちゃんを見つめていた。
「お兄ちゃん、大好きだよ・・・」
(お兄ちゃんに、私の初めてをあげるね)
そう、してしまえば、お兄ちゃんだって、きっと・・・
私はパジャマを脱いで、裸になった。
胸がふるえる、ドキドキする。
「お兄ちゃん・・私、しちゃうよ・・・」
お兄ちゃんに、そっとささやく。
そして、ベットの中に潜り込んだ。
「私・・いけない子だね・・ごめんね・・・」
私は、お兄ちゃんの下半身に顔を近づけた。
手が震える。
パジャマと下着を一緒にずり下ろした。
ぽろり。
「これが・・おにいちゃんの・・・」
私は、そっと撫でてみた。
刺激を受けて、お兄ちゃんのは大きくなっていく。
むくむくむく。
「お兄ちゃんの・・大きくなってくよ・・・」
ちゅっ。
私は、お兄ちゃんのにキスをした。
えへへ・・私、お兄ちゃんのにキスしちゃったよ。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
いっぱいキスをした。
キスをする度に、お兄ちゃんのは、ピクン、ピクンと脈打つ。
「気持ちいい?お兄ちゃん・・」
そして、頬に押しあててみる。
「お兄ちゃんの・・あったかいね・・・」
くちゅ。
私も濡れてきた。
「じゃあ・・しちゃうね・・お兄ちゃん・・・」
私は、お兄ちゃんの上に跨ると、お兄ちゃんのを私のアソコにあてがった。
「この辺かな?」
くぷっ。
手で触った時よりも、アソコで感じるお兄ちゃんのは熱い・・・
後は腰を沈めるだけ・・
そうすれば、お兄ちゃんとつながることができる。
でも・・・・・
・・・・・・・・・・やっぱり、できない。
初めてが、こんなのじゃ・・・・
「私、やだよ・・・お兄ちゃん・・」
涙が溢れて来て止まらない。
私は、お兄ちゃんの胸にすがりつき、泣いた。
「お兄ちゃん・・こんなに近くにいるのに・・・」
お兄ちゃんの胸の中なのに・・・
「私、どうすることもできないよ・・・」
ぐすん。ぐすん。しくしく・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
どれくらい、そうして泣いていただろう。
不意にお兄ちゃんに、頭を撫でられた。
「どうした?萌?」
お兄ちゃんは、優しく私に聞いてくれる。
私、裸なのに、お兄ちゃんにイタズラしちゃったのに・・・
(お兄ちゃん、怒らないの??)
「私、わたしっ、ぐすっ、ぐすっ」
言葉にならない。
そしたら・・・
お兄ちゃんは、そっと私を抱きしめてくれた。
「ごめん、萌。萌がこんなに苦しんでいたなんて・・・」
うう、お兄ちゃん・・・
「なあ、萌・・・」
お兄ちゃんは、話しつづける。
「小さい頃の約束、覚えているか?」
えっ?
「お嫁さんになるって・・・」
えっ?
「萌が大人になったら、その・・・しような」
えっ、えっ?
お兄ちゃん?
私を、お嫁さんにしてくれるの?
「ほんとに?」
「ああ、もちろん」
「えへへ、そしたらお兄ちゃん・・約束のキスしてくれる?」
私は、そっと目を閉じた。
ちゅっ。
お兄ちゃんは、私にキスしてくれた。
えへへへへへへ〜〜〜〜
うれしいよう。
私は、お兄ちゃんの首に腕を回して、今度は私の方からキスをした。
ちゅっ。
「ねえ、お兄ちゃん、今日は一緒に寝てもいい?」
「ああ、でもその前に、服を着ような」
「や、やだ、・・お兄ちゃんのえっち・・・」
「なっ・・自分で脱がしておいて・・・」
「うふふ、そんなの知らないも〜ん」
そして、私は心から言った。
「お兄ちゃん、大好き♪」
(大きくなったら、絶対にお嫁さんにしてね)
おしまい。
*** 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF」 ***
「萌、むくれる」の巻
「お兄ちゃんは、おとななのね」
私はひとりお兄ちゃんのベットの上で、むくれていた。
お兄ちゃんのマクラを抱いて・・・
お兄ちゃんは、今年成人式を迎えた大学生。
私は、この冬休みが明けたら中学2年生。
1ヶ月前、お兄ちゃんは、私にキスしてくれた。
お嫁さんにしてくれるとも言った。
だから、私とお兄ちゃんは「らぶらぶ・ふぁいや〜」だと思っていたのに・・
初めてのえっちは、すぐにしてくれると思っていたのに・・
だけど、お兄ちゃんは、キスした後も以前と変わらない。
ちっとも私に萌えてるそぶりを見せない。
私は、というと・・・・
前よりもっと、お兄ちゃんが好きになったのに。
冬休みだから、お兄ちゃんといっぱい遊べると思っていたのに。
いつも一緒にいられると思っていたのに。
私の胸の中は、お兄ちゃんでいっぱいなのに。
だから、お兄ちゃんに私をあげたいと思っているのに。
私を抱いてほしいと思っているのに。
なのに、なのに・・・
どうして、一人で出掛けちゃうの?
どうして、私とえっちしてくれないの?
いいもん、私、ひとりでしちゃうから・・
お兄ちゃんのマクラでいっぱいしちゃうから・・
でも、ほんとは・・・
お兄ちゃんに、やさしくえっちしてもらいたいな・・・
私、お兄ちゃんのためだったら何でもしちゃうよ・・・
だからお兄ちゃん、はやくかえって来てね。
私、さびしいよう。
「お兄ちゃんの気持ち」の巻
「萌には困ったなぁ〜」
健二は、公園のベンチに座り、空を見上げて言った。
今日、健二は萌に黙って家を出てきた。
欲しいCDがあったのだが、萌に知れると必ず「一緒に行く」と言いだすだろう。そして、腕にしがみついたまま、街を歩きまわされるハメになるには、わかりきっている。
でも・・・・
今頃きっと、さびしがってるだろうな、と思う。
「冬休みだから、ずっとお兄ちゃんと一緒にいられるね♪」
そう言っていた、萌の笑顔を思い出す。
ちょっとかわいそうだった、とも思う。
「また、ベットにいるんだろうな・・・」
健二は、萌がさびしい時は、自分のベットにいることを知っている。
ニオイがするから。今日も多分、萌の甘いニオイが健二を悩ませるだろう。
最近の萌は、大人になりつつある。胸もふくらみ始めている。
それを見せたがるから、目のやり場に困ることがよくある。
何かというと、健二とえっちしたがるのも困ったもんだ・・・
「妙に色っぽいときが、あるんだよなぁ〜」
健二は、しみじみとつぶやいた。
いままでに何度か理性が飛んでしまったことがある。
それでもえっちしなかったのは、全くの運だとしか言えない。
あの時も・・・萌が裸でベットに入ってきた時も、健二は起きていたのだが、萌を止めることは出来なかった。
もし、あのまま萌が、腰を沈めたら・・・
「結局、俺も萌とえっちしたいんだよなぁ・・・」
でも、萌はまだ子供だ。
それに・・・
「父さんは、この事知ったら、どう思うだろう?」
普段はやさしい父親だが、厳しい人だ。
きっと、俺たちは引き離されてしまうだろう・・・
健二はそうなるのが、たまらなく怖い。
かわいい萌と離れたくない。
だから、今は・・・
「ごめんな、萌・・・」
健二は青空を見上げ、呟いた。
*** 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF」 ***
「お兄ちゃんが帰ってきた♪」の巻
「ただいま〜」
あ♪お兄ちゃんが帰ってきた♪
私は、ぱたぱたと玄関へ駆け出す。
さっきまで、むくれていたけど、お兄ちゃんの声を聞いたとたん、にこにこだよ。
「お帰りなさい、お兄ちゃん♪」
私は、お兄ちゃんに抱きついた。
ぎゅうう〜〜。
お兄ちゃん。
お兄ちゃん。
お兄ちゃん。
大好きだよ、お兄ちゃん。
私は、お兄ちゃんの胸に顔をうずめた。
「どうした、萌?さびしかったのか?」
お兄ちゃんは、優しく私の頭をなでてくれる。
「だって、お兄ちゃん、何も言わないで出かけちゃうんだもん・・・」
私は、お兄ちゃんを見上げて言った。
「ねえ・・ただいまのちゅうして・・」
私は、目を閉じる。
お兄ちゃんは、キスしてくれる・・・はずだった・
が。
トスッ。
キスではなく、手刀が飛んできた。
おデコにもろにくらった。
もきゅ〜う。
「わ〜ん、お兄ちゃん、ひどいよ〜、いたいよ〜」
「調子にのるな」
お兄ちゃんはつめたい。
「ねえ?お兄ちゃんは私にらぶらぶじゃないの?」
私は泣き出してしまった。
しくしくしく。
そしたら、お兄ちゃんが、私の頭をなでながら優しく言った。
「萌、わるかったよ・・・ほら、萌の好きなイチゴのショートケーキ買ってきたから・・」
イチゴショート?
えっ?私に?
えへへへ〜〜〜
「お兄ちゃんが、おみやげ買ってきてくれるなんて、うれしいよう」
「萌は泣いたり笑ったり、忙しいやつだなぁ」
お兄ちゃんがあきれている。
「えへへ、私、お茶いれてくるね♪」
私は、お茶をいれにキッチンへ行った。
*** 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF」 ***
「お兄ちゃんのお部屋で」の巻 その1
お湯を沸かしている間に、私はウェイトレスさんの服に着替えた。
この服は、私のお気に入り。
お兄ちゃんの前では、いつもかわいい私でいたいから・・・
それから、ネコミミとひもパンツも着けたよ。
この2つは作戦成功率、高いのよね〜。
今行くね、お兄ちゃん♪
お茶を持って、私はお兄ちゃんのお部屋に行った。
トントントン。
「お兄ちゃん、入るよ〜」
と、中に入る。
「ほらっ、ネコミミウェイトレスさんだよ〜♪」
くるりんと一回転、スカートがふわりと持ち上がる。
それを手で押さえて、えへへ、と笑う。
「どうかな〜?」
お兄ちゃんの様子を、うかがう。
「うん?かわいいな・・・」
何だか、お兄ちゃんの元気がない。
ベットに座り、ひざの上にマクラを乗せている。
マクラ?!
・・・・・・
あは・・あはは・・・
もしかして・・・バレてる??
「あの・・その・・お兄ちゃん?」
私は、恐る恐る尋ねた・・・・・
*** 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF ***
「お兄ちゃんのお部屋で」の巻 その2
マクラは、まだ湿っている・・・
たぶんお兄ちゃんに、私のイタズラ、知られてしまっただろう・・・
「なあ、萌・・・
お兄ちゃんは、萌が大好きだよ・・・
萌が大人になって・・お嫁さんになって欲しいと思ってるよ・・
えっちなコトもたくさんしたいよ・・・
だけどね・・・
今は、がまんしなくちゃいけないんだよ。
萌はまだ子供なんだから・・・」
お兄ちゃんは、ゆっくりと、静に、まるで自分に言いきかせているように話す。
「えっちしたくても、がまん出来るのが大人なんだから・・・」
何故?お兄ちゃん、何故そんなこと言うの?
「どうして?どうして、がまんしなくちゃいけないの?」
私には、お兄ちゃんの気持ちがわからない。
だから、私は暴走してしまった。
もう、どうしていいのか、わからなくて・・・
「私の事好きなら!どうして!!」
私は机の上に座ると、お兄ちゃんに見えるように、足を開いた。
「ほら・・いつでも、お兄ちゃんにしてもらえるように・・・
ひもパンツだってはいてるんだよ・・・
ねえ、お兄ちゃん、してくれなくても・・いいから・・・
せめて・・私のしてるとこ・・見てて・・・」
そう言って、私は、ひもパンツの紐をほどいた・・・
ぱらり。
パンツがめくれる。
私のお汁で、パンツはくっついている。
私はそれを、そっとはがした。
つつ〜〜〜。
糸が引いていく。
足を開いているので、すべてがお兄ちゃんに見られている・・・
「見られてるだけで、私はお汁が出てきちゃうんだよ・・・」
お兄ちゃんに中までよく見えるように、指で押し広げる。
「えへへ・・こうやってね・・
いつも、お兄ちゃんのコト思いながら、してるんだよ・・・」
残った指を中に入れる。
くちゅっ。くちゅっ。
いやらしい音が部屋に響く。
「ねえ、お願いだから・・お兄ちゃん、私のココ・・さわって・・・・」
*** 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF」 ***
「お兄ちゃんのお部屋で」の巻 その3
「萌、やめてくれ・・」
お兄ちゃんは、私にそう言う。
「いやよ・・お兄ちゃんがしてくれるまで、私、やめないもん・・」
くちゅっ。
ねえ、お願いだから・・・
くちゅっ。
お兄ちゃん・・・
くちゅっ。
恥ずかしいのと気持ちいいのと、お兄ちゃんが好きな気持ちと、応えてくれない悲しい気持ち・・
くちゅっ。
いろんな気持ちが混ざり合って・・
くちゅ、くちゅっ。
何もわからなくなっていく・・・
んんんっ〜〜!
「もう・・だめ・・」
イキそうになった・・その時。
私は、お兄ちゃんに抱きしめられた。
そのまま、お兄ちゃんは動かない。
私、お兄ちゃんのニオイ、好きだよ・・
私は、胸に顔をうずめ、腕を背中にまわす。
えへへ・・こうしてるだけで、私、幸せだよ・・
ぎゅう〜〜。
・・・・・・・・・・・
しばらくの間そうしていたら、私もだんだん落ち着いてきた。
「お兄ちゃん・・ごめんなさい・・」
お兄ちゃんは、私の頭を軽くポンポンとたたいてくれた。
「いいんだよ・・」
優しくそう言ってくれた。
「うん、そうだ、ケーキ食べよ。えへへへ」
私は、照れ隠しに笑ってみた。
「ケーキ、美味しいね、お兄ちゃん」
*** 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF ***
「デート?」の巻
私は、お兄ちゃんとお揃いのパジャマが欲しくて、お願いしてみた。
「ダメ・・かな?お兄ちゃん・・」
そしたらお兄ちゃんは、すぐに「いいよ」と言ってくれた。
「お兄ちゃん、うれしいよう♪」
私は、お兄ちゃんの首にすがり付いた。
昨日、お兄ちゃんにえっちなところ見せちゃって、嫌われちゃったかと心配したけど
今日もお兄ちゃんは、いつもと変わらずやさしかった。
えへへへへ〜〜〜。
デートだね♪ お兄ちゃん♪
二人でお出かけ、うれしいな〜♪
私は、お兄ちゃんの腕にすがり付きながら、街を歩く。
「ねえ、私達、恋人どうしに見えるかな?」
お兄ちゃんに聞いてみた。
返事はない。
小さなムネで、お兄ちゃんの腕をツンツンしてみた。
私のオッパイどう?お兄ちゃん。
やっぱり、反応がない。
もう〜、お兄ちゃんってば〜っ!
少しは私に萌えてよ〜。
お兄ちゃんは、なんだか怒っているみたい・・・
でも・・・
「恋人さんですか?かわいいですね」
店員さんがお兄ちゃんにそう言ったとき、否定しなかった。
だから、私はちょっと嬉しかった。
「えへへ、お兄ちゃん、あの店員さん、私のこと恋人さんだって」
にっこり、にこにこ。
もう〜。顔がほころんじゃうよ〜。
それから、お兄ちゃんに髪を留めるリボンを選んでもらった。
「これなんか、かわいいな」
お兄ちゃんは、赤い少し大きめのリボンを見て言った。
「うん♪ これにするっ♪」
お兄ちゃんが選んでくれたから、私、このリボン大切にするね。
今日は、いっしょにデートできて、うれしいよ〜。
私、幸せだよ、お兄ちゃん。
*** 「お兄ちゃん、大好き♪ 萌ちゃん☆LLF ***
「新しいパジャマ」の巻
私は、さっそくパジャマを着てみた。
お兄ちゃんはブルー、私はピンクの縦ストライプ♪
お兄ちゃんはいつもの様に、居間でテレビを見ていた。
「えへへ、どうかな?お兄ちゃん」
もちろん、一番最初に見てもらうのはお兄ちゃん。
ブラをしてないから、先っちょがスケちゃうよ・・
それに、パジャマにこすれてカタくなっちゃって・・
ちょっと、恥ずかしいな。
「うん、かわいいね」
お兄ちゃんは、やさしくそう言ってくれる。
わ〜い。うれしいよ〜。
「あのね・・お兄ちゃん・・」
私は、上目づかいでお兄ちゃんに聞いてみる。
「今日、一緒に寝ても・・いい?」
やっぱり、いつものチョップが飛んできた。
きゃっ!
私は、ぎゅっと目を閉じる。
あれ?いたくないよ?
お兄ちゃんは、チョップではなく私の頭を撫でてくれている。
「たまには、いいか・・・」
「ほんとに?」
わ〜い、わ〜い♪ うれしいよう♪
私は、お兄ちゃんの首にすがりついた。
**** 「私の空色」(美卯) ****
三月下旬。
東京の外れにある私が住む街も、タンポポの黄色や椿の赤が、桜より一足早く色づきはじめる。
よく晴れたそんな日に、私は空を見上げながら歩いた。
少し高い所に、白い雲がぽつんと浮かんでいる。
それが何だか自分の様で、私の心を切なくさせる…………
出掛ける前に昼食を済ませて、私は自分の部屋で髪をとかした。
腰の辺りまである黒髪は、お手入れがちょっと大変。
「うん、サラサラね♪」
わざと声に出して言ってみる。
髪がサラサラなのは、私が元気な証拠。
気分がのらない時は、髪も重く感じる。
久しぶりに赤いリボンで、ツインテールに結わいてみた。
『美卯。それ、かわいいね』
お兄ちゃんが私に言ってくれた日のことを、思い出しながら……
この髪形は、お兄ちゃんのお気に入り。
髪を整えてから私は、これから着ていく服を選んだ。
薄いピンクのブラウスに、それより少し濃い色のカーディガン。
スカートは短めで、赤の単色に。
白いハイソックスをはいて、鏡に映してみる。
「……子供っぽいかな?」
十六歳という年齢のわりに、私は身長が低いしムネも小さい。
それに加えてツインテールと短いスカートが、更に子供っぽく見せてる気がする。
でも、お兄ちゃんはかわいいって、言ってくれる……よね?
おめかしして居間に降りて行くと、お母さんは私を見て呆れた顔をした。
「随分と気合が入っているのね〜〜」
目が笑っているから、私は少し照れてしまう。
多分、総てお見通しなのだろう。
私は、赤くなって言い返した。
「い、いいじゃない……お兄ちゃん家に行くのは、久しぶりなんだから……」
七つ年上のお兄ちゃんが、景子さんと結婚してこの家を出たのは、去年の六月のこと。
今は歩いて二十分位の所にあるマンションで暮らしている。
「じゃあ、いってくるね……」
私は、逃げるように家を飛び出した。
家を出ると私は、お兄ちゃんの家の方ではなく、駅に向かって歩きだす。
穏やかな風にツインテールをなびかせる。
サラサラと、くすぐられる感じが心地いい。
ときたま強く風が吹くから、スカートがめくれないように、髪が口元に絡まないように、注意しながら歩いた。
駅前のケーキ屋さんで、お土産を買う。
お兄ちゃんは、ここのアップルパイが好きだから……
駅前からお兄ちゃんの家の方へは、長い桜並木が続いている。
その枝をよく見ると、紅色の小さな芽が、たくさん出てきている。
それが枝の茶色と混じりあって、小豆色に見える。
そして、お花見用のピンクの堤燈が、列を成して飾られている。
桜の花も、今週中には咲くのかな?
そんな中を歩きながら、私はお兄ちゃんとの事を思い出す。
今の私にとって、思い出は大切な宝物。
お正月。晴れ着を着て「綺麗だね」と言われた日のこと。
バレンタイン。手作りチョコがキレイにできなくて、それでもお兄ちゃんは「おいしいネ」と言ってくれた日のこと。
梅雨。傘を忘れたお兄ちゃんと、一つの傘で一緒に歩いた日のこと。
七夕。「お兄ちゃんといつまでも……」たんざくに願いをかけた日のこと。
夏祭り。二人で花火を見に行った日のこと。
クリスマス。手編みのマフラーを、一生懸命編んだ日のこと。
私とお兄ちゃんの思い出は、どれも楽しいものばかり。
お兄ちゃんが、景子さんを家に連れて来るまでは。
いつか、そんな日が来ると、分かっていたけど……
まだまだ先の事だと思っていた。
私は反対しようとしたけれど……
かわいい妹でいたかったから。
お兄ちゃんに嫌われたくなかったから。
お兄ちゃんが、それで幸せになれるなら……
「お兄ちゃん、おめでとう……」
私は、祝福の言葉を口にする他なかった。
反対の言葉を口に出すことは、出来なかった…………
マンションに着いて、私はお兄ちゃんが住んでいる302号室のチャイムを見つめる。
「やっぱり、押せないよ……」
チャイムを鳴らしたら、お兄ちゃんに会えるのに。
そのボタンを、押せないでいる。
景子さんの焼くアップルパイの香りが、流れて来たから。
微かに笑い声が、聞こえて来たから。
家の中は、幸せであふれていそう。
きっと、部屋の中はキレイに掃除されていて、リビングにはお花が飾られて……
二人の生活を感じてしまうから。
「焼きたての方が……おいしいよね……」
私は、お土産の箱を両手で持ち上げ、顔の近くで香りを確かめるように抱えた。
十分位、そうしていただろうか。
私は結局、チャイムは押せずに、お兄ちゃんのマンションをあとにした。
帰り道。
私は、涙がこぼれないように、空を見上げながら歩いた。
少し高い所に、白い雲がぽつんと浮かんでいる。
まるでお兄ちゃんを想い続ける私の心の様に、いつまでも形を変えずに、そこに留まり続けている。
それは、私の空の色。
だけど、本当は分かってる。
あの雲も、少しづつ形を変えて、いつかは消えていく……
「そんなの……いやだよ……」
だから私は……
自分の気持ちを確かめる様に、立ち止まり、ゆっくりとささいた。
「お兄ちゃん……大好きだよ……」
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