3−1 仇を討つ。

 ロリーとショータは、既に裸ではなかった。魔王の部下らしく、何だかそれっぽい服を来ている(俺にはよくわからん)。しかし、何となくショータの方が露出が多いような……誰かの趣味か?
「どうやら……魔王様はあなたとの同化に失敗したようです」
 とショータ。
「しかし、消えてしまったわけではありません。魔王様の意識も、能力も、あなたの中で眠っています」
「全くドジよね。面白そうだからって、人間と同化してしておいて、失敗するなんて」
 ロリーはため息を付く。
 何だか腹が立ってきたぞ。
「勝手なことばかり言いやがって……! このっ!」
 殴りかかろうとした俺だが、ショータにあっさりかわされてしまった。腕をつかまれ、信じられない力で組み伏せられる。
「抵抗するだけ無駄ですよ。痛い目をみるだけです」
 くそっ……! 見かけによらず、こいつとんでもねえ!
「さて、あなたには選択肢をあげましょうか。あなたの中には魔王様がいますから、殺しはしません。しかし、あなた自身は邪魔です。そこで、永遠の眠りにつくか、魔王様が目覚めるまで、我々に協力するか……」
「言っとくけど、逃げても無駄だからね。昨日テレビ局に行って、世界中を破壊するって宣言してきたから。今頃ニュースで、君は有名人〜♪」
 にこにこしながらロリーが言った。困ってる俺の顔が嬉しいらしい。
 と、そのとき。上空にヘリコプターがやってきた。荒野に一軒だけ残っているこの家を、取材来たようだ。
「ま、とりあえず」とロリーは窓側へ行った。
「あたしたちのチカラ、実際に見せてあげる」
 ドガァァーーーーンッ!
 彼女のかざした手から光線が出て、ヘリコプターは爆発した。……かめはめ波じゃあるまいし……。
「ま、現実から逃げたかったら、眠っちゃいなさい」
「さあ、選んでください」
 …………。
 く、くっそ〜……。ギャグが全然ないじゃないか。
 だって、そうだろう? 最初のページを見て、これはギャグだと思っただろう?
 ぐわああーーーっ!! すっかりだまされたーーーーっ!! 主人公なのにーーーーっ!!
 あああっ……俺は一体どうすればいいんだ……。
 誰か教えて……。

1.夢の中へ……。
2.晩メシ何だっけ?
3.ドラえも〜ん!
4.俺はギャグキャラ!
5.突然台風が来て、全て吹き飛ばす。