小学校高学年となった夕月美夜だが、身体の成長と共に、奇妙な衝動に駆られるようになる。それは、他人の血が飲みたくなること。だがそんなことが実行できるはずもなく、我慢を続けていたが、何故か体調が崩れてしまう。病院でも原因不明。そして血が飲みたいという衝動を誰にも言えないまま、一年が過ぎた。体調はどんどん悪くなり、苦しみ続ける美夜。心配する幼なじみの池田浩一に、彼女はとうとう打ち明ける。そしてそんな突拍子もない話を彼は信じ、自分の血を飲んでもいいと言った。頭の中ではいけないと思いつつ、沸き上がる衝動のままに、彼女は血を飲んでしまう。しかしその影響で浩一は自我を失い、代わりに得た人間離れした力で、周囲の物を破壊し、人を殺していく。自分が傷つき、倒れながらも、どうにかして彼を止めようとする美夜。だが、どうにもできないまま、とうとう浩一は力つき、死んでしまう。ショックで精神が崩壊しかける美夜だったが、母親の亜沙美により救われた。彼女は事情を聞くと、決意し、美夜に首筋を差し出す。美夜の体調は、血を飲まねば直らない。誰かが血を与えねばならないとしたら、それは亜沙美しかいない。だが母まで浩一のようになったら、との思いから、美夜は拒む。しかしこれから生きていくためには、彼女は知らねばならない。自分の能力と、そしてそれを制御する方法を。美夜は決意し、亜沙美の首筋に食らいついた。
そして三年が過ぎ、美夜は高校生になった。そんな彼女の耳に、自分と同族らしい者が事件を起こしているとの話が入る。だから、彼女は止めねばならない。自分と同じ過ちを、繰り返させないために。夕月美夜は、戦い始める。
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