「HAND MAID メイ」  第X話「あなたはメイドさん」





「かずやさ〜ん、おはようございま……ふぐっ?」

 寝ているかずやを起こそうとしたメイの口を、マミは後ろから近付いてふさいだ。

「な、何するんですか、マミさん?」

「アラアラ〜メイちゃん。そんな起こし方じゃメイドさんとして失格よ〜」

「ええっ? ど、どうしてですか?」

「メイドさんっていうのはね、まず朝はご主人様の***を***して」

「え、ええ?」

「それでもって、***をしないといけないので〜す」

「い、いやああっ。そ、そんなこと恥ずかしくてできませーんっ」

 真っ赤になって首を振るメイ。

「アラアラ〜でもケイちゃんは、ほら」

「うっ、既にしている……」

 そう。ケイはかずやの下着を下げ、彼の肉棒をしごいていたのだ。

「まあ、すてき。すごく硬くて……」

「な、な、何してるんですかーーーっ」

「ちょっと男性の研究をね」

 そう言いながら、ケイはそれを口に含む。そしてゆっくりと上下に動かす。

「……んっ……んっ……こうすると、男性は気持ちよくなるのよね……」

「や、やめてくださいーっ」

「メイちゃんもしたいの?」

「えっ、そ、そんな、私は……」

「オイーッス、かずやーっ。レナちゃんが来たわよーっ」

 いきなりレナがやってきた。

「って、あああっ。ケイ、何してるのっ」

「おはよう、レナ。一緒にやる?」

「えっ? なになに?」

「あーん、レナちゃんに変なこと教えないでくださーいっ」

「アラアラ〜、そういう練習は早いうちがいいのでーす」

「マミさーん……」

「う、ううっ、何だか股間が気持ちいい……って、うわああっ。ケイさんっ」

 かずやは目をさました。

「……うっ」

 同時に射精した。

「あんっ」

 白い液体がケイの顔にふりかかる。

「ああっ、ごめんなさいケイさんっ」

「ふふっ、いいのよかずやくん」

「次、レナちゃんがやるーっ」

「うわわっ、何なんだ一体?」

「だめよレナちゃんっ」

「え? メイが先なの?」

「ち、違いますっ」

「アラアラ〜メイちゃん、ここは素直にならないと、立派なメイドさんにはなれないわよ?」

「な、何の話?」

「わ、私は……」
 
 もじもじ。

「か、かずやさんがしてほしいなら、その……」

「メイ……」

「それじゃ、服を脱いだ方がいいわね」

「ど、どうしてですか?」

「その方が男性は興奮しまーす」

「……そうなんですか、かずやさん?」

 恥ずかしそうな視線を向けるメイ。

「う、うん……」

 こんなことはいけない、と頭の中で思いつつも、かずやは頷いてしまう。

「わ、わかりました。かずやさんがそう言うなら……」

 もじもじしながら、メイはメイド服を脱ぎ出す。

「ごくり……」

 大きく目を見開き、メイを凝視するかずや。

「か、かずやさん、目がこわいですぅ……」

「あ、ご、ごめん」

 そうは言われても、目を離すことはできない。

 そしてスカートをはずし、メイは下着姿になった。

「か、かずやさん。わたし、これ以上は恥ずかしいです……」

「う、うん。そうだね……」

 もちろん本当は見たい。見たいが、しかし。

「我慢はよくありませーん、かずやさん」

「飢えた獣のような顔してますよ」

 マミとケイにはばればれだった。

「ほ、ほっといてくださいっ。いいんです、俺はメイが恥ずかしいっていうなら、無理には……」

「あ……かずやさん。わたし……」

 かずやの気遣いに感動し、メイは瞳をうるうるさせる。

「メイ……」

「かずやさん……」

 どきどきしながら見つめ合う二人。

「あーん、レナちゃんもやるの〜っ」

 いきなりレナはかずやの肉棒をにぎると、舌を使ってくわえはじめた。

 一度出して小さくなりかけていたモノが、再び硬度を取り戻す。

「あ、やった。硬くなった」

「そ、そんな……かずやさん。わたしを見ても大きくならなかったのに……。
 うるうる……わたしなんかじゃ、興奮しないんですねっ」

「ち、違うよこれはっ。急に刺激を受けたからで」

「あー、ひどいよかずや。レナちゃんのおクチじゃ気持ちよくないっていうの?」

「ち、違うって。まいったなあ」

「おはよう、かずやくーん。……って、ええええっ?」

 いつものように窓から入ってきたかすみは、部屋の状況を見て驚愕する。

「どういうこと……かずやくん……」

「わわっ、待ってかすみちゃん。これには深いわけが……」

「一体どんなわけがあるっていうのよーっ。不潔よ、信じてたのにっ。

 女の子集めて乱交するなんてっ。しかもレナちゃんにまでっ」

「違うんだあああっ」

「……んっ……え? 次かすみがやるって?」

「ち、違うのよレナちゃんっ」

「かずやくん、連続射精記録作ってみる?」

「こんなことばかりするなら、この家出てってもらうからっ」

「うわああああっ。違うんだあああああっ」

 絶叫するかずや。そして騒ぐ女の子たち。

「アラアラ〜何だか大変なことになったみたいで〜す」

 あんたのせいだって。



 おわり。