魔法少女もどき あらすじ

 

 小学四年生の竹内美加は、小さい頃から兄と観てきたアニメの影響で魔法少女に憧れていた。しかし、実際なってしまったのは、特に魔法に興味もなかった友達の藤原沙世だった。彼女は魔力の封印された悪魔のかけらを破壊するために神に選ばれたのだ。
 沙世を羨ましく思いつつも日々を過ごす美加の前に、魔王カナルが現れる。彼から魔法少女にしてやるとスカウトされるが、それは悪魔の味方となり、沙世と敵対することだった。悩んだ末に引き受けるが、現在魔王の魔力は封印された状態で、使える技も限られている。変身はしたものの、なれたのは嫌いな特撮ヒーローの姿。我慢しつつもそれで活躍しようとするが、あっさり変身した沙世に、かけらを先に壊されてしまう。
 こうして神と悪魔の、美加と沙世の封印を破壊する戦いが始まった。半年が過ぎ、封印も半分が解けた頃。沙世はクラスの女子に呼び出される。気に入らない、ということでリンチをしようというのだが、沙世の圧倒的な力の前に、触れることすらできない。そして全員を校舎から外に落とそうとする歪んだ性格の彼女に、もう付いていけないと悟った美加は、ついに絶交。唯一の友達を失った沙世は、以降強力な技で、魔力ごと封印を消し去ってしまう。その影響は周囲にも広がり、日本の都市はほとんど崩壊、壊滅的なダメージを受けた。
 美加が悪魔側にいることにも気付き、ついに二人は対決する。が、美加の側にはカナルがおり、力を使い果たした沙世は自滅。美加の勝利と思われたが、カナルの目的は人間を滅ぼし、代わりに悪魔を住まわせることだった。
 美加を殺そうとするカナル。何とか彼の技をしのぎ、美加の説得で移住はとりあえず延期になる。こうして魔法少女たちの戦いは終わった。
 その後、街は少しずつ回復していき、学校も再開された。そこに転校生が現れる。それは、美加を気に入った魔王カナルが、小学生に変身した姿だった。

おわり

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