| 自己紹介 | ||
| 物語に添えて・・・ | ||
| 深い森の中、道に迷った旅人が、一軒の小屋を見つける。 入り口に「どうぞお入り下さい」と書かれた札がかかっている。 旅人が小屋に入る。 小屋の中には、大きなテーブルが有り、 暖炉には銅鍋が火にかけてある。中には誰もいない。 |
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| 「すいません。誰かいませんか。」 | ||
| 返事はない。 旅人、暖炉のスープに手をかけようとする。 |
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「いや〜お待たせしました。」 | |
| 旅人振り返る。 目の前に、くまエプロンと、くまスリッパという出で立ちの “熊”が立っている。 |
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「申し訳ない。回線が低速なので、ここに来るのに時間がかかるんですよ。」 | |
| 「はあ?」 | ||
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「道に迷われましたかな?さあ、こちらにどうぞ。」 | |
| 熊、いすを勧める。 | ||
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「今、何か飲み物を持ってきましょう。」 | |
| 奥に消える。暫くしてジョッキに入ったホットミルクと蜂蜜の壷を持って戻ってくる。 | ||
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「さあどうぞ。」 | |
| 「ありがとうございます。ええっと。」 | ||
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「ああ、名前ですね。『くま』です。」 | |
| 「はあ、見たままですね。 こちらにお住まいですか?」 |
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「いいえ、三重県の久居市というところです。」 | |
| 「お一人で?」 | ||
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「妻と子供が一人ずつ居ります。子供がヤンチャでもう。」 | |
| 「大変そうですね。」 | ||
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「そうそう、お腹がすきませんか?何かもてきましょう。」 | |
| くま、奥に消える。 くま、何枚かの皿を持って現れる。 | ||
| 「料理をされるんですか?」 | ||
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「まあ、特技ですかね。」 | |
| 「へえーたのしみだな。」 | ||
| くま、銅鍋からスープを皿によそい、テーブルに出す。 | ||
| 「ほかに何かできるんですか。」 | ||
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「パソコンとタロット占いですね。どちらも元の仕事でしたけど。」 | |
| 「色々できるんですね。趣味とかは?」 | ||
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「TRPGと読書ですかね。あとオカルトを少々。」 | |
| 「はあ、本当に色々やってるんですね。読書は何を?」 | ||
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「ほとんど小説ですね。ファンタジー、SF、ホラー、なんでも。」 | |
| 「漫画とかは?」 | ||
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「好きですよ。」 | |
| 「好きな作家は?」 | ||
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「小説家は新井素子、太田蘭三、横溝正史、菊地秀行、上遠野浩平、 漫画家なら士郎正宗、伊藤明弘、天王寺きつね、やまざき貴子、高橋留美子。」 |
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| 「ジャンルがデタラメですね。」 | ||
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「ええ、まあ。さて、メインの料理を持ってきましょうかね。」 | |
| くま、奥から大皿を持ってくる。 旅人皿を覗き込む。 皿の中はきざんだ野菜、温野菜などの付け合せ。 中央は何故か何かを乗せるべく何も置かれていない。 |
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| 「何の料理です?」 | ||
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「・・・・・」 | |
| くま、旅人に歩み寄る。 旅人、凍った笑顔をうかべ、立ち上がり後ずさる。 |
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| 「あ、あの、ここで一体何をしているんです。」 | ||
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「待っているんですよ、ご馳走が入ってくるのを。」 | |
| 旅人、扉に向かい走り出す。 森に絶叫が響き渡る。 そして静寂に包まれる。 |
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ごちそうさま |
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