二十四節気の植物2000

 −−− 多田羅沼の四季 −−−

                                             <2000/12/23>

                                                           

  芳賀郡市貝町南部の多田羅沼は、その周囲の湿地、コナラ林、スギ・ヒノキとともに昭和48年に県の自
然環境保全地域に指定されました。今年はこの地域における二十四節気の植物の様子を公開していきま
す。


2000年12月21日(冬至)  (都合により12月23日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹は落葉後のコナラ) キヅタの葉とコナラの落葉

  ガマズミは果実を多数着けている。クロウメモドキの果実はほとんど脱落後。ヤマコウバシの枯葉が目立つ。
他の落葉広葉樹はほとんど落葉後。ヨシ、ガマは枯葉。カサスゲは新しい3〜5葉はにぶい緑色だが古い葉は
枯れている。歩道では、キク科植物のロゼット、ヘビイチゴの葉が目立つ。スイレンの新しい葉が水面に浮かぶ。
池には氷がない(10時現在)。


2000年12月7日(大雪)  (都合により12月9日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹は落葉後のコナラ) 雄花序が目立ってきたハンノキ

  コムラサキ、ガマズミ、ウメモドキは落葉し果実が枝に着いている。コブシの冬芽が目立ってきた。タチツ
 ボスミレ、ヒメヘビイチゴ、ハルジオン、オオバコの葉が地面に目立つ。コナラの一部の樹で枯葉が着いて
 いる他は落葉広葉樹は落葉後。スイレンは水面に接している葉は生存しているが空中に出ている葉は枯
 れている。池には薄い氷が張っている(11時現在)。


2000年11月22日(小雪)  (都合により11月23日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹は落葉後のコナラ) 黄葉のコナラと落葉後のクヌギ

  クロウメモドキ、コムラサキ、ヘクソカズラは落葉し成熟果。ガマズミ、アオハダ、ゴンズイ、クサギは葉が着
 いて成熟果。ウメモドキは霜でちぢれた葉が着いて成熟果。イノコズチ、オオバコ、ハナタデ、ケチヂミザサ、
 ススキ、サワシロギク、カラコギカエデは成熟果。マムシグサは偽茎が折れて成熟果。キセルアザミは開花
 〜成熟果。ハキダメギクが開花している。ヤマツツジは一部の樹で開花している。ハンノキは上部の枝に雄
 花序があきらかになっている。コナラは個体により黄葉盛り〜落葉後。クヌギはほとんど落葉後。タカオカエ
 デ、コハウチワカエデは紅葉盛り。ウリカエデは黄葉盛り。ツルスズメノカタビラは葉が青々としている。


2000年11月7日(立冬)  (都合により11月4日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) カラコギカエデ紅葉はじめ

  クロウメモドキ、サワフタギは落葉し、成熟果が着いている。ガマズミ、コムラサキ、ゴンズイ、クサギ、ウメモ
 ドキは葉が着いて成熟果。カゼクサの種子はほどんど落下後。ヒメジソ、イノコズチ、イヌタデ、ハナタデ、ケチ
 ヂミザサ、ノガリヤス、ヒメアシボソ、リョウブ、マムシグサは成熟果。オオバコ、ササガヤ、ススキは未熟果〜
 成熟果。セイヨウタンポポ、ユウガギク、ハキダメギク、ノハラアザミ、ウシハコベは開花〜成熟果。チャノキ、
 ヤマラッキョウ、ツワブキ(植栽)などが開花している。フユノハナワラビは胞子葉。黄葉があきらかなのは、ヤマ
 ノイモ、カマツカ、ゼンマイ、ハリガネワラビ、ウワミズザクラ。カラコギカエデは紅葉はじめ。ソメイヨシノはほとん
 ど落葉後。


2000年10月23日(霜降)  (都合により10月22日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) クロウメモドキ成熟果

  ガマズミ、ウメモドキ、クロウメモドキ、ヤブムラサキ、コムラサキ、イボタノキ、ゴンズイ、クサギなどの樹木は
 成熟果。マムシグサの果実は全体に赤くなってきている。スズメノヒエ、カゼクサ、ヌカキビ、コブナグサ、ヌマガ
 ヤ、ヒメジソ、イノコズチ、イヌタデ、ハナタデは成熟果。オオバコ、メヒシバ、スズメウリは未熟果〜成熟果。サ
 サガヤ、ヒメアシボソ、チカラシバ、ミゾソバ、オトコエシは未熟果。コバギボウシの種子は成熟してきたが果実
 は淡黄緑色。セイヨウタンポポ、ユウガギク、ハキダメギク、ノハラアザミ、キセルアザミ、ケチヂミザサ、アキノ
 エノコログサ、イヌビエ、ウシハコベ、キツネノマゴは開花〜成熟果。イヌガラシ、サワシロギクは開花〜未熟果。
 アキノキリンソウは開花終わり。ヤクシソウ、ノコンギクなどが開花している。チャノキ、ヤマラッキョウ、リンドウ
 は開花はじめ。


2000年10月8日(寒露)  (都合により10月7日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) フユノハナワラビ胞子葉出現

  ガマズミ、ウメモドキの果実はさらに赤みを増してきている。コムラサキの紫色も鮮やかさを増してきている。
 タムラソウ、コブシ、ヤブミョウガは成熟果。マムシグサの一部の果実は赤くなってきている。ミズヒキは未熟
 果〜成熟果。コブナグサ、ヌカキビ、ヤブハギは未熟果。ケチヂミザサ、アキノエノコログサ、イヌタデ、ハナタ
 デ、キツネノマゴ、ノハラアザミは開花〜成熟果。ヒメキンミズヒキ、ユウガギク、シラヤマギク、キセルアザミ、
 ハシカグサ、オトコエシは開花〜未熟果。オオバコは蕾〜成熟果。ササガヤは満開。ネズミガヤ、ヨシ、ノガリ
 ヤス、ミゾソバ、ススキなどが開花している。ヤクシソウ、アキノキリンソウ、ヒメアシボソは開花はじめ。コナラ
 の果実は次々に落下している。フユノハナワラビの胞子葉が出現している。
 
   


2000年9月23日(秋分)  

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) ヌマガヤの開花

  ガマズミ、ウメモドキの果実は紅色に、サワフタギの果実は藍色に、ヘクソカズラの果実は金茶色になってき
 ている。ダイコンソウ、イヌタデは未熟果〜成熟果。イヌビエ、ダンドボロギクは開花〜成熟果。ヌスビトハギは
 未熟果。ツリフネソウ、オオバコ、ヒメキンミズヒキ、ゲンノショウコ、ヒメジソ、オトコエシは開花〜未熟果。ケチ
 ヂミザサは開花盛り。スイレン(白花、淡黄花)、カゼクサ、ヌマガヤ、ヨシ、ススキ、ネズミガヤ、ヒメクグ、ナキ
 リスゲ、キツネノマゴ、イボクサ、ユウガギク、ツリガネニンジン、キセルアザミ、ノハラアザミ、サワシロギク、コ
 ヤブタバコ、ガンクビソウ、ヒメムカシヨモギ、ヤハズソウ、ミゾソバ、ヤマハギ(植栽?)、ヒカゲイノコズチ、イヌ
 コウジュなどが開花している。コブナグサ、ノガリヤスは開花はじめ。ヤクシソウは蕾。オオハナワラビは胞子
 葉が出現している。コナラ、クヌギ、クリ(野生種)の果実が落下している。
 


2000年9月7日(白露)  (都合により9月10日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) シラヤマギク開花はじめ

  コムラサキ、ガマズミ、アオハダ、ウメモドキ、チゴユリの果実は色づいてきた。ダイコンソウは未熟
 果〜成熟果。ミツバは未熟果。アキノエノコログサ、イヌビエは開花〜成熟果。オオバコ、ヒメキンミズ
 ヒキ、タカサブロウ、ゲンノショウコ、ヒメシロネ、ヌスビトハギ、ヤブハギ、ヤマジノホトトギスは開花〜
 未熟果。スイレン(白花、淡黄花)、カゼクサ、オオクサキビ、ヌメリグサ、ケチヂミザサ、ヒメクグ、ナキ
 リスゲ、キツネノマゴ、ヒメジソ、ユウガギク、サワシロギク、ダンドボロギク、コヤブタバコ、ガンクビソ
 ウ、ヒメムカシヨモギ、ヤハズソウ、ヤマハギ(植栽?)、ナンバンギセル、ツリフネソウ、ツルボ、ヒカ
 ゲイノコズチなどが開花している。イヌコウジュ、シラヤマギク、アメリカセンダングサは開花はじめ。
 ノハラアザミは開花直前。ヌマガヤは出穂しているが未開花。ヨシは出穂はじめ。オオハナワラビは
 胞子葉が出現している。
 


2000年8月23日(処暑)  (都合により8月26日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) サワシロギクの開花

  リョウブ、コムラサキ、ウメモドキ、サワフタギ、イヌザンショウの果実は未熟だが目立ってきた。ダイコン
 ソウは未熟果。コバギボウシ、ハエドクソウは花序の最上部で開花しているか、未熟果。キツネノマゴ、
 スイレン(白花)、ヘクソカズラ、オニドコロ、クサギ、イヌビエ、サワシロギク、タムラソウ、ヌスビトハギ、ア
 カネ、ミズタマソウ、ミズヒキ、ウド(植栽)、メヤブマオ?、ヒメシロネなどが開花している。ツリフネソウは
 開花はじめ。ヌルデ、ヌマガヤは花序が目立ってきたが未開花。ヨシは高さ200〜220cmで下葉は枯
 れ上がり生葉は約10葉、未出穂。
 


2000年8月8日(立秋)  (都合により8月6日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ)  アギナシの開花

  クサイ、ウワミズザクラ(隣接地)は成熟果。クモキリソウは未熟果。クロウメモドキ、アキノエノコログサ、
 オオチドメ、ハキダメギクは開花〜成熟果。ヒメナミキ、ハエドクソウ、ヘラオモダカは開花〜未熟果。コガマは
 茶色の穂。コバギボウシは花盛り。ヤブラン、ノカンゾウ、コケオトギリ、アギナシ、サジガンクビソウ、ヤブミョ
 ウガ、スズメノヒエ、セリ、ミツバ、ヌマトラノオ、スイレン(白花、淡黄花)、ヘクソカズラ、オニドコロ、シカクイ、
 ツユクサ、ダイコンソウ、ヒメキンミズヒキ、シロツメクサなどが開花している。サワシロギクは開花はじめ。クサ
 ギは開花直前。タムラソウは蕾の先端部が紅色になってきている。ヌマガヤは穂が出てきている。ヨシは高さ
 200〜220cmで下葉は枯れ上がり生葉は約10葉。
 


2000年7月22日(大暑)  (都合により7月21日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ)  ヌマトラノオの開花

  クサイは成熟果。クモキリソウは未熟果。オオチドメ、ハキダメギク、セイヨウタンポポは開花〜成熟果。
 ミツバ、ナガバハエドクソウ、ハエドクソウ、ノブドウ、カタバミ、アキノエノコログサは開花〜未熟果。コムラ
 サキ、ヌマトラノオ、スイレン(白花、淡黄花)、ヘクソカズラ、オニドコロ、ヒメヤブラン、オオバノトンボソウ、
 シカクイ、ツユクサ、ホタルブクロ、ダイコンソウ、ヒメキンミズヒキ、チダケサシ、ヒメジョオン、シロツメクサ、
 リョウブ(5分咲き)、イヌザンショウ(3分咲き)などが開花している。キツネノマゴは開花はじめ。サジガン
 クビソウ、ヤブミョウガ、ヘラオモダカは開花直前。タムラソウ、アカソ?は花序があきらかになってきてい
 る。ヨシは高さ200〜220cmで下葉は枯れ上がり生葉は約10葉。


2000年7月7日(小暑)  (都合により7月8日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ)    ヒメヤブランの開花

  オニスゲは成熟果。イソノキ、クロウメモドキ、ゴンズイ、ウメモドキ、ケカマツカ、ヤマウルシの果実は未熟
 だがずいぶん肥大してきている。クモキリソウ、ケンポナシは開花終わり。オオバノトンボソウ、ノリウツギ、
 チダケサシ、オオバジャノヒゲ、ヒメヤブラン、ハキダメギク、スイレン(白花)などが開花している。イヌザンシ
 ョウ、リョウブは開花はじめ。ヨシは高さ160〜200cmで下葉は枯れ上がり生葉は約8葉。


2000年6月21日(夏至)  (都合により6月17日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ)  イチヤクソウの開花

  ヌカボ、カニツリグサ、イヌガラシ、カワラスゲ、ヘビイチゴ、ウマノアシガタ、ウシハコベは成熟果。チゴユリ、
 クサイは未熟果。マムシグサは仏炎苞が取れて未熟果が顕わになっている。ハルジオンは成熟果がほとん
 どだが一部に開花している個体もある。ニガナは群落によって開花しているものと成熟果のもとのとがある。
 ヒメジョオン、スイレン(白色の花に加え芒種には未開花だった淡黄色の花も)、ノハナショウブ、ノアザミ、オ
 オチドメ、ヤマサギゴケ、イヌツゲ、オオイヌノフグリ、セイヨウタンポポなどが開花している。クリ(野生種雄花
 序)は3〜5分咲きである。コモチマンネングサ、イソノキは開花はじめ。ホタルブクロの蕾は白んできている。
 モウソウチクの若い稈(筍)は枝が伸びきり展葉がはじまってきている。マダケの若い稈(筍)は高さ1mくらい
 まで生長している。ヨシは水面上に10葉展開し、高さ160〜200cm。シロキクラゲ?やドクベニタケ?が発
 生している。  


2000年6月5日(芒種)  (都合により6月3日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) カキツバタの開花

  ヤマウグイスカグラ、ヘビイチゴは成熟果。カサスゲの果実は簡単に取れる状態。オニスゲ、クロウメ
 モドキは未熟果。ノイバラは満開を過ぎている。カニツリグサ、オニウシノケグサ、クサイは満開。エゴノキは
 8分咲き。スイカズラ、ヌカボ、オオバコ、ガマズミ、イ、ヤマサギゴケ、カキツバタ、キショウブ、スイレン、ニ
 ガナなどが開花している。ノアザミ、ゴンズイ、イボタノキは開花はじめ。ヤマヌカボは開花直前。オニタビラ
 コは開花〜成熟果。リョウブの花序は5cmになってきている。ウメモドキは硬い蕾。ヤマザクラの紅色の果
 実が落下している。モウソウチクの若い稈(筍)は10mに達し地上4mまで稈鞘は落下した。ヨシは水面上
 に7〜9葉展開、高さ130〜180cm。  


2000年5月21日(小満)  (都合により5月20日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) ササバギンランの開花

  クロウメモドキ、ヤマウグイスカグラ、セイヨウタンポポ、ムラサキケマン、カサスゲは未熟果。コバノガマ
 ズミの9割の花冠、ミズキの7割の花弁は落下後。オヘビイチゴ、ヒメヘビイチゴ、ツボスミレ、ウマノアシ
 ガタは開花〜幼果。マムシグサは一部の個体では仏炎苞が黄化してきている。ヤマツツジはほぼ咲き
 終わり。ササバギンラン、サワフタギ、ハルジオンは開花盛りをやや過ぎている。ケカマツカは満開。ス
 イレンは満開間近。オニタビラコ、オオジシバリ、ヤマサギゴケ、レンゲツツジ、ニシキギ、トボシガラ、カ
 ニツリグサ、ヒゴクサ、ギンランなどが開花している。イボタノキの蕾は少し白くなってきている。ゴンズイ、
 イの花序が現れてきている。キショウブは蕾だが花茎は80cmになっている。モウソウチクの若い稈(筍)
 は発生間もないものから7mに達したもの(稈鞘付き)まで見られる。ゼンマイの胞子葉が目立っている。
 ヨシは水面上に6〜7葉展開、高さ120〜150cm。


2000年5月5日(立夏)  (都合により5月6日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹は開花直前のコナラ)  マムシグサ(♂株)の開花

  池に隣接する場所にあるウワミズザクラは満開を少し過ぎている。ヤマツツジ、オトコヨウゾメは満開。ス
  ミレ類は、タチツボスミレは開花〜幼果、マルバスミレは開花おわり、ツボスミレは花盛りである。湿地の
 主要構成種であるカサスゲは開花中だが、湿地の北部では♂花期、同南部ではそれが過ぎて♀花期で
 ある。ミツバツチグリ、サルトリイバラ、クロウメモドキ、マムシグサ、ヤマミゾイチゴツナギ、エゾタンポポ、
 チゴユリ、ニガイチゴ、カワラスゲなどが開花している。ニガナ、ハルジオン、ヤブタビラコは開花はじめ。コ
 ナラ雄花序は開花直前から開花はじめ。ミズキ、ケカマツカ、サワフタギ、カニツリグサは未開花だが花序
 があらわれてきている。ヨシは水面上に3葉展開、高さ80cm。


2000年4月20日(穀雨)  (都合により4月22日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ)  フデリンドウの開花

  ソメイヨシノは8割以上の花が散った後。植え込みのユキヤナギ、コブシは満開を過ぎている。植え込み
 のシナレンギョウ、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、マルバスミレ、シロイトスゲは花盛り。カスミザク
 ラは5分咲き前後。ミツバアケビ、クサボケ、ヤマウグイスカグラ、エゾタンポポ、フデリンドウなどが開花し
 ている。ハルジオン、ヘビイチゴ、チゴユリは開花はじめ。ヤマツツジは開花直前。クロウメモドキは開花間
 近。マムシグサはほとんどが偽茎のみだがごく一部は開花している。ガマの葉は水面上50cmにまで伸
 長している。ヨシは水面上に2葉展開、高さ30cm。


2000年4月4日(清明)  (都合により4月1日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ)  ヤマウグイスカグラの開花

  植え込みのユキヤナギは5分咲きである。ヤマウグイスカグラ、タネツケバナ、オオイヌノフグリが開花し
 ている。タチツボスミレはまだ蕾である。クサボケの蕾はふくらんできている。コブシは開花直前である。ツ
 ノハシバミは雌しべが目立ってきている。クロウメモドキは他の樹木に先立ち展葉がはじまっている。シケ
 シダ類の葉が開きかけている。スギナの胞子嚢穂(つくし)が出ている。多田羅沼の近くのウメは7割以上
 の花が開花後である。


2000年3月20日(春分)  (都合により3月18日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) クサボケの蕾

  植え込みのユキヤナギは開花はじめである。タネツケバナ、オオイヌノフグリが開花している。タチツボ
 スミレはまだ蕾である。クサボケの枝には蕾が目立ってきている。多田羅沼の近くのウメは満開間近であ
 る。


2000年3月5日(啓蟄)  (都合により3月3日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) ミズキの冬芽

  オオイヌノフグリが池のわきに開花している。湿地わきの歩道にはオヘビイチゴ、ヒメヘビイチゴ、コナスビ
 などが紅葉している。コナラ林内にはミズキの赤い枝と芽が目立つ。タネツケバナの葉が少し生長してきた
 模様。ハンノキの雄花序はまだ着いている。


2000年2月19日(雨水) 

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) ヌマガヤの穂

   まだ開花している植物はハンノキのみの模様。だたし、植え込みのユキヤナギの芽はずいぶんふくらん
 できている。湿地の主要構成種であるヌマガヤには去年の穂が残っている。


2000年2月4日(立春) (都合により2月5日に取材しています)

 ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) ニガナの葉

  コナラ林にはニガナの葉がちらちらと見える。また、ヒカゲスゲの葉は半分以上の長さで緑を保っている。
 歩道わきにはハルジオンのロゼットが目立つ。湿原の縁にはアカハナワラビが少し見られる。開花している
 植物はまだないようだ。池には氷がない。


2000年1月21日(大寒) (都合により1月22日に取材しています)

 ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ) シュンランの蕾

  ハンノキの雄花序が小寒の頃より目立ってきている。相変わらず草本の開花は見られない。スギ・ヒノキ
 林下のシュンランには蕾が1〜2cm見えている。マンリョウの果実も見られる。コブシの花芽が大きくなり
 つつある。ヨシ群落のある湿地の水面には厚さ1cm前後の氷がはっている。


2000年1月6日(小寒) (都合により1月8日に取材しています)

ヨシ・ハンノキ群落(右手の樹はコナラ)  ヤマコウバシの枯葉

 下から見上げるとハンノキの雄花序が出ているのがわかる。草本の開花は見られない。ダイコンソウやヒ
メヘビイチゴの茎葉が青々としている。枯葉の着いたヤマコウバシがコナラ林内で目立っている。